本の虫、中毒日記

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本陣殺人事件/横溝正史
金田一耕助シリーズの第一作目である『本陣殺人事件』を読んでみました。

シリーズ第一作目という事もあって、金田一耕助の設定が色々と読める意味でも面白いですし、日本の本格推理小説としては金字塔の一つとなる作品ですね。
また、この作品は著者自身も述べているのですが、岡山県の倉敷市へ疎開していた際の経験が色濃く出ている作品です。
作品中で伏字にされて、読む側が受けるリアリティを深めている地名も、実在です。
駅名は清音駅ですし、川の名前は岡山の一級河川である高梁川、旧・川辺村、旧・岡田村…ですね。
ちなみに旧・岡田村は横溝正史さんが疎開していた家のある場所です。

地元では有名な、元本陣の一柳家では、長男の結婚の準備が進められていた。
そんな時、地元では一柳家の場所を尋ねる、不審な三本指の傷がある顔をした男性が見かけられていた。
結婚式は無事に終わり、宴会が続いてようやく家中が眠りに着いた頃、屋敷の中に琴の音が鳴り響いた。
そして、凄惨な密室殺人が起こってしまうのだった…。
被害現場には三本指の指紋、そして琴が残されていた―。


この本陣殺人事件の舞台となった倉敷市真備町(事件の舞台が合併した土地)辺りは横溝正史さんが疎開していた場所と言う事もあって、ミステリー遊歩道として整備されています。

さて、この事件では金田一耕助の初登場となりますが、事件の関係者の一人である久保銀造の知人として遊びに来ていたところを動員されます。
既にこの事件の前に幾つか事件を解決していたようで、この時も事件の帰りだった為に警察のお偉いさんの念書のようなものを持っていた為に、スムーズに事件の調査に参加させてもらっています。
そもそもアメリカで麻薬におぼれていた金田一耕助がある事件を解決した際に、農園を開くための留学に訪れていた銀造がその才能を見出して学費を援助してあげたのが出会いだったそうです。
ちなみにその後もちょいちょいとお世話になっていたそうで、探偵事務所の立ち上げの費用もしっかり貰っていったそうです。

そんなエピソードも斬新な、第一作目です。
ちなみに後々まで活躍する事になる磯川警部もこの作品にて初登場です。

ネタバレ等は続き以降で。


金田一耕助シリーズは親が好きだったので、ランダムに何冊か読んでいたものの、本陣殺人事件はいつかまとめてシリーズを制覇するときに読もうと思っていたので、初めて読みました。
勿論有名すぎる作品なので、初めてとは思えないくらい、エピソードは知っていたのですが…。

犯人の設定には驚いてしまいました。
まさか密室でもなんでもない単発の殺人と自殺という設定を持ち出してくるとは…。
水車を利用した凶器の移動はソア橋そのものだと思いましたが、本人はロジャー・スカーレットの『エンジェル家の殺人』としているようですね。
その自殺劇を演出した三郎という登場人物は、先日読んだ横溝正史読本から受けた横溝正史さんのイメージにダブって見えるところがありました。
この本は戦争中に推理小説の類が禁止されていたために、戦争が終わるや否や作られた作品ですが、正に推理小説マニアたる横溝正史さんの喜びの表情が聞こえてきそうな、正に『ザ・本格推理小説の密室殺人事件』とも言える作品です。
同時期のほかの作家の作品も色々と読みましたが、ちょっと毛色が違うと言うか、さすがの貫禄がある作品でした。

日本に根付いていなかった、本格や密室殺人という手法に関して、いやらしいほどきちんと解説を施しているのが時代を感じさせてくれますが、語り継がれる理由がわかる、傑作だと思いました。




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