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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
寝台特急「ゆうづる」の女/西村京太郎
どこか旅行に行きたいなと思ってはみたものの、なかなか仕事で手が空かないので…西村京太郎さんの作品を読んでみました。

青年実業家の男性が旅行へ出るところから物語は始まります。
彼はトンネルの開通の為に廃止になる青函連絡船の撮影をしようと、寝台特急「ゆうづる」に乗ろうとしていた。
しかしゆうづるには個室がなく、仕方なく一人で二人部屋を借りようかと思っていたところに、同様に個室が無くて困っていた女性から、相部屋で席を取ってもらえないかと提案を受けた。
彼にとっては若い女性からの提案に心を躍らせながらだった。
しかし、翌日目覚めてみると、同じ部屋に眠っていたのは一緒に乗った筈の女性とは別の女性の死体だった。
見ず知らずだと思っていた女性と、女性との間にあった因縁。
そして事件は連続殺人へと進んでいってしまう。


舞台は電車ですが、時刻表ミステリーに留まらない展開が面白い一冊です。
人間、どこでどのような形の恨みを、どういう風に買っているか判らないものです。
殺人事件の多くは見ず知らずの人間同士で起こるそうですが、実は本人たちさえ知らない因縁が…というパターンも多いのかもしれませんね。
僕は西村京太郎さんの熱烈なファンではないので、ファンの方からすると不勉強な失笑なのかもしれませんが、事件のラストで起こる大どんでん返しの展開も斬新でした。

ネタバレ等は続き以降で。


僕は意外と連続殺人のように見えて実は不連続という展開は好きです。
そちらのほうが自然な気がしませんか?
…って、推理小説に自然も不自然も無いのかもしれませんね。

ついつい犯人にも同情の目を向けてしまう十津川の人情厚いところが発揮されるのと同時に、犯人にとっても良い結末を綺麗に与えられているという点では、非常に素敵なラストシーンです。

後、発表された時代が、ちょうど船や寝台特急という古いスタイルから移り変わっていく時代に当てはまっているのも、物語とは別の意味で旅行愛好家の方には感情移入しやすい作品なのではないでしょうか。


テーマ:こんな本を読んだ - ジャンル:本・雑誌


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