本の虫、中毒日記

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Fujisaki

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封印された村/歴史ミステリー研究会
このタイトルは寧ろこの本の価値を下げているような気がします。
ちょっと目を引くタイトルですし、僕もそれで手に取った一人なのですが…。

廃村や巨大な廃墟などの歴史を追った一冊です。
別に血塗られたような歴史があって…というものではなく、石炭のようにエネルギー源としての需要がなくなったりといった事情から、その城下町のような集落などのように何かしらの事情があって放棄された地域の歴史などが主です。
鉱山跡であるとか、ダム建設の為に水没してしまった地域など、一つ一つの歴史をたどってみると本当に興味深いですね。普段は第三者的に「ダムを作ると、水没してしまう地域がある」としか思ってい
ないのですが、それぞれにはやはりドラマがあるようです。
僕は岡山に住んでいて、岡山県は香川県とテレビ局を共有しているのであちらのニュースもよく見るのですが、今回はじめて知ったのが、高知県の早明浦ダムで水位が下がると出てくる大川村の村役場のエピソードです。
単純にダムを作る際に沈んでしまったのだろうと思っていたのですが、あの旧村役場はダムの反対運動の最中に作られたもので、ダムが計画通りにできると沈んでしまうことが決まっていた場所を選んで建設されたそうです。
大川村にはダムができた際の税収配分もなく、沈んでしまうメリットが何も無かった為に強固に反対していたそうで、その意思表示としてわざわざあの場所を選んで作ったのだそうです。
それを知ってみてみると、水位が下がって四国が水不足へ陥る度に顔を出す村役場というのは、故郷を奪われた人々の思いが乗り移っているようで、ちょっとゾクっとしますね。

その他にもダムが多く、ついで鉱山、そして極端な離島など自然環境が厳しくて人が退去してしまったケースもあります。
人が離れた後も神社や墓などが残されるケースも多いようで、その為に訪れる人もおられるそうです。
自分が生まれ故郷を仕方なく離れることなく、無事平穏に暮らしていけていることに感謝したくなるようなエピソードも多かったですが、そうした離れた方々にとっても、やはり故郷というのは格別の存在なのですね。

後、古くから続いている奇祭も紹介されているのですが、それはちょっとこのタイトルの本に掲載してしまうのは地元の方々に失礼ではないかと思ったりします。奇祭といっても、大食い大会(青森県佐井村)や女装して蚕への感謝をする祭り(群馬県川場村)など、別に怪しげなものではないですし。
また岡山県からも登場していますが、歴史に残るような事件の起こった場所などに関しては、別に封印されているわけでもないですし、特に岡山県は惨殺事件なので…余りこういったところで掘り起こすような形は好ましくないような気がするのですが、どうでしょう。
こういった紹介の中で興味深いのは、高知県井口村というところのエピソードでした。
この村で起こった事件が土佐勤王党結成の契機となり、この党は坂本竜馬が政治活動を始める第一歩となるのでした。

たびたび触れている通り、内容はすごく興味深いものであると思うのですが…どうしてもタイトルが好きになれない
でもこういった本が出ることはとても大切なことだと思います。
人が居なくなってしまうことで、そこへ集落が存在したことまでもが風化していくのは寂しいですし、こういったことを知ることが、やがて自分の住んでいる場所へ対する郷土愛のようなものを培ってくれるのではないかと思うのです。
文中に登場する写真は全てモノクロ(表紙除く)ですが、ネットで公開されているものも積極的に掲載されているので、時期的にも写真の量も豊富で満足でした。
ただちょっと調べれば裏が取れそうな情報にまで「~ともいわれる」などと曖昧な表現に終始しているのは…余り取材活動は行わずに作られた本なのかな?なんて穿った味方をしてしまいました。




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