サンデー創刊50周年の記念で発表されたあだち充×高橋留美子両名による合作作品を読んでみました。
それぞれの生い立ちからサンデーで連載を持つまでの物語です。
合作といっても、ただ二人の歩みを交互に紹介しているだけなので絡みなどを期待すると、少し外れてしまうかもしれません。
□ サンデーとの出会い
面白いもので、二人ともデビュー前の時期には余りサンデーに対するこだわりは持っていないんですね。
あだち充さんは石井いさみさんのアシスタントをしていた際の紹介、高橋留美子さんは大学在籍中のデビューを目指すのに際して『サンデーの読者は新人に優しい』という事でサンデーを選んだそうです。(その前にマガジンやジャンプにも作品を提出していたそうです)
そんな二人がメガヒットを連発してくれるのだから、新人には優しくしておくものですね。
□ 漫画家の目覚め
あだち充さんは読者投稿欄へイラストが掲載されると、プロの作家さんの生原稿がもらえるという特典に引かれて作品を投稿し続けていたところへ、後に自身も漫画家となるお兄さんの勧めでアマチュア作家さんの投稿コーナーへ自身の作品を投稿したのが好評だった事がきっかけだそうで、そのままお兄さんの強い勧めで状況~上記のような流れでデビューを決めたそうです。
なので高橋留美子さんはアマチュア時代のあだち充さんを知っていたようです。
そんな彼女は池上遼一さんへの憧れからこの世界を志したそうです。
イラストもかなり参考にしていたとの事で、見比べてみるのも面白いかもしれません。
□ 二人の出会い
そんな二人が対談したのは1982年の事だそうです。
時期からすると、あだちさんはタッチ、高橋さんはうる星やつら連載中という、かなり豪勢な時期に当たります。
二人が対談を許諾した共通の理由は肉。
嘘か本当か高橋さんの回想によると『肉ばっか食ってないでちっとはしゃべれ』という対談だったそうです。
ちなみにあだちさんが許諾した理由はもう一つ。
一回休み。
みゆきの連載も同時進行になっていた時期だったそうで、さぞかし魅力的な条件だったのでしょう。
二人のお互いに対する評価というのは、とても面白いです。
しかしとどめはこうです。
『どんどんウソっぽくなるから、やめろ』
しばらくはネットで無料配信中なので、興味がある方は是非どうぞ。
MY SWEET SUNDAY