本の虫、中毒日記

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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倉敷から来た女/西村京太郎
西村京太郎さんの短編集を読んでみました。

勿論タイトルに惹かれて(笑)。
岡山のようなどこにでもある地方都市を舞台にした小説というのは少ないのです。
そんな中で内田康夫さんや西村京太郎さんといった旅情ミステリーでは舞台になる事が多いのですね♪
殺人事件の舞台となる事を喜んでいいのかという疑問はあるものの、自分の知っている風景が小説に登場するというのは嬉しいものです。
この作品における死亡地は岡山ではなく東京なのですが…。

さっそくに読んでみました。

東京のホテルで胸を刺された状態の女性の死体が見つかった。
ホテルの宿泊カードによって、倉敷市の浅井美代子という女性であることが判った。
彼女が持っていた手紙のコピーによると、ある資産家が倉敷へ旅行した際に親切にしてくれたということで、遺産の一部が贈られる事になっていた。
その受け渡しの為に東京を訪れていたのだ。
そこで警察は東京へ向かい、宿泊カードの女性宅を訪ねてみたのだが、そこには浅井美代子本人がいた。
彼女は手紙の事を知らないという。
また資産家の会社を訪れてみても、そのような遺言が残された形跡は無いという。
殺された女性は一体誰なのか、何故浅井美代子を名乗っていたのか…。
事件が謎を極める中、今度は浅井美代子本人が事故で意識不明の重態に陥ってしまった。


つい先日も西村京太郎さんの『竹久夢二 殺人の記』を読んだのですが、意外と鉄道が関係ない事件も多かったんだな、と驚いてしまいました。
僕は西村京太郎さんの作品をよく読んでいた頃は、好んで鉄道関連の作品を読んでいたので、無作為に選んだ(っていうか、地元岡山という事で選んだ)作品が立て続けに鉄道とは無関係という事に、ちょっと感動してしまいました。
西村京太郎=時刻表の楽しみ方といった偏見を持っている方も多いと思うので、こういった出会いは是非とも広めていきたいものです。

ネタバレ等は続き以降で。


解決してしまえば凄くシンプルな事件なんですよね。
短編なので、それほど入り組んでいないのも事実ですし。

最初の被害者は何故に浅井美代子を名乗っていたのか?ではなく、犯人の狙いは最初から最後まで浅井美代子だったというものです。
イレギュラー的に別人が登場してしまい、その人物を殺してしまった。
第一の殺人に意味が無かったというのは、被害者の方には申し訳ないのですが、面白い展開でした。
人の字の癖に着目した、人間味溢れるミステリーでした。
実際に間違えやすい字を書く人は多いですし、他所の郵便が良く間違えて届く住所というのもあるようですしね。

紐解けば簡単ですが、実際にありそうで怖い事件です。





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