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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
真珠塔の秘密/甲賀三郎
どうだ君。一緒に現場に来ないかね

橋本 敏を探偵とする、甲賀三郎さんのデビュー作を読んでみました。

これもホームズ的な雰囲気のある作品で、ホームズ役+ワトソン役で構成された本格派推理小説です。

最近評判になっている展覧会へ出品され、話題になっている真珠塔。
大和薬師寺の東塔を模して、真珠で作られた豪華絢爛な塔です。

当時の価格で38万円という破格の作品を気に入ったという外国人の為に、製作者の佐瀬技師は品質を素人目にはわからない程度に落とすことで8万円で真珠塔のレプリカを作っていたのだ。
或る日、展覧会の会場へ佐瀬が訪れると、そこにあった真珠塔がレプリカの塔へすりかえられていたというのである。というのも、レプリカの真珠塔は庇の陰に用いられた真珠の中にたった一つ疵のある物が混じっていたのだが、完璧な品質の真珠のみで作ったはずの本物へ、その疵がついた真珠があり、すりかえられていたと判ったという次第である。
守衛達を良く尋問すると、二日ほど前の夜、ガラスが割れる音がしていってみると真珠塔が外に出ていたという。その時は窃盗の未遂であると思い込んだ守衛達が何事も無かったように処理をしてしまっていたのだ…。

この時代の本格派としては良く出来ている作品だと思います。
探偵の橋本 敏はイニシャルがS.H.となるようにホームズのパスティーシュの一種になります。
様々な特徴が比較的上手く継承できていて、ハッタリをかまして見たりする大胆さや犯人へ対するめぼしを早期の内につけて全ての調査はそこへ集約する…といった形等々、シャーロッキアンならちょっと読んでみると面白いかもしれません。
きっと冒頭のちょっと詩的な町の描写にニヤリとさせられることでしょう!


テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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