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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
いちご同盟
この本を知るきっかけになったのは、高校生の頃のテストでした。
模擬試験を受けた際に、現代文の文章題の問題として掲載されていたもので、吸い込まれるようにその作品を読みふけり、テストが終わると同時に本屋へ直行しました。

主人公は自殺した少年の形跡を追い、生と死を考えているような少年だった。
物語はそんな彼が野球の試合のビデオを撮って欲しいと頼まれるところから始まる。
そしてその野球の試合の撮影を頼んだ少年、徹也を通じて病床の少女、直美と知り合うのだった。

人生の選択肢のリストの中に自殺という項目があってもいい。
主人公はそう語る。
それに対して病床の直美はこう答える。
あたしに与えられたリストは、病気、病気、病気、これだけ。自殺する権利も無いのよ。だって、自殺したって病気のせいだと思われるでしょ。自殺って、元気な人がやらないと、誰も驚かないものね

病床の少女との出会いから、一人の少年の人生観が変わっていく――。
生きることの意味、そして尊さ。
皮肉な事に、それを知るのはいつも生きていくことが当然ではない人間の命の輝きを見てからだ。この物語の主人公もそんな一人だった。
自殺も人生の選択肢のリストにあって良いと語った少年の気持ちの変化が、思春期の急速な成長と共に描かれた秀作。

ネタバレ等は続き以降で。


ほろ苦い、少年の恋愛物語…それだけに留めるには、あまりに深い純文学作品です。
恋愛、将来への悩み、大人になっていくこと。
様々なテーマと、未だ現実味の沸かない言葉だったであろう現実の『死』と少年を直面させること。
いくつもの読み方、そしていくつもの感想が持てるであろう作品だと思います。

そういえば僕は前述の通りテストでこの作品を知ったのですが、調べてみるとテレビドラマ化されてこの作品を知った人も多いそうです。
僕は当然ドラマも見た事がないのですが、幾つかのシーンでドラマと違う部分があるものの、原作との最大の差は『死の扱い』の違いだそうです。

最終的に直美は闘病の末に逝去してしまいますが、ドラマではそちらもぼかした表現になっているようです。
そういう終わり方も、いいのかもしれない。
だけど僕はダイレクトに死を表現し、その現実を幼い頭で受け止めようとする少年を描いた三田誠広さんの表現が好きです。
読み終わった後、少し胸が痛むような感覚に捉われたのは、読んだ当時は僕もまだ15歳という年齢に近かったからだろうか。(なお、タイトルの『いちご同盟』は15歳(いちご)からきています)
今回、ブログへ書く為に読み返すとまた少し違った、郷愁の様な感覚にさえ捉われました。

この物語の中で、特に徹也は自分が変わっていくこと、そしてその中で直美という少女の存在が薄れていることを心配しています。
そう、徹也が思っていた通り大人になるということは、残念ながら変わっていくことです。
そして今、変わった自分が徹也のそんな言葉を聞くと、ドキッとしてしまいます。
大人になっていく中で時間の経過とともに大切なことを忘れてしまったのではないか、と。

人の成長と共に、その色を変えていく…。
そんな名作と、後どれくらい出会えるのだろうか。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学


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コメント

皮肉なことに・・・
のところを感想文に使わせていただいても
いいですか?
すごく気に入りました!
[2010/08/13 13:02] URL | FRAN #2DdjN05. [ 編集 ]

Re: タイトルなし
>>FRANさん
こんばんはです。
どうぞ、かまわないですよ。
[2010/08/13 22:43] URL | Fujisaki #- [ 編集 ]


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