本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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ギリシャ語通訳/シャーロック・ホームズの回想 The Adventure of the Greek Interpreter
ワトソンはホームズとの長い付き合いの中で、彼の若かりし頃の事や親族などについては全く話した事が無かったそうです。
確かにここまでの事件簿でも、彼の最も古い記録はせいぜいカレッジの頃、ブルテリアに足を噛まれて十日間ほどぶっ倒れた例の出来事程度。

そのことから、ワトソンは『心臓のない頭脳だけの男』との印象を強め、更にホームズの事を身寄りの無い孤児だとばかり思い込んでいたそうです。
相変わらずワトソンはいい毒を吐いてくれます。

人の特殊な才能は、どこまでが遺伝でどこからが鍛錬だろうか…そんな話題になったときだった。
ワトソンからホームズの場合は訓練の結果だろうと言われ、褒められるのに弱い普段のホームズならニヤニヤするところだが、彼は考え込みながら、ある程度はと答え、自分の才能はフランスの画家の妹だった祖母の持つ芸術家の血統が関係しているのではないかと答えた。
ここにホームズの先祖が代々の大地主であり、祖母の素性まで判明したのだが、それに留まらずホームズは驚くべき言葉を口にする。

『僕の兄弟のマイクロフトは、この才能を僕よりも多く備えているんだ』

ホームズは自分の発言を実証する為に、ワトソンを連れて兄の居るロンドンでも一番の風変わりなクラブ―お互いに干渉する事も会話をすることさえも禁じたクラブ『ディオゲネス・クラブ』へと赴く。

そこにはよく肥っているものの、ホームズと同じ鋭さを持った男と、そしてある事件が待ち受けていたのだった―。

ネタバレ等は続き以降で。


マイクロフトがホームズのように探偵として名声を上げられなかったのは『活動力のなさ』が原因だった。ホームズが事件解決の為に、時には自らの体をギリギリの状態にまで追い込んで走り回るような精力は持ち合わせていなかったのである。
マイクロフトは弟を評してこう語る。
『ホームズ家の活動力は全てシャーロックに集まってしまったんですよ』

ちなみに握手をした際のマイクロフトの手について、ワトソンは微妙な感想を残しています。
アザラシのヒレのような広くて平べったい手

どこの世界に人の手をヒレに例える大人が居るんですか。

ちなみに、ここでホームズの十八番である、人物の素性の推理を兄弟で行われます。その精度は非常に高く、ホームズのやり方に慣れていると豪語したはずのワトソンでも笑うしかないような高レベルのやりとりでした。

そしてもう一点、注目すべき点があります。
当然ではありますが、この場に居たのは二人とも『ホームズ』。
ワトソンはこの作品で初めて、ホームズの事をシャーロックと書きます。
ただ書き方に迷っているのか、『シャーロック』、『シャーロック・ホームズ』、『マイクロフト』、『マイクロフト・ホームズ』、『ホームズの兄のマイクロフト』と、ホームズ兄弟の呼称は多岐に渡ります。

事件は財産に関わる物。
隠密裏にギリシャ語の通訳が出来る人間を必要としていた男達。
彼らは推奨しきったギリシャ人の男に対して、何らかの念書を書かせようとしている。通訳者はただならぬ雰囲気を読み取り、周囲の人間がギリシャ語を理解できないことを逆手に取り、少しずつ余分な質問を行うことで状況を読み取っていった。

そしてホームズの元へやってきたのだった。

ネタバレも何も、事件そのものは単純にマイクロフトが出していた尋ね人のコーナーへの反応で片付いてしまいます。
最後の思わせぶりなホームズの一言がミソです。

ちなみにホームズとワトソンは今回の出来事のきっかけとなる遺伝の話しの前に、黄道の傾斜角について話し合っていますが、緋色の研究の頃のホームズが、ワトソンをからかって地動説を知らないような態度を取ったのだという、シャーロッキアンの間でのネタになっています。




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