富士見文庫より発売されたTRPGの汎用システムMAGIUSを利用した五竜亭RPGのルールブックです。
まず、五竜亭とは?
冒険企画局より出版された人気シリーズ、『ファンタジーRPGクイズ』の舞台となった酒場で、そこに集まる冒険者達が自らの経験や考え方をクイズ形式でぶつけ合うという娯楽小説です。
例えばこの五竜亭RPG冒頭で紹介されているある一問…冒険者が最初に持つのに最適な武器という問題に対する答えは、出題者の傭兵・カールスにとって答えは使いまわしも価格も、そして冒険者という言葉の持つイメージにも最適なものだという事で『ショートソード』。
しかし騎士のフンバルトにとっては家に伝わる名剣『スターホーン』であり、エルフのソマーウィンドは弓、また盗賊の“蛇の目”ダガーは自らの通り名通りに銀のダガー、レンジャーのメロスや魔術師のガルフネットも最初に持ったのはダガーでした。(ただしガルフネットは強固に魅了の魔法を主張)
一方で魔法使いのケドは木の杖、僧侶のマリアに至っては武器は持たずに神のご加護…!
要するに様々な考え方を持つキャラクター達の考え方から、答えの出るはずのない問題を喋り続ける…そんなほのぼのとした物語でした。
そのTRPG版として作られたのが今回の五竜亭RPGですが、基本はMAGIUSのルールを用いた普通のTRPGで、プレイヤーは今作内にあるチェック表などから、五竜亭のメンバーから自分が演じるキャラクターを決めて冒険へ出ます。
ルールとして特筆すべき点にはバトルに『運の戦い(ギャンブル)』や『飲み比べ』が入っていたり、決め台詞(セリフ技能)やシナリオの展開を左右しかねないアクションシートでの行動などを一つのシナリオで決められたアクションポイントの範囲内で行う事が出来ます。
しかもこのアクションを行うのに必要なアクションポイントを残すと経験点が減点されるので、そうした行為を行わざるを得なくなり、この制約がTRPGとしての自由度の中で五竜亭の面子らしさを出させる要素となります。
ちなみにゲームマスターも酒場のおかみさんを演じます。
ルールのほかにシナリオやキャラクターのプロフィール、五竜亭の世界の基本設定(月の名称や四季の移り変わりなど)も掲載されているので、TRPG目当てでなくても、この一冊を読めば原作のファンタジーRPGシリーズもより楽しめるのには間違いありません。
ちなみにここに掲載されているシナリオには、ゲーム内でのシチュエーションに沿ったクイズがおかみさんより出題されるようになっています。サクッとゲームを楽しんだ後は、それぞれ五竜亭に居る気分で軽口を交わし合うのも、良いかもしれません。
NG騎士ラムネ&40の続編になるのがこのEX。
前作、NG騎士ラムネ&40の概要は以下。
安売りのゲーム『キングスカッシャー』をクリアした途端に画面に現れたミルクにハラハラワールド、アララ王国の危機を救う為に異世界へ連れて行かれたラムネ。
彼は勇者ラムネスの再来としてミルクを始めとするアララ王国の王女三姉妹と、かつてのラムネス(先代)の相棒だったサイダーの子孫であるダ・サイダーといった仲間と40体の守護メカの力をあわせてドン・ハルマゲ、妖神ゴブーリキに立ち向かうのだった…。
そして激しい戦いの後に勝利を収めたラムネスは、自らの住むべき世界へと戻る事になった。
『……またね』
約束の小指を絡ませた二人は、別々の明日を迎えていくのだった。
EXはこの出来事から三年後の物語。
ラムネスと戦ったアララ王国の面子も様々に成長を遂げ、特にレスカは国政の要職を、ダ・サイダーは軍隊の養殖をそれぞれ担っていた。
またココアも真ん丸眼鏡にメカ好きという点を除いては女性らしく…ミルクは少し大きくなった程度でしょうか。余り変化がありません。
一方、ラムネスは普通の生活へ戻っていた。まるで何事も無かったかのように。…しかし、それには一つの理由があった。
彼の住む…ミルク達が『マジマジワールド』と呼ぶ世界での生活は、別世界での出来事を徐々に忘れさせていく。
三年間という月日の中で、ラムネスもまたアララ王国を救うための激戦の日々を忘れ去っていったのである。
再び訪れた国の危機に、助けを求めてラムネスの前に再びミルクが現れたその時でさえも…。
しかし物語を読んでいると、随所随所で記憶の断片が残っている事が描かれています。
最初のページでチェスに熱狂するラムネス…彼は本来は殆ど動かさないはずの最弱のコマであるキングでゲームを攻略しようとする。
本人にもその理由は判っていないようだったが、彼が乗っていたキングススカッシャーを含む守護騎士はチェスをモチーフに作られていたものだったのです。
また代わる代わる女の子に手を出しまくり『もてもてラムちゃん』の異名まで取っていたラムネスだが、これもまたミルクとの約束が断片的に記憶に残っていたため『誰か、女の子と出会わなければいけない』という意識があった故の行動…のはずですが、その後もこの行動がやまない辺り、微妙に怪しい。
復活したゴブーリキとの戦いを通して、初代勇者ラムネスの悲壮な決意を知ったラムネスたちは、先代が果たせなかった偉業へと立ち向かう。
…五千年のときを経て、今度こそ二度と離れないように手を取り合って。
ちょっと大人になった登場人物たちと、ちょっと大人になった優しいキス。
三年の月日を経てNG騎士ラムネ&40がここに蘇ります。
ネタバレ等は続き以降で。
夜盗の宝を盗んで追われる身になった少女、リナ・インバース。
それを見かねた通りすがりの剣士であるガウリイ=ガブリエフが助け、彼は助けた少女の一人旅を訳アリなのだろうと解釈し、ある提案をする。
『君には友達が必要なんだ』言い切った彼は、胃袋が溶けてしまうと嫌がるリナの保護者を買って出る。そしてアトラス・シティまでの行程を一緒に同行する事になり、後に『デモン・スレイヤーズ』と称される最強コンビが誕生したのだった…。
旅路の途中、更なる追っ手が二人を襲う。
その追っ手も振り払った頃、相手側から交渉を持ちかけられた。盗み出した品物を言い値で買い取るというのだ。リナとガウリイはこの提案にただならぬ意味を感じ、その提案を拒絶する。
ちなみにリナが断るのに使ったのは、一般市場価格の50倍の価格の提案。買い取れない…。
臨戦を覚悟した二人の下へ訪れたのは新たな刺客…そして、伝説の赤法師レゾだった。彼の口から語られた、リナが盗んだ品物の意味―それは魔王『シャブラニグドゥ』の復活の鍵となる品物だったのだ。
しかし絡み合う糸が少しずつほどけてきたとき、真の敵の姿が見えてくる。リナたちは大きな敵へ立ち向かっていく。
『戦うときは必ず、勝つつもりで戦うのよ!』
強い意志はやがて光となり、闇を飲み込み、絶望を切り裂いていくのだった。
ネタバレ等は続き以降で。
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