本の虫、中毒日記

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Fujisaki

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間違いだらけのクルマ選び最終版/徳大寺有恒⑪マークⅡVS スカイライン
徳大寺有恒さんが人生の仕事として続けてきた人気車評シリーズの『間違いだらけのクルマ選び』。
30年の歴史に幕を閉じる、シリーズ最終版は総集編でした。

第11章はマークⅡ VS スカイライン。
今ではライバルというには性格の異なる二台ですが、そもそもはライバルとなる車同士でした。
この章では二台に絞ってそれぞれの変化をたどっていきます。

この章の冒頭で御大は『マークⅡが完勝し、マークⅡが消滅した』と書いています。勝者であるはずのマークⅡがマークXという後継車はあるものの消滅していった過程とは…?

御大が示したマークⅡのすごさはマーケティングです。
ユーザーが求めるものを、その望みどおりに具現化し、提供する。簡単に見えて、それが一番難しい。トヨタはマークⅡを通してそれをやってのけたのである。
ユーザーという保守的な怪物に対して応え続けてきた結果こそ『完勝』だった。
しかし、文章は最後こう締めくくられる。
もうみんな、マークⅡに飽きてしまったのである

ネタバレ等は続き以降で。


4代目マークⅡ(1983年論評)
チェイサー、クレスタが追加されてからの二代目にあたります。
まだ5ナンバーで作られていた為に御大の感想は『とにかく狭い』でした。
しかし商業的には成功したモデルで、『この4代目から爆発的に売れ始める』とは、御大の一言論評。

6代目スカイライン(1983年論評)
スカGという懐かしい響きが登場するのが時代を感じさせるものの、スカイラインとしては6代目、スカGとしては5代目で同じボディに統合されました。
操縦性の高さを褒める一方で車体の大きさには懸念を示していました。

7代目スカイライン(1986年論評)
一言論評で『マークⅡになってしまった』との評価を受けた一台は、スポーツのイメージを払拭すべく当時の流行に倣ってハイソカーの方向性を強めた車でした。
モデルチェンジとは何だ』と御大も考え込んだ一台です。
方向性については『マークⅡのフィールドで戦ったらダメなのだ』と言っているのだ。…この11章の存在自体にも関わる発言です。ライバル同士なんですよね!?

6代目マークⅡ(1990年論評)
マークⅡ、チェイサー、クレスタの兄弟車種で合計3万台を売るという良い時代の頃です。ちなみに4代目の頃は姉妹と表していたのが、兄弟に代わりました。
マーケティングを完全にして作った一台は『これで売れなければおかしいぐらい』の完成度を誇っていました。
全幅も5ナンバーの限界に近い1695mmまで拡大。この代が最後の5ナンバーになりました。
ちなみにハンドリングについては『140km/h以上になると、さまざまな破綻をみせる』との事ですが、その速度を出した時点で別の問題が生じているように思います。
それ以下の速度でのハンドリングは絶妙の評価でした。
しかしその評価の裏側で、マークⅡの購買層は『クルマに興味の無い人』だそうで、車格の近いスカイラインやローレルもライバルではないと述べていました。二つの方向性が違ってきたのはこの頃ですね。
同時期に発売された8代目のスカイライン(下記参照)はR32の名称で未だに若者に愛される名車です。
走り屋御用達と車に興味のない人の買う車…。この辺りが分かれ目だったようです。

8代目スカイライン(1990年論評)
R32の名称で未だに人気を集めるスカイラインのスポーティー路線復活の代です。16年ぶりとなるGT-R復活もこの代。
御大の評価はハンドリング、エンジン、エクステリアとも高評価。多少狭く感じられるインテリアも設計者の意図を汲んでOKとの事です。
『すばらしいスカイライン』とまで言わしめた一台は、スカイラインの歴史で最後の5ナンバー(GT-Rは3ナンバー)の車種でした。

