本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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最後の乾杯/スチュアート・M・カミンスキー(シャーロック・ホームズの新冒険)
その晩、ホームズはいつもの彼ではなかった』という意味深に思えるフレーズから始まるパスティーシュです。
トビー・ピータース のシリーズで知られるスチュアート・M・カミンスキーが、シャーロッキアンをニヤニヤさせるような作品に仕上げているので、要チェックです。

実はホームズは自分を演じる役者を募集するという広告を見つけ、その陰にある思惑を解き明かすために自分自身を演じるという作業に打ち込んでいたのです。
この際、全く自分自身として行ってしまうと相手にばれてしまうということを懸念したホームズは、普段の自分から少し違和感を持たせるという手法を用いています。
それはホームズを偽者だと勘違いしたワトソンの発言に現れています。

シャーロック・ホームズは決して私をジョンとは呼ばない。シャーロック・ホームズは給湿タバコ容器じゃなく、石炭入れの中に葉巻をどっさりしまっている。シャーロック・ホームズは卵が大好きだ。シャーロック・ホームズは事件にかかわっているときは、差し出されたシガレットを決して断らない

ちなみにホームズはジョン・ワトソンをジョンとは呼ばないが、ジョンの奥様はたまに旦那をジェームスと呼ぶ

文章にしてしまえばこれだけの事ですが、この人もなかなかのシャーロッキアンとみた

自分自身を演じるということに関して『至難の業だった』と語るホームズ。
『僕は僕自身に似せなければならないけれども、僕そのものであってはならないのだ』というとおり、自分自身をほんの少しだけ変えるというのはなかなかに難しいものです。
そうしてホームズはまんまと自分を演じる権利を手にした。

そんな彼に与えられた役割とは、ホームズの手により投獄され死刑を待つ身となったマルコム・ベルへ小さな薬瓶を届けることだった…。

この物語も手が込んでいて、なかなか面白いです。
むしろ贋作ホームズというベールがあるがゆえに、正当な評価を受けられないのではないかと思ってしまいました。
ホームズが手渡すはずだった無害なクラレットが入った薬瓶を使っての、死刑囚からの最後の復讐の計画…。
復讐の是非がどんな形になってでもホームズを出し抜く為に懸命に練られた作戦―。
ホームズは更にその裏をかくことで死刑囚の勝利を奪って見せたが、彼の筋書きには決して敗北は存在しなかった。

ホームズは、好敵手との別れを乾杯で見送ったのだった―。



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