赤川次郎さんが持つシリーズは多数。
この本の裏表紙によると、30年の作家人生で480冊以上の著作…だそうです。
定番の三毛猫ホームズなどは別として、どこから読み始めれば良いのか?という人も少なくないはず。
そういう方にお勧めなのが、シリーズ・キャラクター総登場短編集。短編集を集めたアンソロジーです。
『名探偵、大登場!』、『名探偵、大行進!』という先に出た短編集に続く、短編集最後となる第三作目で、こちらは先の二作に比べると、少しシチュエーションに癖のあるシリーズが取り上げられています。
短編四作目は『犯人を捜す犯人』MとN探偵局シリーズから、MとN探偵局という風変わりな探偵局が結成されたきっかけとなる出来事を記録した一作です。
あるギャングの親分の下へ中野哲郎からもう連絡はしない、縁は切った事にして欲しいという連絡が入った。これは、つまりトラブルに巻き込まれ、組織に迷惑をかけないための処置だった。
哲郎はいつものように弟分のケンジを連れて車上荒らしをしていたのだが…その途中で見つけてしまったのである。ある女子高生の死体…そして、運の悪い事にダミーと思っていた防犯カメラに彼らの姿はばっちり撮影されていたのである。
一躍事件の容疑者となった彼は、もう一人の人物に連絡を入れる。
自分の恋人だった間近紀子…ある女子校に通う女子高生にも別れの連絡を入れ、出来事のあらすじと自らの無実を伝えて立ち去ったのだった。
『おとなしく見てる紀子じゃないでしょ』
友人の言葉どおり、紀子は哲郎の面倒を見ていたギャングの親分の下を尋ねるのだった。
その親分の名前は野田重人。
MとN、二人の頑固者の出会いだった。
奇妙な家庭環境が生み出した、狂った事件。
ギャングの組織と、女子高生のまっすぐな気持ちは、複雑に絡み合う事件の糸を少しずつ解いていくのだった。
実はこの作品も、主人公による推理等は無しです。
しかし二人の出会いという意味では、物語中で最も重要な作品でしょう。
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