本の虫、中毒日記

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Fujisaki

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基本はシャーロッキアン。
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ドラゴンクエストⅣ1魔起黎明・第一章『王宮の戦士たち』/久美沙織
ドラゴンクエストⅣの小説版、序章を過ぎてからはゲームと同様に進行していきます。
まず第一章は『王宮の戦士たち』。
戦士の国、バトランドの戦士ライアンが主人公になります。
この小説版を読んで気づいたのですが、ゲームでのライアンというのは意外と設定が少ないキャラクターでした。ゲーム開始後、子供達が消えるという謎を追う…そのように始まる中で、他のキャラクターのように素性や役職が判るような部分は余りありませんでした。

久美沙織さんはこの作品中において、ライアンの設定を練り上げています。それが以下の設定です。

山で自然と共に暮らしていたライアンだったが、ある日、王宮の戦士たちを助けたことから城へと招かれ、そのまま城の馬の管理を任され、やがて山での暮らしから得た知恵を変われて戦士となった。
真面目な彼の人柄を買ったある老大臣が彼を取立て、自らの養子とした。そしてライアンは周囲からのやっかみはあるものの出世をした。
しかし老大臣の死後、彼は町住みの一兵卒に身を落として、養父への恩を城への忠義を果たすことで返そうと誓った。
しかしその能力や不幸な生い立ちを見た王は、ライアンにチャンスを与え続け、やがて彼は一つの隊の隊長を勤めるまでになったのだった。

こんな設定です。
また、養父との暮らしの中で忘れていた家族の温かみを知り、孤独感を募らせている…そんな部分も物語の中で幾度か垣間見えます。
そういえばライアンは各章の中で唯一、人間が仲間にならなかった章なのでした。
他に特筆すべき点は、ライアンの持つ剣にも設定があり、ライアンの気持ちに呼応して、時にはライアンの意志を引きずり込んで敵を切り裂こうとする魔剣で、本来は殺戮を好まないライアンの優しさと相俟って、心理面から物語を盛り上げていきます。

ネタバレ等は続き以降で。


増え始めた魔物に対抗する為の討伐から戻ったライアンに、一人の女性が懇願した…失踪した夫を探して欲しい…。
折に、バトランド周辺では子供が失踪する事件が多発していた。
関連があるかもしれない…そう感じた王は、ライアンを調査へと出向かせるのだった。

ところでこの調査に出向いた時点で、マキルという彼の部隊での部下が同行を申し出ます。完全なるオリジナルキャラクターで、旅の序盤でのライアンの本音を引き出す友人として、そして中盤ではライアンが自らの孤独感を吐露する役割として登場します。

また第一章の中で幾らか見所の興味深い…いかにもドラゴンクエスト的なシーンがありますが、久美沙織さんはきちんと再現してくれています。
まずはお風呂を覗く男。
実はライアンと一緒に失踪した子供と仲の良かった友人に聞いて廻っていたシリルという教師の婚約者だったもので、彼が婚約者にした言い訳とは、『尼さんの頭巾の下はやっぱりハゲかなって……』。なんじゃそりゃ。
ちなみに次の発言の際に『でば亀のペーテス(男の名前)』としっかり形容詞をつけられています。
そして極めつけ、最初にライアンに調査を懇願した女の失踪した旦那を見つけた際のアレ
この物語中では『使い込んだ靴ブラシと木型とトンカチを取り出し、自分と男の上に毛布をかぶせた』との事。

何をしたんだ、お前ら。

なにやら面妖な雰囲気があったそうで、ライアンも牢屋番もとりあえず目を背けておいたそうですが、これで記憶は戻ったのでした。

そして物語は終盤へ。
ここでライアンの永遠の相棒、ホイミンとの出会いがあります。
『……こっちへおいでよ……』と呼ぶ声に誘われるままに、ホイミンの元へ辿り着くライアン。
人間の仲間になったら人間になれるかなぁ…純粋な願いをライアンは聞き入れる。ちなみにこの時、洞窟内に残された歌碑の歌を謡って見せたホイミンに対してその上手さに感嘆したライアンはホイミンに人間になれたなら吟遊詩人になることを勧めた。当代一の人気者になれるという保障付きで…。

ところでライアンは物語中で結構ホイミンの命を狙っています。
まず出会いの時に剣を抜き放つ。
そして空飛ぶ靴のありかに案内してもらうときもそっと剣の柄に手をかけています。
そしてさらには戦いの中で回復してもらった礼を言いながらも、鞘に剣を戻す際に『ホイミンもついでにやりましょうよ』という魔剣の声を聞くのだった。

一方のホイミンも空飛ぶ靴を履いた際にライアンの首を絞めて窒息させたり、落とし穴に落ちそうになった際、ライアンに飛びついて目を痣が出来るくらいはたいたり、結構やっています

こんな楽しそうな二人ですが、最後はゲームとは少し違っています。
ライアンをかばい、深手を負ってしまうホイミン。
人間になること、きっとこの世で一番の吟遊詩人になること…それを確認しあったのが、二人の最後の会話となった。

ちなみにこの後の事はその場にいたホイミスライムの仲間に任せたのでライアンは知らないのですが、どうも死んでしまったものと解釈しているようで、町の少年に定期的にホイミンと出会った場所へ花を手向けるようにと頼んでいました。
そして勇者を守る為に新たな旅へと出るライアン。

彼の人生は、やがて導かれ合う仲間達と出会うまで再び孤独の日々が続くのだった。



関連項目
小説ドラゴンクエストⅣ
序章『妖魔の皇子
一章『王宮の戦士たち
二章『おてんば姫の冒険
三章『武器屋トルネコ
四章『モンバーバラの姉妹
五章『導かれし者たち 第一部
  『導かれし者たち 第二部
スピンオフ
ドラゴンクエストⅣ モンスター物語


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