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Fujisaki

Author:Fujisaki

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
ぼくらの七日間戦争/宗田 理
解放区より 愛をこめて

宗田 理さんのぼくらシリーズ最初の作品がぼくらの七日間戦争です。
当時アイドルとして売り出し中だった宮沢りえさんを中心とした映画化も大成功、やんちゃな中学生と大人との戦いを描いた作品は世間に衝撃と感動を与えました。
僕が持っている本の表紙にはまだ幼さの残る宮沢りえさんなど、映画化の際の出演者の写真が掲載されています。ちなみに彼らが登っている戦車は映画のみに登場したもので、原作中には登場していません。

今回はその原作を開いてみました。

□ あらすじ

夏休みを控えた終業式の日、ある中学校の1年2組の男子生徒が怪我をしていた1人を残し、全員姿を消した。

自分たちの意思で?それとも誘拐されたのか?
慌てふためく大人たちを傍目に子供たちは荒川河川敷にある空きビルに集まっていた。
そして彼らが砦と決め込んだその建物の名前は『解放区』。
そこから大人たちへ向けたラジオを放送することにした。

彼らはかつての全共闘の子供世代だった。
自分の親達がそうしたように、改めて大人に対して抗議を行うため、立ち上がったのだった…。

□ 全共闘へのアンサーコール
この本を最初に読んだのは主人公たちと変わらないくらいの頃でした。
今回ブログに書こうと思い読み直していて、当時の僕が幼かったせいもあるのか気づかなかったことが一つあります。
この『ぼくらの七日間戦争』の主題は、全共闘へ対するアンサーコールです。
東大全共闘での最後の放送を締めくくった、次なる再開まで『一時この放送を中止します。』という言葉に対する『放送再開』が、物語の根底にあるような、そんな気がしました。

小回りのきく子供だからこそ、いたずら好きな子供の発想だからこそ大人へ手痛いしっぺ返しをくらわせられた…。そんな痛快な一面も『ぼくらの七日間戦争』の魅力ですが、それと同時に途切れたままになっていた全共闘の放送再開という、痛いほどシリアスなメッセージがこめられているのもこの作品の一面だと感じられました。

ネタバレ等は続き以降で。


この作品で触れている全共闘は概ね東大安田講堂事件辺りを指しているようなので、1969年の出来事から、そのジュニア世代ということで、本の初版1985年で中学生に上がった子供たちというのが全共闘のジュニア世代という事になります。
日本という国の体制に対して立ち向かっていった全共闘世代が、自分たち自身も大人になっていた頃です。

そして、その子供たちの世代が受験戦争の日本に再度牙を剥く。
暴力教師をこてんぱんにやっつけたり、校長の不正を暴いたり、時には誘拐されていた仲間を救い出したり…。
戦争を生き抜いた瀬川卓蔵老人の持つ戦術と、栄治や相原を中心とした団結の取れた子供たちで挑んだ、たった七日間の戦争の記録です。

改革、革命と呼ぶにはまだ小さな欠片たち。
だけど、小さな世界で暮らす子供たちはその世界で目一杯に声を張り上げ、両手を広げてみせる。
FMのミニ放送局で自分たちの思いを伝え、出席番号をコードナンバーにして呼びかけあう。
それぞれの能力はまだ幼くても、それぞれの持ち味を最大限に引き出して、大人の言う『いい子』ではなく、自分たちらしく生きていくために。

そんな彼らからのメッセージは『解放区より 愛をこめて』。
新しい世代の解放区は、やがて新しいメッセージを紡ぎ始める。

新しい解放区へ託された最後の一言は『おーい、解放区ぅ。バイバイ』。
同じような気持ちを持って立ち上がっても、それぞれの時代にそれぞれの言葉がある。

最近の若い者は…そんな言葉を言う前に、この本を開いてみてほしい。
いつだって若者は、全力で生きているはずだから。

テーマ:こんな本を読んだ - ジャンル:本・雑誌


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