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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
文章の作り方 実例辞典/監修:大隈秀夫
必ずうまくなる』という強気なフレーズを掲げる文章の構成などを解説した一冊です。

この本の最大の特徴はただの文例集に留まらない基礎固めにあります。
第二章の『現代日本語の基礎知識』では、文章を作る以前の段階に踏み込んで日本語という言葉の基礎を学びなおします。
言霊信仰の強かった時代の言葉から、新しく生まれた流行語や略語、慣用句や隠語―。
改めて普段使っている言葉を見直す事は文章を作る際に、その文章に合わせて使うべき言葉、使う事を避けるべき言葉を考える材料になります。

この本は文例集というよりも、読んでいる感想としては国語の教科書といった雰囲気が強く、文法の技術に関してはこの手の本の中ではかなり重点が置かれています。
この手の本でありがちなのは、こういう表現はダメ。それはこういう理由からで、こういう表現にしておくのが正解。…と、ここまでで留まってしまうケースが多いのですが、この本では更に『ここをこういう風にする事で、こういう風に伝えることが出来る』というところにまで踏み込んできます。

一つのことを伝えるのにも、TPOや相手の性格、そしてこちらに非があるのかどうか…様々な要素によってただ綺麗に言葉を伝えれば良いとは限らないシチュエーションも多々ありえます。
また同じ伝え方としても、たとえば『警句法』(例:阿呆はいつも彼以外の人々を悉く阿呆と考えている)や『頭韻法』(語頭を同じ言葉にして文章を作ることで言葉にリズムをつける)といった技巧を用いることで読む側に更に印象付けたり、『暗喩』(語句を省略して簡潔に相手に伝えることで言葉を端的に届ける技巧)などの技術面も解説しています。

この本を読むと、確かに文章が上手くなる。
そしてこの本で学べる『上手さ』とは、決して当たり障りの無い間違いの無い文章の作り方ではなく、読む側が引き込まれていくような技術的な『上手さ』を含んだものです。

そういえば銀行の内部事情を世間に公開して話題をさらった横田濱夫さんのエピソードに『最強の稟議書』という言葉がありました。
非の打ちようのない完璧な稟議書に、上司は許可を出すことしか出来なかった…というものです。
たとえば綺麗な文章を作るだけであれば、体裁の整った稟議書が出来上がり、それは上司も検討して是非を返しますが、この本の目指すところは上司に有無を言わせない稟議書を作るための技術を学べる本…そのような感じです。


テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌


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