本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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桃太郎はニートだった! 日本昔話は人生の大ヒント/石井正己
昔話って好きです。
子供の頃に読んだものの原作に近い形のものを読み直したりっていうのはよくしていて、青空文庫さんにある童話の古いバージョンを読んでみたりしてます。
と言う事で、昔話について考察をしている一冊を読んでみました。

□ どんな本?
タイトルで勘違いをしないように気をつけたいのですが、桃太郎を掘り下げた本ではありません。
この本は色々な有名どころの昔話の『過去のバージョン』を解説したものです。
テレビ番組やアニメなどでも、段々と残酷な描写や差別的な表現が削除される傾向にありますが、これは昔話の世界でもそうなんですね。
僕たちが子供の頃に聞いたものでも、かなり違っています。
例えば一寸法師では、両親から大きくならない事を気持ち悪がられて家から追い出されるような形で出発しています。
桃太郎がニートというのも、現在に余り伝わっていない設定の一つです。
これ、僕の住む岡山県の地方によって伝わっているもので、友達が誘いに来てもあれやこれやと理由をつけて出て行こうとしなかった…というものです。
このように様々な理由で、昔話は元の通りに伝わらないものですが、そういったルーツを探ろうと言う本です。
失われたエピソードのほかに、昔話の定番の『型』など、様々に考察する一冊です。

□ 感想
昔話の深いところを良くついた作品です。
瘤取り爺さんがキコリなのは、大きな瘤の為に人里から離れて暮らしていたとか、何気なく呼び飛ばしてしまうところに、昔話が単なる子供向けの話というだけではなく、当時の生活の真実が、削られながらも僅かに痕跡が残っているなど、昔話を見る目が変わりそうです。
タイトルから受ける印象のような、判り易い面白さであはありませんが、じっくりと読み込める一冊です。





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