本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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愛読書の印象/芥川龍之介
非常に短いエッセイですが、芥川龍之介さんの好んだ著作について語られた非常に興味深いエッセイです。

まず初っ端から意外だったのが子供の頃から愛読し続けているという『西遊記』や『水滸伝』。
前者に関しては西洋にはこれに匹敵するものが無いと語り、後者に至っては108人の豪傑の名前を全て暗記するほどだったとか。
この二つの本は冒頭で登場するものの、非常に印象的でした。
芥川龍之介の印象と全く違う内容…。ただ確かに初期の古典をリメイクした作風の中から、こういった趣向の影響が見られないこともないかもしれない。この当時にどういう表現をしていたのかわからないけれど、こういった愛読書を念頭においてみると、初期の作品にはファンタジー的な要素を含む物も少なくないのかもしれない。

中学時代の愛読書はイメージに近いものがあるかもしれません。
徳冨蘆花さんの『自然と人生』や小島烏水さんの『日本山水論』等を愛読していたそうです。
ちなみに後にお師匠さんとなる夏目漱石の作品では『猫』を愛読していたとの事で、他の巨匠を『○○氏』としていたのに対し、漱石に対しては『夏目さん』という呼称を用いています。

このエッセイを読んでいると素の芥川龍之介が見えてくるようでちょっと面白いです。

しかし高校卒業~大学卒業辺りの時期ではジャン・クリストフ(ベートーベンをモデルにしたといわれる示唆的な要素の強い社会派の長編小説)の影響で趣味が変わってしまったそうで、ミケル・アンジェロ風な力を持っていないと『すべて瓦礫のように感じられた』との事です。

しかし締めではそういった作風の好みから、段々と『静かな力』を持つ作風に惹かれていっていると語っています。

やっぱり幅広く読んでらっしゃるんだなぁと思いました。
その時々の影響で読む作品や、それに対する評価が変わっていく辺りは一般的なイメージとは違う、人間らしい芥川龍之介さんの姿が垣間見えます。

静かな力を持つ作品というのは、そのまま芥川龍之介さんの作品へこめたメッセージなどの伝え方に当てはまっているような気がします。ファンならこういった軌跡を追ってみるのも面白いでしょう。
いくつかの作品に目を通してみるだけで、他の作品に対する印象が少し変わったりするかもしれません。



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