7代目マークⅡ(1993年論評)
税制改正があり、ここからマークⅡ三兄弟も揃って3ナンバー化します。
クルマ全体の性能も上がっており、140km/hで破綻すると言われた先代に対して、今回は破綻するのが180km/hくらい、160km/hならメルツェデスと差は無いとの高評価。(だからそのスピードは別の問題が…)
しかし『終わりつつある時代の車』であり、乗った瞬間に感心し、その感心はやがて『倦怠』になってしまうとの言葉どおり、この辺りから販売が低迷し始めています。

9代目スカイライン(1994年論評)
3ナンバーにすることで室内空間を改善し、ハンドリングも更に煮詰められて御大にして『ハンドリングおたく』の領域に達しているとの評価を得ているものの、大きくなった車体は『肥大』であり、先代ほど売れないのではないか…との評価でした。
実際、R33はその車体の優れた動力性能に対して、御大の言われるような評価を下されて新世代のスカイライン(R32~R34)の中では不人気車種に数えられる事が多いようです。
そういえばおたくという言葉が登場しましたが、おたくという言葉も1989年のSOS事件などをきっかけに広く使われるようになったという事で、これも時代を感じさせますね。

8代目マークⅡ(1997年論評)
クルマは良くても時代は変わった』という御大の一言論評が突き刺さります。
クオリティと価格、そして立派に見える外見(ただし御大の評価はへんてこりん)…しかし、時代は『クルマのための生活』から、『生活のためのクルマ』へと変化しつつある。
これがマークⅡ消滅の理由だったのかもしれません。マークⅡが目指した市場に、もう余り人は残されていなかったのでしょうか。

10代目スカイライン(1999年論評)
R34の名前で知られる、この本が出ている時点では最後のスカイラインGT-Rとなったのが10代目。ボディ拡大で総スカンをくらった先代からの反省で『文句なしにスカイラインらしいスカイライン』となりました。
この世代も余り売れず、また共有パーツの多いローレルも不振で、御大も『この代かぎりとなってしまう可能性もある』としていました。実際にはローレルが消滅、スカイラインはV型エンジンの大きく性格の異なるセダンに生まれ変わる事になります。
ところでこの解説の末尾、当時の日産の売れ筋車種を挙げて『その戦線を立て直してくれるほど強力なタマではない』としていました。
それが復活したR35 GT-Rは日産を代表する車種として、そして自動車業界全体を刺激する可能性がある一台として期待されるようになるのだから時代の流れというのは不思議なものです。
ちなみに復活したNISSAN GT-Rの型番であるR35は、このR34スカイラインからの連番です。
この次のスカイラインはV型エンジンに切り替え、V35となります。

9代目マークⅡ(2002年夏版論評)
この代で伝統ある三兄弟も解消されます。
弟達はベロッサとなり、代わりにワゴンのブリットが登場しました。
しかしマークⅡブリットについては『登場した瞬間からもはや旧いクルマである』とし、その理由は『マークⅡが賞味期限ギリギリに来ているから』だそうです。

マークⅡ、老いたり。
御大のこの言葉どおり、これが最後のマークⅡでした。

11代目スカイライン(2005年冬版論評)
アメリカへの輸出を念頭において大きく生まれ変わった一台です。
V型エンジンへの変更、初期型ではテールランプが丸型ではないなど旧来のファンからは批判の多かった一台ですが、クルマの出来自体は良いらしく御大には『歴代スカイライン中、最も出来のいいドライバーズカー』とまで言わしめています。
ちなみにこの代でGT-Rは作られず、途中まではR34GT-Rが併売されていました。

以上、ザーッと見ました。
マークⅡの消滅は、土俵自体の消滅なのかなぁと思いました。
マークⅡの歴史が、客のニーズに応え続けてきた歴史であれば、その歴史の終わりも、マークⅡの土俵の消滅というニーズに対する返答なのかもしれません。
ただ個人的にはマークⅡが消滅したとはいえ、それほど違わないマークXが登場している経緯とスカイラインのR34からV35の変化とを考えると、本当に消滅したのはどちらなんだろうと思ったりもします。




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