本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

About Me

Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

最新入荷記事☆

本棚

カレンダー


05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


お勧め。


ポストで買取,eBook Off

年代別ブログ図鑑

皆様の感想文

トラックバック

ベストセラー

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ

出雲信仰殺人事件/吉村達也
この本を読んでいる際、偶然にも吉村達也さんの訃報をお聞きしました。
偶然とは言え、まだまだお若い方ですので驚いてしまいました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

さて、吉村達也さんといえば、僕の中では『定価200円の殺人』のイメージが非常に強い方です。
しかしこれまで長編を読んだことが無かったという事もあり、今回は僕の住む岡山からも近い出雲を部隊とした長編を読んでみました。

□ あらすじ
平田 均はあるホテルのリニューアルに携わる仕事の為に、出雲大社の近くへ来ていた。
名ばかりのホテルをリニューアルして、雰囲気のある旅館へ…と奮闘していた。
しかしそこで宿泊客が殺される事件が発生する。
殺された男性の傍には出雲の伝説にまつわるヘビの死体があった…。
また同時期に東京では八岐大蛇を思わせる八匹のマムシに取り込まれた死体が発見され、続いて顔の皮をそぎ落とされた…まるで因幡の白兎を案じさせるような死体が発見された。
関係性はまるでなさそうな三つの死体、しかしそのどれもが出雲の伝説との関係を伺わせる。
平田 均は友人で、推理作家にして名探偵の誉れ高い朝比奈耕作に助けを求めるのだった…。


□ 名探偵・朝比奈耕作
僕は吉村達也さんの作品をあまり読んでいなかったので、朝比奈耕作を探偵とした作品も今回が初めてでした。
イメージがわきづらいのですが、ロック歌手のような風貌(染めた髪に、軽い化粧など)という異色の探偵です。
僕自身もシリーズを順番で読まなかったクチなのですが、初めて見ると謎の人物かもしれませんね。
作品の時系列も発表順とは前後している部分があるようで、(作品の時系列上では)この事件の後に起こる(?)事件の話題にも触れてあったりするので、第一作目の『私が私を殺す理由』から順に読んだほうが無難かもしれませんね。
後、とても興味をそそられる表現で紹介されている恋人も、今回は登場しません。

□ 感想
正直、前半は構築されているキャラクター像を把握するだけで大変でした。
もちろん徐々に紹介されていくので、シリーズの途中から読んでいてもすぐに大体のことは把握できるようになります。
そうなってくると、三つの事件を繋いでいく糸が徐々に見えてくる様子が楽しめます。
最初に出てくる人物たちが事件に関わるのかと思いきや…という展開は、読者の先入観を上手く利用しているようでにくい演出だなーと思いました。
少しずつでもシリーズを読みきっていこうかなーなんて思いました。
ただ最後に登場する告白文で一気に事件が解決されてしまうのは、シリーズを始めて読む僕としてはちょっと残念だったかもしれません。
やっぱり推理小説の醍醐味は、主人公が全てを解き明かす瞬間でしょう!

ネタバレ等は続き以降で。



トリックというトリックは余り無い作品です。
特に第一の殺人はヘビに対するイメージの相違を上手く利用したとか、死に方も毒によるものではない(と思われる)ショック死ですし、本格派が好きな方からすると、隙のある展開かもしれません。
後、作品全体が少し叙述トリックっぽいつくりですよね。
最初に出てくるホテルの主を恨む人物が事件に何かしらのかかわりを持つのかと思いきや、実は以後は関係が無かったり、すぐに解き明かされるものの、告白文が最初は読者が犯人を勘違いするように登場することなど…。
殺人の方法自体が出雲の伝説に絡めている以外は意外性が少ない割りに、読み終わった後には凄く騙され続けた感じが残ります。

読み方によっては実際の殺人においても、叙述トリックにおいても突き抜けた作品ではないかもしれませんが、推理小説を楽しませると言う点においては絶妙なバランスで両者を取り入れていると思いました。
意外とこういう作品のほうが少ないような気がするので、そういった点でも新鮮な楽しみが出来ました。





もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。












管理者にだけ表示を許可する


トラックバックURL:

ブログ内検索

amazonさんで探す

本の虫を管理する!

copyright 2007 本の虫、中毒日記 all rights reserved. powered by FC2ブログ.