本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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盲目剣谺返し(武士の一分・原作)/藤沢周平(隠し剣秋風抄)
武士の一分として山田洋二監督の手で映画化されたのがこの『盲目剣谺返し』です。

三十国を戴く下級武士である三村新之丞は、藩主の食事の毒見役を務めていた。
或る日、毒見で貝の毒を食べた為に藩主たちの命を守った代償として、自らの視力を失ってしまう。

しかし自分を慕い続けてくれる妻と、軽口を叩いてからかえる奉公人に囲まれて過ごす日々の中で、一時はすさんでいた彼の心も段々と穏やかな物になっていった…。
そういえば映画化された『武士の一分』では、目が見える頃の三村が将来の夢として、子供達の個性に合った教え方を推進していく道場を作りたいと語ったりしていますが、原作を読んだ時に『この作品はこのまま血なまぐさい事は描かずに道場で盲目の剣士として武士の自分を取り戻すとかかなー』と思ったものでした。
それくらい穏やかな作品。原作は短編集の一作でしたが、映画化された際には一つの映画作品として充分な長さで作られていた為にそれほど原作をいじっている風では無いのに、更に穏やかに見えました。
あぁ、この人は幸せな人だな…。そんな前半です。

しかし、三村は再び真剣を手に取る。
それこそ自らの『武士の一分』を守るために―。

ネタバレ等は続き以降で。


前半のままで流れていくのもいいなぁと思ったものの、やっぱり藤沢作品はこうでなきゃ(笑)。

自らの妻の不貞、そしてその影で姑息に動いた自らの上司島村…。
武士として、自らの誇りを守るために三村は再び刀を手に取る事を決めた。

映画ではすげーなーくらいの映像に見えるのですが、ここは小説の表現が秀逸。
研ぎ澄まされていく三村の感覚と、それに伴って武士としての気持ちまで鋭くなっていく描写が、まさに藤沢作品。
この辺りで前半のまったりとした雰囲気を充分に取り戻す凄みがあります。
映画化も木村拓哉さんが上手に演じておられるので、原作を読んだ上で三村の気持ちを当てはめながら映像を見ると面白いかもしれません。
ラストの感動はどちらも十二分。
非常に美しい物語です。






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