本の虫、中毒日記

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Fujisaki

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B-29墜落 甲浦村1945年6月29日/日笠俊男
最近、郷土の歴史を学ぶ一環として岡山空襲について調べています。
その時に初めて知ったのが、空襲の際にB-29が1機だけ墜落しているという事実でした。
この事実については本当に知らなくて、身の回りの同世代の方と話をしても、知っている人はいませんでした。

そこで、前にも『わたしと岡山大空襲』の本で読んでいた、岡山空襲史料センターをされている日笠俊男さんの本を読んでみました。

この本は墜落に関する情報だけではなく、岡山空襲の事も簡単に触れてはあります。
なので、岡山空襲に関して初めて読む資料として選んでもいいですし、岡山空襲に関する知識が無い方が読んでも、充分に前後の話の流れについていくことが出来ると思います。

タイトルにもあるように落ちたのは『甲浦村』です。
現在の地名で言うと北浦や宮浦周辺の地域に当たる場所で、実は現在でも墜落した場所へ十字架の慰霊碑が残されています。
この本ではどのような状況で、どのように墜落したのか、そして被害者はどのような状態だったのか…といった事を紹介しています。

現在では米軍兵の男性が11名、エンジントラブルによって操作が難解な状況に陥って墜落したものとされていますが、そうなるまでの経緯…例えば、実際の死者は何人いたのか、どうして墜落したのか、また墜落直後には生存者がいたものを現地民が虐殺した可能性は無いのかといった調査が行われていった流れも紹介されています。
また公式の記録に記されていた事、地元に残されていた噂などの真偽も探っています。
前者に関して言うと、墜落したのは日本側が迎撃した為だとする文書が複数残されているんですね。
また後者では、米軍兵に女性がいたという噂があったりしました。
この二つ以外にも真実ではない伝聞はいくつかあり、著者は一つずつ検証しています。

日笠俊男さんはご自身も体験された岡山空襲に関する歴史研究家ですが、この方はそれ以上に歴史を語る上で、印象などから来る虚偽と、史料などから判る真実とをはっきりさせる事に強い情熱を抱かれているようです。
これは岡山県に限らず、戦争の時代の資料というのは、特に空襲などで中心部周辺で大きな被害を受けた地域では、史料が失われたり、戦火の混乱で状況を把握しきれなかったという事情があるようです。
そこで目撃者などの証言からまとめられた歴史が語られているのですが、岡山空襲に限っても、例えばエンジントラブルのB-29が日本の攻撃によって墜落したように語られていたりするのです。
日笠さんはこの一冊を通して、甲浦村にB-29が落ちた状況の真実だけではなく、目撃証言などによる史料だけで歴史を語ることの危うさを訴え続けている…そんな気がしました。




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