本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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15歳のポケット
山田かまちさんの作品を年代別に三つに分けて発表した作品集の丁度真ん中に当たるのがこの『15歳のポケット』です。

最も若い時期の作品集である『10歳のポケット』と比べると、随分と雰囲気が違っているのが特徴的で、作品中から伺える自分自身のあり方に思い悩んだり、恋愛に思いを馳せたり、将来を夢見たりする姿はまさに等身大の思春期の少年の姿そのものです。

またこの時期には山田かまちさんの作風を決定付けていく様々な出会いや出来事が起こっています。
まず端的にうかがえるのはビートルズやそのメンバーを中心とする洋楽のロックバンドへの傾倒。
作品の中にその名前が出てきたり、肖像画や、ジャケットをデザインしてみたり、また同級生で後にはロックバンドボウイ(BOФWY)を結成する氷室京介、松井恒松といった友人とロックグループを作って音楽に興じていたそうで、こうした活動は○○歳のポケットの三部作には掲載されていないものの、幾つかの楽譜となって遺されています。

そして作品の中に暗い影を投げかける事となる祖母の死。
ガンで余命が長くないという事を知った山田かまちは、その死の前後に非常にナーバスな時期があったそうで、それらの感情は作品として遺されています。

作風では詩はもちろん、特に絵画で抽象的な作品が増えているのも特徴的で、年齢を考えると信じられないほど重厚に塗りたくられたイラストは、上手くまとめられない感情に苦しむ思春期の少年の感情そのもののように仕上げられています。
一方で写実的なイラストも、その鋭さを増し、ロックバンドのメンバーや裸婦のイラストは非常に美しく、そして繊細に描かれています。

この作品は、そのまま誰にでもあった思春期という時期の自分自身の姿だと思います。混沌とし、抱えきれないほどの感情を抱えながら、それでも止まる事も出来ずに大人へと猛烈なスピードで進んでいく。
そんな瞬間が、この一冊には鮮やかに記録されています。



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