本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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八つ墓村/横溝正史
たたりじゃー!のイメージが強すぎて、読んだ事がなかった八つ墓村を読んで見ました。

この作品に関しては、横溝正史さんの疎開時代の経験が凄く出ている作品なんですね。
たたりじゃー!の濃茶の尼さんのモデルとなる『濃茶のばあさん』は、疎開していた家から目と鼻の先にある小さな祠の名前です。(ちなみに、作品出てくるような奇怪な存在ではなく、健康を願って作られた祠です)
また八墓村という名称も県北にある旧・八束村が由来です。
更に事件の発端となる過去に起こった虐殺事件は津山事件と呼ばれる実際に起こった事件を参考に描写されたそうです。
ちなみに余談ですが、八束村はその事件の起こった現場とは異なります。
また都会で暮らす主人公が八墓村へ訪れて感じた感想というのは、作品の背景から負のイメージは勿論誇張されているとしても、横溝正史さん自身が疎開で感じられたものもモデルになっているのではないでしょうか。


閑話休題。
本作は金田一耕助シリーズの中でも随一の人気作として知られますが、実はこの作品の主人公は金田一耕助ではありません。
主人公となるのは八墓村の名家である多治見家の血を引く、寺田辰弥という青年です。

寺田辰弥は親も無く戦後の混乱の中、一人でどうにか生計を立てていた。
そんなある日、ラジオの尋ね人で自分を探している弁護士がある事を知った。
上司の勧めもあって連絡を入れてみたところ、自分が岡山県にある八墓村の名家、多治見家の血を引いており、跡継ぎがいなくなりそうな状況に際して、彼を多治見家へ迎え入れようという知らせだった。
多治見家には膨大な冨が有り、その弁護士や八墓村からわざわざ迎えに来てくれた妙齢の美女、美也子の勧めもあり、彼はその地へ戻ることを決意した。
しかし着いた八墓村で彼を待っていたのは、彼の父親がかつて引き起こした虐殺による偏見であった。
特に濃茶の尼と呼ばれる女性は、彼が戻ってくることで再び最悪が起こると繰り返し騒ぎ立てている程だった。
最初は狂人の戯言と思っていたのだが、彼が八墓村へ戻って以降、殺人が繰り返されていくのだった。
しかも、その殺人は何者かが描いたシナリオ通りに進められているのだった―。


この作品を読み終えて一番の感想は、あまり推理小説っぽくない作品だったなという事です。
探偵役としての金田一耕助は初期から登場しているものの、基本的には主人公である寺田辰弥と金田一耕助の絡みが少ないので、金田一耕助の推理を流れに沿って楽しめるわけではなく、随所での意味深な発言や活躍、そしてラストでの事件の全貌を語る役割を果たすのみに留まっています。
どちらかといえば家から繋がっていた地下通路など、冒険小説のような趣きの方が強いかもしれません。
ただ物語の終幕へと繋がっていく伏線の張り方は、さすが横溝正史さん。
そういう意味か!と思わず感嘆させられました。
もう少し早く、第三者の口からネタバレしていてもおかしくない部分ではあるのですが、そこはご愛嬌。

映像作品より、ずっと気軽に楽しめる一冊でした。



※右の二つはDVD作品です。
まず真ん中の方は比較的新しい作品ですが、本作の本来のヒロインである典子の扱いが他作品と比べて重い(というより、典子は出てこない映像作品が多い)事が特徴です。右側の方はまさにたたりじゃー!のヒットで知られる作品です。


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めぞん一刻2/高橋留美子
めぞん一刻の文庫本、2巻目を読破してみました。

1巻までで一通り管理人さんの素性なども見えてきて、故人へ遠慮しつつも五代、三鷹の二人でどんどんと口説いていきます。
初期に比べると二人ともとても積極的です。
一方で五代は七尾こずえとの関係もあり、ラブコメらしい展開を進めていきます。
昔、アニメか何かで見ていた時は七尾こずえと付き合う気が無いなら、さっさと別れてしまえばいいのに…と思っていましたが、大人になって読んでみると彼女の存在こそが直接的な言葉に出さない管理人さんの思いを浮立たせる重要な役割だったんですね…なんて、ちょっと深読みしてしまいました。

