本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

About Me

Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

最新入荷記事☆

本棚

カレンダー


07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


お勧め。


ポストで買取,eBook Off

年代別ブログ図鑑

皆様の感想文

トラックバック

ベストセラー

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ

吉備高原都市/小出公大
岡山市を過ぎて行った辺りに『吉備高原都市』と呼ばれる地域があります。

地元の方を悪く言うつもりは無いのですが、ずっとこの地名が不思議だったんです。
誰も彼も疑うことなく『吉備高原都市』(地元の人は単に高原都市とも呼びます)と呼ぶ割には、行ってみたら都市というよりは自然豊かで長閑な田舎町。
都市という割には地元の人は暖かくて、歩いていたら普通に挨拶出来ちゃうような感じ。
もちろんそこには僕自身も田舎に育ち、都市というものに対して妙な先入観や偏見を持っているという事もあるのだとは思うのですが、どうにも『都市』と呼ぶのが不思議な地域だったのです。

その謎を解いてくれたのが、この本。
彼も迷うことなく吉備高原都市と呼び、更には本のタイトルにまで採用している。
きっとこの人は僕に吉備高原都市のなんたるかを教えてくれるに違いないのです。

なので、読んでみました。

吉備高原都市自体を知らない人もいるかもしれませんので、少し突っ込んだ話しまで紹介してみます。
この吉備高原都市は当時の岡山県知事である長野士郎さんの発案によって始まった計画によって作られた計画都市です。
僕が抱いているような都市のイメージと異なるのは当然、都市として掲げているコンセプトは『自然環境や風俗・伝統・文化を生かしながら保険・福祉・文化・教育などの機能を中心とした新しい都市を建設しようというものである』というものです。
従来までの都市とは全く異なる概念の都市の新しい形を提案するものだったんですね。
この事には高度経済成長期に劣悪な企業モラルが起こした公害の問題などの反省を踏まえ、“人間尊重・福祉優先”を理念とした人間を優先した都市が求められていたということも関係があるのでしょう。

計画は大まかに前期と後期に分かれ、前期では道路の整備、ダムの建設(鳴滝ダム)、上下水道の整備、施設の整備(学校や工場の誘致など)、住宅の確保、公共施設の整備といった事が行われ、この本で紹介されているのも、前期までの道筋です。
ちなみに後期計画は財政難などで見直しや凍結が行われているので、この本は意外と吉備高原都市の計画全体を綺麗にまとめられているのではないかと思います。

吉備高原としないの設備の説明や、後半では岡山文庫らしい地域の伝統行事、歴史的建造物が紹介されています。
計画的に都市を作っていくという『計画都市』という言葉は、今まで余り意識した事が無かったのですが、なかなか面白いものだなと思います。
長野さんの思い切った発想とそれを実行に移す行動力には敬服します。(もちろん、大胆すぎて後に頓挫する部分をもたらしたことは否定できませんが…)
現状はこの本の頃のまま、まだ未完成の都市。

しかし岡山県でテクノポリス法の承認を受けている地域ですし、掲げているコンセプトのすばらしさは時代が過ぎても、未だに色褪せないものなので、今後の発展を祈りたいと思います。
それと同時に、僕のように「なんでここが都市やねんっ」という、陳腐な突込みが少しでもなくなるように、吉備高原都市が全国の新しい都市の形のモデルケースになる事を期待しています。




もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。












管理者にだけ表示を許可する


トラックバックURL:

ブログ内検索

amazonさんで探す

本の虫を管理する!

copyright 2007 本の虫、中毒日記 all rights reserved. powered by FC2ブログ.