本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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猿/芥川龍之介
ある軍艦で起こった窃盗事件を描いた作品です。

船内で多発した盗難事件の犯人を捜すべく、人々が動き出します。
まず全員を裸にして身体検査を行いますが、総勢600人もの軍艦。主人公はこの風景を表現して曰く『奇観』。
さて、主人公はこの身体検査から離れて別の調査を始めます。

この時点で、僕はもう『あぁ、猿ね』と思い、なるほど芥川でもモルグ街の殺人の影響を受けるんだなぁなどと妙な新説を打ち立てかけていたのですが、猿が犯人の事件は既に追憶の中で登場してしまいます。
艦長の時計を持って逃げ回った猿のエピソードですが、猿に限らず色々と購入したり譲られたりした動物が船内には居たようで、猿を探し回っている間にも『犬が足にからまるやら、ペリカンが啼き出すやら、ロオプに吊つてある籠の中で、鸚哥(いんこ)が、気のちがつたやうに、羽搏きをするやら』と、実に大騒ぎになったそうです。

ちなみに猿は無事に捕まり、飼い主の手によって『満二日、絶食の懲罰』を受けたのでした。
うぉ、可愛らしいエピソードだな、それ。

さて調査の段階で既に犯人は判明します。
最初はその盗人猿と同様に『猿は猿』などと称して探していた主人公ですが、犯人を目の前にすると不思議な感覚にとらわれます。

この男を罪人にしようとしてゐるのだ―

猿は二日の絶食で許された。
しかし人間はそうは行かない。過酷なことで知られる浦賀の海軍監獄へ送られる。
正しいことをしているとはいえ、人の人生にそれだけの重みをつける事になる。
それは猿を捕まえるのとはまったく異質なものだった…。

この物語を軍艦という特殊な舞台で表現した芥川龍之介さんの意図もまた興味深い。



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