各物語の感想は以下で。

第1話 ギンギラギンにさりげなく
管理人さんが管理人として赴任して一周年を祝うためのお話しです。
ちょっとした行き違いからドタバタしてしまうのですが、この作品での二人はとても良い雰囲気ですね。

第2話 キャンパス・ド-ル
以前のエピソードで喧嘩の原因になった学園祭での人形劇の本番のお話しです。
こちらもほんわかとした良い雰囲気です。
五代の作ったお姫様の人形は管理人さんがモデルだったりします。
人形に言わせた方が積極的な五代に思わず共感してしまう作品です。

第3話 ケガの功名争い
足を怪我してしまった管理人さんを皆で看病するお話しです。
この作品で五代は管理人さんの裸を目撃してしまいます。
この辺りから、ちょっとサービスカットが増えてくるような気がしますね。
三鷹の料理上手という設定もここから登場して五代を苦しめます。

第4話 影を背負いて
管理人さんと七尾こずえという二人組みで始まるお話です。
管理人さんと故人の惣一郎の出会いが語られます。
ちなみに忘れられがちですが、七尾こずえが五代に惹かれた理由もここで明らかになります。

第5話 マフ等あげます
クリスマスプレゼントのお話しです。
リアルタイムではないにせよ、この漫画を読んでいると月日の流れを猛烈に感じます。
最後の最後で、そりゃ姿を見かけなくなるくらい忙しくなるわなぁ…と感じさせられる作品です。

第6話 あなたのソバで
お正月ですね。一年前と流れがかぶります(笑)。
「くそ~っやりてーよー!!」が名言の一作です。
着物姿の管理人さんは、やっぱり美しい。
結局、目的は果たせないものの、純潔さは売れた五代が微笑ましい作品。

第7話 帰らざる彼
里帰りをした五代ですが、顔に怪我をしてしまったのを恥ずかしがってなかなか東京へ帰れずにいます。
そんな五代に管理人さんはイライラを募らせてしまう…。
そのイライラって、既に恋愛感情なんじゃないかと思ってしまう作品でした。

第8話 リンクに賭けろ!
雪国育ちの五代、スポーツ万能の三鷹…実は二人ともスケートが大の苦手だった!というお話しです。
子供をあやすようにスケートを教える管理人さんの大人っぷりに感動する作品です。

第9話 響子と惣一郎
猫の響子が登場して混乱する物語です。
ただただひたすら笑えるお話ですね。
最後は猫の響子と犬の惣一郎で暖かいエンディングを迎えます。

第10話 家族の焦燥
ここにきて管理人さんの実家から人々が訪れます。
それと同時に一刻館がかなりガタのきている建物である事も判明する作品です。
家族の前では結構年齢相当のお嬢さんであることも判ります。

第11話 引退宣言
前作に引き続き、管理人さんの実家からの話題です。
いきなり荷物を引き払って管理人引退という事実を告げられる住民達。
しかしそれは母親の勝手な暴走だった…という、結構色々と問題の有りそうな展開でした。
誤解だと判った五代が管理人さんに抱かれて眠るシーンは和みますね。

第12話 納得しました
更に前作へ引き続き実家の話題が続きます。
この作品で管理人さんと惣一郎さんの結婚の背後関係が良く判ってきます。
大恋愛で、管理人さんの実家(千草家)から祝福されたとは言いがたい結婚だったようですね。

第13話 私は負けない!!
今度も実家の話題が絡んでいます。
惣一郎さんの命日に音無家と千草家でお墓へ参ります。
そこで音無老人からも再婚を勧められる…という話題です。
そんな大事件の背後で、五代は七尾こずえの両親に紹介されるというピンチを迎えていました。

第14話 混乱ダブルス
久し振りに三鷹、五代の火花散る戦いです。
しかし、ここで五代は意外にも惣一郎を立てる発言を残しています。
やはり故人を乗り越えるというのは難しい事なんでしょうね。

第15話 三年待って
五大らしい控えめなプロポーズの言葉でした。
この作品って、実は後々まできちんと繋がっていくんですよね。
アニメでは本当に綺麗に繋がったのですが…(苦笑)

