本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

About Me

Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

最新入荷記事☆

本棚

カレンダー


07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


お勧め。


ポストで買取,eBook Off

年代別ブログ図鑑

皆様の感想文

トラックバック

ベストセラー

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ

白面の兵士/シャーロック・ホームズの事件簿
この作品はシリーズ中初となるホームズの一人称によって描かれている作品です。
シャーロック・ホームズの事件簿には数少ない三人称作品、そしてこの作品と『ライオンのたてがみ』事件のホームズの一人称と赴きを変えた作品が収録されていることから、著者がマンネリ打破をしようと模索していた形跡ではないかとも言われていますね。

さて、このホームズの一人称による作品が実現した理由からご紹介。
冒頭、『わが友人ワトソンの考え方というのは、視野こそ狭いが、すこぶる執拗なところがある』と、恨み節とも捉えられかねない発言から始まります。
ワトソンは『高名な依頼人』事件でも、その執拗さを発揮して、なんと20年以上にわたって事件を発表させろと迫り続けた過去がある事が明らかになっています。

ワトソンはホームズの事を同居人としては気難しいような書き方をしていますが、ワトソンも結構ホームズにとっては気難しい同居人だったのかもしれませんね。お互いに『こいつと同居できるのは俺くらいだろう』みたいな自負が会ったのではないでしょうか。

その執拗なワトソンは、今度はホームズに自分で事件の冒険譚を書いてみろと勧めていたそうで、ホームズはその様子を『しつこく私を悩ませている』と記しています。
そこで根負けして発表されたのがこの事件でした。

ちなみにワトソンがそのように言い始めたのは、ワトソンが事件を脚色して仕上げる事に苦言を呈したところ『だったら自分で書いてみろ!』と反撃されてしまった為なのだそうです。
ところでこの作品では『ついでに』ワトソンを相棒として連れ続けていた理由がホームズ自身の筆によって記されています。
それはワトソンが自分の結論や行動指針を先回りして言い当ててしまうような男ではなく、新たな展開にいちいち驚いたり、先の事はなにひとつ予想できない男だからなんだとか。

…あ、やっぱり反撃を受けてご機嫌がよくなかったんですね。


さて、閑話休題。
ホームズの下へ依頼に来た男は、かつて軍でお世話になった友人との久し振りの再会をしようと願っていた。
しかしその友人は世界一周の旅へ出たとの事で会う事は出来ず、結局家人へ軍の頃の思い出話を聞かせて欲しいと請われて実家を訪れた。
しかしそこで父親から聞かされる友人の行方に疑問を感じたこと、そして何よりも泊まった寝室の窓から真っ白な顔をした友人の姿が見えた事から、ホームズの下へ謎を解明して欲しいと訪れたのでだった…。


ホームズの一人称による物語という事で、ホームズがよく依頼人へ見せる身元などの推理も少し興味深い描写が加えられます。
まずやろうとする動機ですが『依頼人に有能を印象付けておくこと』なのだそうです。
職業探偵だけに、なかなか考えていますね。
ちなみにそれが驚かれると素直に嬉しいそうで、『こちらもつい口元をほころばせた』そうです。
こうした普段はなかなか触れられないホームズの本音が見えるのも興味深い作品ですね。

ネタバレ等は続き以降で。


推理小説というよりは、サスペンスよりな物語でしょうか。
当時のイギリスにおける医術面の問題なども踏まえて読んでみると面白いかもしれません。

ところでこの物語で、ホームズは依頼人の友人がある奇特な病気にかかって、世間からばれないように隠れて実家に暮らしているという事を見破り、またその病気が本当なのかどうかという事へ疑問を持っていたので、絶対の信頼がおけるという友人の医師を同行させています。
ここまでワトソンの出番無し!
いやおう無しに高まる期待!

その医師の名は…『ジェームズ・ソーンダーズ卿』です!

……。

…まぁ、医者には専門ってものがありますからね。
ホームズもワトソンの医者としての能力は認めていますし

きっとこんな描写をしたのも、ホームズのご機嫌がよくなかったからに相違ないでしょう!

…なんだか殺伐とした空気の流れる作品でした。




もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。












管理者にだけ表示を許可する


トラックバックURL:

ブログ内検索

amazonさんで探す

本の虫を管理する!

copyright 2007 本の虫、中毒日記 all rights reserved. powered by FC2ブログ.