本の虫、中毒日記

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Fujisaki

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基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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俺たちはこうしてクルマを作ってきた 証言・自動車の世紀/日本経済新聞社
昨今の世界的な不景気で、自動車産業が受けた大打撃が世界経済にまで大きな影響を及ぼし、自動車が産業の中心にあるということを改めて認識した方も多かったのではないでしょうか。
そんな自動車産業の歩みを、当時内側の立場から見てきた人たちのインタビューから振り返った『証言・自動車の世紀』を文庫化した『俺たちはこうしてクルマをつくってきた』を読んでみました。

この本でもっとも特徴的なのは車を作るという事を技術的な面から見ていない事です。
寧ろ政治的な色合いが強く、労組との兼ね合い、どこかの企業と提携して生き残るか、独立の道を選ぶか、後には国際的な貿易摩擦などとの兼ね合い、そして外資の受け入れか自己資本での生き残りかといった問題が取り扱われています。
その時々にどのように対処しながら乗り切ってきたのかという事に焦点が当てられています。
なのでインタビューに答えている方も、社長経験者のほかに通産省の審議官として貿易摩擦に携わった方、販売の面から支えた方など多彩です。
タイトルから想像されるような技術の歴史ではないのは、こういった本としては意外と珍しく、興味深い点です。

また政治的な色合いが強いコンテンツとして、貿易摩擦の問題がありました。
日本車が世界へ渡って最初のうちは品質面で見劣りをしていましたが、それが改善するにつれてシェアが伸び、それに伴って他国のシェアを奪うことになってしまいます。
その為、アメリカとの貿易摩擦が起こります。この時の影での駆け引きはとても興味深い。
アメリカがどうにかしたいという気持ちがあるだけではなく、日本もアメリカだけがダメージを負っている状態を続ければ自動車だけのことでは片付かなくなる可能性があるから、どうにかしなくてはならない。
ニュースで見ている限りでは一方的にやられていたような印象がある貿易摩擦も、内側から見てみれば駆け引きの結果の着地点という一面があり、とても面白かったです。

内側から見てみれば色々と変わってくるものです。
たとえばトヨタのグループ企業であるデンソー、そしてブレーキの大手である曙ブレーキ。
一方は系列企業として生き残る事のメリットを、後者は『系列に入ったら甘えにつながる』として独立の道を選んでいます。もちろんそれぞれが作っているものが違うので、デンソーが作る製品においては系列の中に居る方が力を発揮しやすいのかもしれないし、曙ブレーキは独立でも充分に力を発揮できるという面もあるかもしれません。

しかし、自動車産業というのは巨大な産業だけに裏側が面白い。
この一冊でニュースを見る目が少し変わるかもしれません。



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