第16話 怒りのウィドウ
とにかく表紙から怒りまくっているのが印象的な作品です。
同級生から再婚を勧められて、真剣に五代、三鷹との関係を考える管理人さん。
しかしそんな事も露知らず、七尾こずえが一刻館へ来たり、デートの直前に女性と抱き合う三鷹(犬に怯えて飛びついただけ)を見かけたり、非常に立腹してしまいます。
なんとパチンコで景品としてもらった缶詰を五代の顔に叩き付けるという凶行に及びます。
ちなみにこの作品で結婚を真剣に考えた相手は『五代』でした。
早めに約束をして、大学卒業を待って結婚…という、意外と堅実なビジョンでした。

第17話 あれがいい
五代、三鷹は管理人さんから無視されてしまう。
そんなところへ、管理人さんの母親が登場する。
彼女は三鷹と交際していると思い込んで安心しきってしまうのだった…。
なのに、最後は五代と良い感じで終了という、ちょっと三鷹がかわいそうな作品です。

以上ですね。
イメージではもう少しゆっくり関係が進展していくように思っていたのですが、結構ぐいぐいと進展していきます。
でも、こうやって見ていると最初から三鷹の結果は判っていたのかな…なんて思います。




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めぞん一刻1/高橋留美子
ホームズの感想文を上げて以降、軽い燃え尽き症候群気味だったので、漫画めぞん一刻を1巻から感想文してみることにしました。
なので少し前にまとめて感想文していた本ですが、巻ごとに感想文して見ます。
…ということで、文庫版をじっくり読んでみました。

第1話/隣はなにを…!?
初期の主要人物…というより、めぞん一刻の住民の顔合わせのような作品です。
元々住民だった一の瀬、四谷、五代、六本木(朱美)の元へ、新しい管理人として音無響子が登場します。
この頃の管理人さんは非常に色っぽいですぜ♪

第2話/惣一郎さんっ!!
管理人さんの死別した旦那としての惣一郎さんという台詞が初登場します。
まだはっきりとした事は明かされず、管理人さんのどことなく陰のある雰囲気と、犬の名前が交錯します。

第3話/勝手に聖夜
物語が徐々に外に向かって展開していきます。
その後、皆の憩いの場として定着する茶々丸が初登場します。
クリスマスシーズンに買ったプレゼントを渡せないもどかしさが切ない作品です。

第4話/暁に鐘は鳴る
共通一次前日、電気の修理の為に管理人さんと五代の二人で時計のある屋根裏へ上がっていく物語です。
アニメの再放送か何かで見たシーンで、非常に印象的な作品でした。
…が、実は非常にレアな時計の内部を描いた作品なんですね。

第5話/春遠からじ!?
初期には浪人の呼び名ですっかり定着していた五大の受験に関する物語です。
世話を焼く管理人さんと五代の関係が興味深くももどかしい作品です。
管理人さんの名台詞、頑張って下さいね!は、今でも僕の憧れです♪

第6話/サクラサクカ!?
合格発表まで一刻館へ帰らないと決めた五代の元へ、田舎から今度落ちたら連れて帰ると豪語する祖母が訪れる。
読む側もドキドキの合格発表の作品です。

第7話/春のワサビ
ここにきてようやく、管理人さんの素性が明らかになってきます。
この辺りから良く見知った懐かしいめぞん一刻の世界が広がっていきますよ。
管理人さんの舅、そして主要キャラの一人になる郁子も初登場でした。

第8話/惣一郎の影
この後も長く続く事になる、故人と五代の争いを描いた作品です。
いつの間にそれほど惚れ込んだのか、結構な入れ込み様になっているのが面白いですね。
郁子の家庭教師のバイトと、これから後にちょこちょこ登場する既婚時代の管理人さんが登場します。

第9話/アルコ-ル・ラブコ-ル
酔っ払って思い切り思いのたけを打ち明けてしまう五代。
誤解なのか、本音なのか・・・?
そこはめぞん一刻らしくドタバタしてみせます。
でも結局、めぞん一刻のラブストーリーの全ての始まりとなる作品でしたね。

第10話/金網は越えられない
三鷹初登場の作品です。
っていうか、スカート(スコートっていうのかな)、短すぎ。

第11話/三鷹、五代!!
三鷹も登場が早かったんだなぁ~と。
故人だけではなく生きているライバルも登場の物語です。
社会人と付き合っているとこういう焦りって、学生には避けて通れないですよね。

第12話/行きがけの駄犬
三鷹の犬嫌いキャラが確立する作品です。
完璧すぎると五代に勝ち目がないと悟ったのでしょうか。
賢太郎の父親が居る事が明らかになる作品です。

