本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

About Me

Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

最新入荷記事☆

本棚

カレンダー


07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


お勧め。


ポストで買取,eBook Off

年代別ブログ図鑑

皆様の感想文

トラックバック

ベストセラー

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ

シンデレラ/アンドリュー・ラング
さて少し前に『本当は怖い』と銘打って、童話の原作の頃の残酷な表現などを紹介する事が流行っていましたが、時代が違えば残酷さに対する感覚も違うでしょうし、使ってはいけない言葉や表現も異なる事でしょう。
なので時代が異なるものを読んで、『あぁ残酷な物語だったんだな』と思うことよりは、それぞれの時代に合わせた表現で描かれているもので、作品がどういったことを伝えようとしていたのかを感じ取ればいいような気がします。

さてそんな思いで手に取ったのがシンデレラです。
グリムの原作だと結構微妙な表現が含まれるのですが、アンドリュー・ラングさんの作品だと結構読みやすいと思います。

□ シンデレラの不幸な身の上
シンデレラが家の中で粗雑な扱いを受けるようになったきっかけは父親の再婚でした。
再婚相手にも連れ子がおり、継母となった女性はシンデレラが余りにかわいらしいので、このままでは自分の子供がかわいがられないのではないかと懸念し、シンデレラに粗末な服を与え、家の中での汚れ仕事をさせていたのです。
彼女の父親は継母の懸念も、シンデレラの不幸も知らずに仕事に没頭していたそうです。

□ 二人の姉
再婚によって出来た二人の姉は、何から何まで継母にそっくりだったそうです。
ちなみにシンデレラという呼称をつけたのもこの姉で、『灰かぶり娘』と呼ばれていたシンデレラに、もう少しきれいな名前をつけようと『灰かぶり姫』の意味があるシンデレラと名づけたのでした。
いわゆる一つのフォローになってないシチュエーションですね、はい。
もちろんこの二人も継母がするようにシンデレラを虐げていたのですが、反面、シンデレラの能力をかっているところもあり、衣装を選んだり髪結いをしたりする際にはシンデレラを呼んでいました。
ラングさんは姉達にある程度、同情できる余地を与えているように思います。

□ シンデレラ、パーティへ!
そんなとき、城で開かれるダンスパーティへ二人の姉達は参加する事になりました。
おめかしをする二人、もちろんその手伝いをするシンデレラ。
しかし彼女は自分だってパーティへ行きたかったのです。
そう思っているとき、彼女の乳母が事情を聞くとカボチャを馬車へ、ハツカネズミを馬へ、ドブネズミを御者へ、トカゲを召使に変え、そして服をドレスへ変身させたのです。
すげーな、乳母。と思った人、甘いです。
一番凄いのは乳母の指示に従ってネズミやらトカゲやらをひっ捕まえてきたシンデレラでしょう。『きゃぁ、怖いわ♪』などという甘っちょろい女性ではなかったのです、彼女は!!

□ その後のシンデレラ
ここから先は子供の頃に目にした童話の通りですが、少し違うのはシンデレラは二回パーティへ参加しています。
一度目は時間厳守で帰宅し、姉達を出迎えています。
そして美しい姫が現れた事、王子がそれに夢中だった事を聞いてニヤニヤするのでした。
意外とラングさんの描くシンデレラはしたたかなところもあり、断られるのを承知で姉に私も行きたいから服を貸してほしいといってみたり、(もし姉の服なんて借りたら惨めな気持ちでパーティへ参加する事になるわ!という厭味です。)ガラスの靴を頼りに国中の娘を探していた際には、馬鹿にして笑う姉たちの前ですっと靴を履いてみせ、更にポケットからもう一足を出して履いて見せたのです!
やるねぇ、シンデレラ!

ただしシンデレラが嫌なやつなのはここまで。
その後、王子様と結婚したシンデレラは二人の姉も城で住めるようにして、それなりの身分がある人間と結婚できるように取り計らってあげたりと、色々と面倒を見ているのですから…!

ネタバレ等は続き以降で。


以前、別の本で昔の童話では『継母』という存在が悪役に回されることが多かったとのことですが、シンデレラはその代表的な作品といえるでしょう。
そしてラングさんが描いたシンデレラも、自らの結婚の後に城で暮らせるようにしたのは『ふたりの姉』までなんですね。彼女の考えでは、二人の態度は継母がそうしていたから、そうなったという事ではなかったのでしょうか。
私をいつも好きでいてくれれば、それだけでいいんです』と、二人を許してしまうのですから。

あれ、親父さんはどこへ行ってしまったんだろう(笑)。

シンデレラの作品は有名なディズニー作品も含めて、様々な作者によって描かれています。
読み比べる事で、時代ごとの違いや著者ごとの解釈の違いを楽しむのもいいかもしれません。
たとえばグリムの原作で二人の姉は、彼女の肩にとまっていた鳥に目をつぶされてしまいます。グリムの描いたシンデレラは二人の姉に対しても継母と同罪のように思っていたのでしょう。




もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。












管理者にだけ表示を許可する


トラックバックURL:

ブログ内検索

amazonさんで探す

本の虫を管理する!

copyright 2007 本の虫、中毒日記 all rights reserved. powered by FC2ブログ.