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Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
下妻物語/嶽本野ばら
…自分に正直である事って変に見えるのかな?
強調(ディフォルメ?)された表現の中でふとそんな疑問を抱いた作品です。

深田恭子さん土屋アンナさんの主演で映画化もされた作品です。
茨城県下妻市を舞台に描かれたロリータ趣向の女の子と原付のレディスの交流を描いた作品です。

とにかく猛烈なディフォルメ。
コメディとしてはチャップリン辺りを連想させるようなストレートな感じです。
ただそれが、個人の趣向に過ぎないと思われがちなロリータやヤンキーという生き方の奥にあるこだわりを感じさせてくれるので、ロリータを毛嫌いする人がこの作品を見るとは思えないけど、読み終わる頃には結構それぞれに対する印象が変わるかもしれません。

自らの故郷である尼崎市(映画ではその近くの架空の地域)はバッタ物が横行する激安天国で、移住した下妻はジャスコに犯されている…主人公でロココの時代(美術史でバロックの次に来る時代の事)へ憧れ、ロリータファッションに身を包んだ竜ヶ崎桃子は、周囲との交流を拒み、自分の幸せな時間(=ロリータ)にのみ素直に生きていた。
そんな或る日、小遣い稼ぎの為に桃子がかつての父親の生業だった偽ヴェルサーチを売ろうとして、通販を通じて原付を駆るレディースの白百合イチゴと知り合う。
全く属性の異なる二人…。しかし積極的に接触を取ってくるイチゴのまっすぐさに、桃子も徐々に友情を深めていくのだった―。

嶽本野ばらさんはもっとマニアックなイメージがあったのですが、この作品は非常に読みやすかったです。映画化された作品とあわせて手に取ったからなのかも知れませんが、なかなか面白い。
ディフォルメされた事で笑いながら読める反面、たとえばスタンドバイミーのような青春に抱えがちな漠然とした将来へ対する不安…といった要素もあて読み応えも充分。

読み終わったあとの感触が気になってディフォルメされた部分を取り除いてみれば、そこには誰もが通ってきた十代後半の当たり前な生き方がある…そんな作品です。
そういえばあの頃は見るもの全てが楽しくて、こんな風にディフォルメされて見えてたっけな…。


テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

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