『僕にとっては仕事そのものが報酬なんです』
『モリアーティ教授が死んでから、ロンドンは、まったくつまらない都会になってしまった』と、自分の興味の惹く事件が無くなった事をぼやくホームズという、実に生還後のホームズを象徴するような発言からはじまる発言です。
余りに退屈だったのか、自らを『仕事が無くなった、あわれな専門家』と称したり、モリアーティ教授の存命中、その手の内で行われる事件を朝刊から読み取っていた頃を思い出して愚痴をたれるホームズ。
ちなみにこの名探偵、ロンドンの空気は、僕の手で清らかになったって満足げな遺書を書いたのと同一人物です。
さて、前作での復活劇でベーカー街の下宿をそのまま保存していたホームズですが、奥さんをなくし(一般に死別とされています)一人暮らしをしていたワトソンを誘って同居生活を始めています。
元々は一人では下宿代が高いという事で同居生活を始めた二人でしたが、この時は単にお互いに必要としていたのか(なんかこの辺、表現によっては危ないなぁ…)ホームズはワトソンが営んでいた診療所の売却の際には自らの親戚に買い取らせ、価格も言い値で自ら支払うなど気遣いをしていました。
さて、そんな二人のところへ舞いこんできた依頼…。
「私があの不幸なジョン・ヘクター・マクファーレンなんです」
話を聞いているそばから、レストレイド警部が依頼人を逮捕する為にベーカー街の下宿を訪れる。
調べれば調べるほど依頼人に不利な証拠ばかりが見つかり、今にも冤罪に陥れられようとしている依頼人の為に、ホームズが立ち上がる。
ネタバレ等は続き以降で。
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