本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
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限界集落株式会社/黒野真一
先日、限界集落に関する本を読みました。

僕の住む岡山県と言うのは、限界集落(人口の半数以上が65歳を超える集落)が最も多い中国地方において、一番多くの限界集落を抱える地域です。
そういった問題は他人事ではないなと思い、もう少し勉強しようと思っていた際に見つけたのが、本書『限界集落株式会社』です。

本書は限界集落が抱える問題や、限界集落からの脱却の方法を模索する『小説』です。
ただ先に読んだ限界集落が抱える問題などと、上手く向き合って描かれているので、小説だから…とか、現実はそう上手くいくものか…という気持ちを抱く人も居るかもしれませんが、確かにお勧めできる一冊です。

□ あらすじ
主人公は銀行で様々な企業の建て直しを手がけ、IT企業の財務部門で活躍した後に、起業する為に会社を退職したエリートです。
彼は親が手放そうとしていた中山間地域にある、本家を尋ねて少しの間だけ息抜きをしようとします。
しかしそこで見たのは、荒れ放題のままになっている農地、そして若い人たちが去って活気を失った『止村』の風景でした。
それでも故郷を愛す人々、そして将来は自分たちも故郷で頑張って働きたいと願う少年とであった彼は、限界集落からの脱却の為に、自ら立ち上がることを決めたのでした…。

□ 農業はビジネスになるか?
この本における地域の建て直しは、ある意味では現在的なビジネスの方法論を、伝統的な農業の世界へ持ち込む事です。
僕も仕事上で農家の方と接する機会が多くあったのですが、農家というのは一軒ずつが自営業なんですね。
法人のような形ではないものの、それぞれが社長で、それぞれの考えで農業を営んでいます。
主人公はまずその形から変化させていきます。
畑や人員、使う道具や肥料なども含めて一つの会社の形にしてしまいます。
その上で効率よく稼げる農作物を選び出したり、肥料を農協やずっと使い続けてきたお店から買うのではなく、相見積もりで経費を下げるという方法を取るなど、一般の会社のような効率的方法を持ち込むのです。
しかし、そこには自分の畑ということに対するこだわり、先祖代々行ってきた農産物(この作品では最初の段階として、利率の良くないコメを一旦停止することを提案します)へ対するこだわり…。
そこには効率だけでは押し切れない問題も数多く存在するのでした。

□ 感想
一つのモデルとして、また小説としても非常に面白い作品でした。
ビジネスのプロである主人公、そして農家の立場で経営にかかわるヒロイン。
この二人は、読者へ対してビジネスのあり方と、農業のあり方を上手く伝えてくれます。
なので読者もおいていかれることなく、じっくりと学んでいくことが出来ます。
この手の本では参考書的な部分が押し出されすぎる作品もありますが、この限界集落株式会社は、ちょうど良いバランスで展開されます。
特に後半においては、小難しい計算などは脇において小説に専念しているのは良かったです。
読み終わった後に、小説を読んだ余韻が残って気持ち良い読後感です。

実際のことを言えば、小説ですから『上手く出来すぎている』事は否めません。
ただ農業の世界と言うのが、意外とビジネスからは離れた古くからの独自の世界で回っている部分があるのも事実だと思うのです。
そこへ、民間企業では一般的なやり方を持ち込む余地があることや、プロモーションの仕掛け方もあるという提案は面白いですよね。

この本では農業が主眼でしたが、何でも取り組んで、やってみる事。
諦めることも簡単だし、愚痴を言うことも簡単だし、こうすればいいんじゃない?っていうだけも簡単。
でも諦めないここと、愚痴を言うんじゃなく、改善しようと自らが動くこと。
そこから全てが動き出すんだと言うことを、とても強く感じました。



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