本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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経済史教材(1)/神戸大学・西洋経済史研究室
いわゆる経済史の教材となる一冊です。

この(1)では農業、工業、商業という三つの産業が発展していく過程を収録したもので、かなり基点としては突き詰めた内容になっています。
たとえば工業に関しては『工業』という言葉を、『人類の歴史とともに古い』とし、石や骨を加工した道具を用いていたような時代にまでさかのぼり、商業の歴史では物々交換が成り立つところまでさかのぼって考えます。

そこまで突き詰める理由はこの本の第一章で掲げられている、経済史を学ぶ意義に集約されています。

経済史を学ぶ意義は、まず第一に歴史的な感覚を養い、歴史(=過去)を知ることで自分たちの判断を適切なものとする事です。そしてこの事は今向き合っている現在から更に先、将来的な予測をするうえでも重大な材料となりえます。
この点において、経済史という学問は『経済理論』を学ぶのとは、まったく違う方向から経済を考えていくことが出来るものです。
経済史の(他の経済理論と比べると)この特異な部分を最大限活かす為には、たとえばある程度工業が、現在の感覚で言う工業に近づいた段階、商業が物々交換から更に踏み込んだ等価交換などになっていった段階から学ぶのではなく、その起源から学ぶからこそ、将来へ続いていく経済の問題や選択肢に対する回答を最も多く学ぶことが出来るのです。

この(1)ではそうした最も根底の歴史から、近代までの流れを一通りなぞっておくという意味で、決して内容の充実さでは『この一冊で経済史が学べる』という水準ではないものの、経済史を学ぶために必要なものを頭へ入れておくことが出来ます。



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