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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
「紅藍の女」殺人事件/内田康夫
著者曰く『僕の作品にしては珍しく』サロン風の風景から始まり、物語に出てくる主要人物主人公の浅見光彦に先駆けて登場します。ちょっと雰囲気が違うので戸惑う方も折られることでしょう。
冒頭、三十五年ぶりに東北の郷土を訪れた『クロちゃん』と呼ばれるルパチカ風のスーツに登山帽という最近では珍しいいでたちをした男と、彼に東京へ行こう!と勧める男。

やらなきゃいけねぇことがある
三十五年の月日を経て、終わったはずの事件が新たな事件を呼ぶ…。

自宅での父親の誕生会でピアノを演奏する為に急いで帰宅していた三郷夕鶴はいまや大きな期待を集める若手の実力派ピアニストだった。
その彼女が帰宅途中、背後に気配を感じていた。そしてその気配の持ち主は、実業家である彼女の父親へ一枚のメモを託す。
『はないちもんめ』と書かれた謎のメモを受け取った父親はわらべ歌の話を少し聞かせて、そのメモが意図する事はそ知らぬふりを通した。
どうしても気になった夕鶴は、わらべ歌の意味を知っていそうな人間に聞いてみようと思い立つ。
以前、軽井沢で一緒にテニスをしたへたくそなプレイヤー…浅見光彦だった。

夕鶴に誘われた浅見光彦。彼はこの事件中、夕鶴と出会う事を『幸運』とよく称しています。最初のこの時にも幸運だと思いつつも、悲運も背中合わせにやってくる―そんな事を思った。
ちなみに母親の雪江未亡人に言わせると、この辺りは父親と似ているそうであるが、父親に対する評価は『本当に先見の明がある方だったわねえ』だが、若い浅見光彦が同様の考え方をする事に対しては『ただジジむさいだけだわねえ』。

浅見光彦は夕鶴の会話は一緒に来るはずだった幼馴染の麻矢からの電話で話は中断させらる事になる。
彼女の父親が変死しているのが見つかったというのだ。
慌てて駆けつけた二人…そして、浅見光彦は懐疑的な警察とは対照的に他殺と断定する。
そしてここでも見つかる『はないちもんめ』に関連するキーワード。

『はないちもんめ』が意味する紅花、そしてその産地である山形。
まるで封じられたかのように三郷家の歴史から語られないままだった夕鶴の父親達が山形で過ごした日々…。
そしてそこで起こったある事件。
濡れ衣を訴え続けながらも、三郷家やその周辺の人間の証言により、無期懲役となり三十五年もの長き服役し続けなければならなかった黒崎という男の影。関係者の相次ぐ死と、三十五年間の遺恨との関連とは?

浅見光彦は夕鶴や麻矢の為に事件へと立ち向かう。

ネタバレ等は続き以降で。


先述の通り、この作品中で浅見光彦はホームズばりの推理を披露して、次々に出来事を先読みしていく。それを夕鶴に褒め称えられた際には謙遜して、何故か自分の推理をナメクジにたとえ、夕鶴のピアノを褒め返して見せた。
そのとき、浅見光彦の不思議な性癖が判明。
しかし、あれ(なめくじ)に塩をかけて、モゾモゾ蠢きながら溶けてゆく様子を見るのは……
ここで卒倒しそうになった夕鶴に制止されるものの、なんて悪趣味。
名家に育ったぼっちゃんだけに、独特の感性の持ち主のようです。

やがて夕鶴は故郷の故郷を訪ね、元々は『紅花大尽』と呼ばれて財を成した三郷家の歴史、そして三十五年前の事件を知る事になるのだが、その行程の前に浅見光彦に連絡を取ろうとしていました。
不在の為に連絡はつかなかったのだが、その時の電話に対応したのがお手伝いの須美子。若い女性からの電話に対する須美子の対応は『冷たい口調』であり、夕鶴はそれを『敵意を感じさせるような気配があった』とまで表した。
さすが須美子、数行の登場でもインパクトたっぷりです。

夕鶴の叔母、そして彼女にメモを託した男…。
次々に起こる事件に、関係者達は黒崎の遺恨の深さを感じて慌てふためくのだが…。

しかし夕鶴の叔母が感じていた違和感、そして浅見光彦も感じていた違和感は当たっていた。
三十五年間、濡れ衣を着せられていたとはいえ、黒崎の人物像とは重ならない冷酷な殺人の繰り返し…そこには罪の呵責に苦しむ関係者が抱いた『ルパシカ風のスーツ』の幻想で見えなくなっていた事件の真相が潜んでいたのだった。

巻頭で容疑者が事件に向かって動き出している様子を描きながら、実は第一の被害者はその容疑者…。犯人らしき姿を見せるゆえに、犯人を推理する事を止めてしまう―そんな心理面の駆け引きも面白い一冊です。
ちなみに紅花大尽として財を成した一族の子孫の天才ピアニスト…という設定は、実在のものだそうです。もちろんこの作品とは一切関係ありません。

ところで最初にクロちゃんこと黒崎が言っていた『やらなきゃいけねぇこと』は何だったのでしょうか?
そして彼が持っていたトリカブトの意味とは…。

テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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コメント
33歳なのに・・・。
こんばんは~
70歳オーバーの雪江さんに、「ジジむさい」と言われてしまっては、浅見ちゃんも終わってますね(^^;)
このシリーズ、スタートが25年前ということもあって、「オジン」、「オバン」なんて表現がたまに出てくるのですが、
今や死語ですねぇ(笑)
[2007/10/05 23:54] URL | 翠香 #- [ 編集 ]


こんばんはです。
オジンもオバンも余り聴かなくなりましたねー。

それ以上にこの年齢辺りをオジサン扱いしなくなっていませんか?

三毛猫ホームズシリーズの片山義太郎なんて初期は29歳でオジサン扱いを受けるような設定だったような気がします。いまだとちょっと違和感を覚えますよね。
頑張れ、浅見光彦!まだまだ若いぞー♪
[2007/10/07 00:52] URL | とんとんみ@本の虫 #Jx9UAsVo [ 編集 ]


確かに(笑)まあ浅見の場合は独身で「坊ちゃま」なので、若いイメージがありますけどね~

片山義太郎!懐かしい~
童顔なため、たしか「お嬢さん」というあだ名でしたよね?
三毛猫ホームズシリーズも昔好きでよく読んでいました。また読んでみようかな~?
[2007/10/08 16:08] URL | 翠香 #- [ 編集 ]


お嬢さん、ありましたねー。ご

僕も最近は読んでいません。
設定が変わってなければ、彼を取り巻く状況が変わっているはずです('д'*)
[2007/10/09 00:21] URL | とんとんみ@本の虫 #Jx9UAsVo [ 編集 ]


↑なんだか『ご』って残ってる。
面白いから残します。
[2007/10/09 00:22] URL | とんとんみ@本の虫 #Jx9UAsVo [ 編集 ]


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