本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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スワロウテイル/岩井 俊二
以前、Charaさんが映画に出演、その映画に登場した架空のバンドでCDを出すということがありました。
その楽曲が好きで、映画にも思い入れがあったのですが原作には手が伸びないままでした。
この機会に、ちょっと読んでみました。

□ あらすじ
異国からの不法滞在者が集まる円都市(イェンタウン)。
主人公のアゲハ(あたし)や、グリコたちもそうした地域の住民だった。
自分たちの体を売り、ガラクタを直し、墓を暴いたりしながら、慎ましく暮らす。
小さな夢を実現させようと頑張ったり、自堕落に生きてみたり…。
そんなイェンタウンに大きな契機が二つ起こる。
一つは、殺人事件。
そしてもう一つは、イェンタウンのグリコの歌手デビューが決まること…。

□ 感想
幸せってなんだろう。
そんな事を考えたりしました。
イェンタウンというのは、被差別の部落だし、存在自体も法律上は危うい存在だし、生活ぶりも言わずもがな。
だけど、結局元通りになっていくんだなーって。
その生活が妙に変形してしまうのは、結局イェンタウンの外からの干渉によってであり、じゃぁその『外』に住む僕たちは幸せなのかどうか。
グリコはトラブルに巻き込まれて歌手でビューを逃して、まだチャンスはあると諭す警察関係者に対してこう答える。
『あたしなんたってイェンタウンよ』

これって自分を貶めて言ってるように読めなくって、どこか誇らしげに響いて…。
幸せの形っていうのは一つじゃなくって、きっとイェンタウンにはイェンタウンの幸せみたいなのがあって、僕たちには僕たちの幸せみたいなのもあって、もしかしたら二つはシンクロすることもあるかもしれないけど、もしかしたら二つは判り合えない形なのかもしれない。

そんな風に、思える体験が出来ました。



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