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Fujisaki

Author:Fujisaki

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
夜歩く/横溝正史
金田一耕助シリーズより、顔の無い死体の第二弾となる『夜歩く』を読んでみました。

この作品も金田一耕助シリーズとは言うものの、主人公は金田一耕助ではありません。
一人称による作品で、『私』と名乗るのは屋代寅太という売れない探偵小説の作家です。
彼は大学時代からの友人にして、現在はパトロンのような関係になっている仙石直記からある相談を持ち込まれる事によって事件へとかかわっていくことになります。

去年の10月、仙石家が家老として現在では支配するような立場になっている古神家の娘である八千代はキャバレーでくる病の男性の足を狙撃する事件を起こしていた。
その場はうまく逃げおおせて問題にならなかったのだが、彼女がそのような事を起こしたのには、奇妙な脅迫状が届いているという事情があった。
しかしもっと奇妙なことに、自らが撃ったそのくる病の男性…蜂屋小市に惚れ込んでしまい、家へと連れ込んでいるというのだった。
屋代はそんな古神家へ呼ばれていくことになるのだが、家庭内は混沌とした状況にあった。
同じくくる病を患う古神守衛、酒乱で刀を抜いてしまう直記の父…。
そして事件が起こる。
くる病の男性の死体が見つかったのである。
それも、首が無い状態だった…。
時を同じくして、蜂屋小市と古神守衛というくる病の二人が姿を消してしまったのである。


この作品は発表された年代を意識して読まなければならない作品です。
身体的特徴やらの表記もけっこうきつめなので、今になって読むと不快になりそうな表現が多いのが一つ。
そしてもう一つが、死体についてどこまでが判るのかという点です。
首の無い状態で見つかった死体が誰なのか判らないんですね。
その一方で胃に残されていた食べ物がどれくらいの時間消化されているかなどは割り出されています。
素人考えでは首から下で死者を割り出す方が簡単なように思ったのですが、そういう時代もあったんですね~と思いました。

横溝正史さんの作品群の中では知名度はイマイチなところもありますが、奇抜さではトップクラスに位置する作品だと思います。
ちなみに金田一耕助が出てくるのは物語の半ば以降、舞台が岡山に移ってからです。

ネタバレ等は続き以降で。



この作品は推理小説をよく読んでいる著者らしい作品ですね。
現在でも二人の人間が消えた一人は死体になって見つかったとくると、もう一人が犯人だと決め付けてしまいますよね。
更になんとなく(時代柄これでOKだった)合致する首と首から下の二つの死体があった…となると、死んだのは一人だと思い込んでしまっても無理は無いですよね。
ただ単純にどうせ首が一つ、首からしたが一つ…死体を隠さなければならないのであれば、上下別々にする意味というのは読者へのインパクト以外のメリットがないような気もしないではないのですが、これが犯人の最後の事件への布石になっているので…無理は無い、のかな?

さて、最後に本当に凄いネタバレをするので未読の方は止めて下さいね。



この作品は評価しようとするとそれ自体がネタバレになるのであくまでも通常は顔の無い死体の殺人事件として扱われますが、実はこの作品が真に評価されるべき点は主人公が犯人であるという点です。
しかもそれは明らかにはされていないんですね。
この本はとても独特な手法を用いていて、最初から読者は横溝正史さんの作品に描かれている犯人・屋代寅太の書いた実際の事件に基いて創作された小説を読んでいる状態にあります。
だから屋代寅太が犯人だと判って作品を読み返しても、決して全ての謎が解明するわけではありません。
何故なら彼の作品で描かれている屋代寅太は唯一現実と異なる存在で、犯人として描かれていないからです。

このブログでなら殺戮に至る病などに似た、読後に驚きたっぷりの作品でした♪


テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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