本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

プロフィール

Author:とんとんみ

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

WHAT'S NEWS!?

本棚

月別アーカイブ

お勧め。


ポストで買取,eBook Off

年代別ブログ図鑑

コメント

トラックバック

ベストセラー

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ

はらだしき村/原田宗典
原田宗典さんが開いている公式サイト、『はらだしき村』。原田宗典さんは、この中では尊重という役回り、そしてお父さんは図書館の館長という役回りを勤める、ちょっとしたバーチャルリアリティ空間を作って楽しませてくれるサイトです。

現在、このサイトは原田宗典さんの写真付き日記が読める他、書評や掲示板への書き込み、また先述の日記へのコメントが出来るなど、非常にコミュニケーションを重視した内容になっています。
このサイト内で掲載されていたWeb限定のエッセイを、一冊の文庫本としてまとめたのが、サイトの名前をそのまま受け継いだこの本です。

内容は、原田宗典さんの普段のエッセイと余り違いはありません。
幼少期〜青年期のエピソード、好きな物について、日常に潜む些細な疑問など多彩です。
ただ、単純に面白さだけを問うと、原田宗典さんのエッセイにありがちな、本を抱えたまま噴出してしまうような感じではなく、もっと淡々と思いをなぞっていくような書き方です。
商用向けと、思ったことを書き綴れるWebとの自由さの違いなのでしょうか?
落ち着いた文面の原田宗典さんも良いです。サイトオープン記念の特別エッセイの、妙に肩が張った感じも要注目ですっ。

そして、普段どおり雑誌に連載したエッセイも収録されています。

『思い出の風景と風景の思い出』では、旅行やら故郷やら、風景という言葉をキーワードにしたエッセイ、『耳よりな話ばかり』は有線関連の雑誌に連載されていたようで、原田宗典さんの音楽的趣向が良く判るエッセイです。
『遠景および近景』は、これもまた真面目なエッセイ。
近景の部分で語れる家族への想い―。
エッセイの中で度々登場した有名なお父さんへの思いも綴られています。
そして、原田宗典さんの当時の特徴だった長髪。これが切り落とされた日の出来事もこのエッセイ集の中で語られています。

ところで、この本の中には偶然にも『美しい日本とは何か?』というタイトルのエッセイが登場します。
『本当に美しいものは、目には見えない。だから失ってしまい易くもある』
このフレーズを読むと、今の日本は無理に美しいものを見ようと、見える形にしてしまおうとしている…そんな気がしました。
わがモノたち/原田宗典
原田宗典さんによるエッセーです。
過去に所有していたモノについて振り返っているもので、憧れて買ったもの、原田さん的に表現すると『泡沫グッズ』…一時期のブームだけで消えていった商品、そして子供の頃に遊んだモノ…。

様々なモノについて面白おかしく描くエッセー集です。

拾った腕時計をいとおしく思い、警察へ届け出るかどうか思い悩んだ記憶、そして人生の中で一度だけ空腹時に思わずかじってしまったフルーツ消しゴム(チョコレート味)、ハエかと思った。と友人に評されたサングラス…。
様々なモノに秘めた暖かいエピソードたち。

面白く、懐かしく、そして切ない。
誰でも似たような経験をしてきたんだなぁ…。
旧友と会話をするような一冊です。

平凡なんてありえない/原田宗典
いまやベストセラー作家の一人。
本屋の店には彼の名前がずらりと並ぶ…そんな作家、原田宗典さん。

小説家として、そして劇作家として活躍しますが、やはり彼の仕事で外せないのがエッセー。
平凡なんてありえない』は、そんな原田宗典さんの書くエッセーを端的にあらわしている作品だなぁと思います。

内容は特段哲学的なわけでも、自らの人生が非平凡だと主張するわけでもなく、普通の生活の中にある話し…例えば、かつてのアルバイト遍歴を振り返り、作業着で銀座の町を闊歩した事や、肉体労働で稼いだお金はやたら甲斐性を感じたと振り返ったり、ごくごく普通といえそうな生活の一場面。
誰もが一度は通ってきたような、そんな道。

原田宗典さんがそれを『平凡なんてありえない』と名付けたのは、普通に生きている毎日が、『平凡』ではありえないという意思表示なのではないでしょうか。

若気の至りの項目の中へタイトルにもなった『平凡なんてありえない』というエッセーがあります。
その中で原田宗典さんは平凡という言葉を、平凡ではない状態しか存在しないのに、その対立概念として数字の『0』のような有名無実の『平凡』という言葉が生まれただけであり、実体はないし、それを説明できる人もいないと記します。

原田宗典さんのエッセーは読んでいて、面白さや懐かしさや、ほろ苦さ…色々な感情を含んでいますが、その内容自体は彼しか体験していないような出来事は殆どありません。
どんな人のどんな人生も表現の仕方が違うだけで、原田宗典の歩んできた人生よりも平凡という事は決してないはずです。
それはだからこそ、読んでいて楽しいという事なのかもしれません。

ブログ内検索

amazonで探す

RSSフィード

copyright 2007 本の虫、中毒日記 all rights reserved. powered by FC2ブログ.
ホームページ アフィリエイト レンタルサーバー中古車ディーラー