第13話/ソルティ-・ドッグ
前作で海へ出かけた面々の後日談。
管理人さんが泳いでいて海のくらげに触れたのを五代に触られたと誤解するシーンが有りますが、ちょっと描写が…(笑)です。
時代が緩かったんでしょうね。

第14話/メモリアル・クッキング

五代→管理人、賢太郎→郁子の切ない物語です。
意外と初めて?真っ向なラブストーリーっぽい仕上がりでした。

第15話/複雑夜
七尾こずえが初登場する物語です。
彼女も後の主要登場人物の一人ですね。
曖昧な関係の二人ですが、お互いに嫉妬はする。
結局、この二人って噛ませ犬になっちゃいますね…。

第16話/桃色電話
大学のクラブの用事で女性から電話の続く事へ管理人さんが嫉妬する物語です。
この辺りから、好意は示さないまでも嫉妬はすると言う、微妙な関係が築かれますね。




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リフォームの教科書/中野 博
僕は今、実家を出て妻と暮らしているのですが、将来的には実家に戻って、親の建てた家で暮らすような計画を立てています。
その時に必要になってくるのが、リフォームです。
僕が戻る頃には、家も築30年。
僕も成長しましたし、猫も飼ったし、焼肉も食べた!
親父は増税の行方次第ですが、まだ煙草も吸っている!

そういう家なので、多かれ少なかれ手を入れる必要はあるでしょう。
その為の予備知識が必要だと思い、amazonさんで一番評価の良いこの本を読んでみました。

まずこの本を買う事を検討している方へ、一つ注意を促します。
この本は事例集ではありません
テレビのビフォーアフターのような感覚で手に取れば、満足できない1,575円になるでしょう。
事例も多少紹介されているのですが、それは決してこの本の重要な課題ではありません。

この本が役に立ってくれるのは、リフォームをする上で気になる事や注意すべき点、コツなどです。
開放的にリフォームをしたい!というのであれば、二枚の写真を並べて「こんなちょっとの事で開放的になるでしょう?」という事ではなく、こういう方法やこういう方法も有りますよ…とか、出窓を作るなら法律でこういう風に定められているのでその範囲内ですよ…とか。
そういった、テキスト主導の解説がなされています。

またリフォームの内容に負けず劣らず業者の選定方法であるとか、シックハウス症候群にならないための健康的なリフォームの提案も紹介されています。
リフォームをしたいという動機自体がシックハウスなどの問題という人も多いでしょうし、僕のように子供が出来たら賃貸から戸建てへ…という計画でリフォームを検討する人もいるでしょうし、とても勉強になります。
勿論、マンションの場合の紹介もばっちりあります。(マンションという事情で出来るリフォーム、出来ないリフォームの項目は関係無いながら興味深かったですよ)

予算面に関してもざっくりと、これくらいの予算ならこれくらい、それ以上を求めるならこれくらいは…といった具合に、現実的なものが多いです。
テレビで見た忍者屋敷のようなカラクリが登場してこないのも、個人的には好印象でした。
とても現実的な一冊です。
まだすぐにリフォームを始めるという段階ではないのですが、リフォームに対するアバウトな感覚がしっくりと固まってきたような気がします。
楽しい事例集はこの本を一通り読んだ後で充分でしょう。

思い立ったら、まず手にとっておきたい一冊です。




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とある魔術の禁書目録15/鎌池和馬


あ、これって外伝じゃないんだ。






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起動戦士ガンダム1/富野由悠季
ガンダムシリーズの小説がある事は子供の頃から知っていたのですが、何か一冊を手にとって見たものの、なかなか難しくてずっと敬遠したままになっていました。
今回はもう30歳になったんだし、そろそろいけるかもと思って読んでみました。

…それでも子供の頃と同じく、難しく感じました。


でもそう思ったのも仕方が無いんです。
元々小説は単純にアニメ版のガンダムを小説化したというものではなく、アニメのガンダムを元に対象年齢を高めに設定して作り直されたものです。
ストーリーは概ね原作に沿って進行していくものの、細かい差異は意外と多く有ります。

サラッと読んだだけでも目に付く違いは、アムロの立場でしょうか。
アニメでは一般市民で、たまたまガンダムに乗り込んだ事をきっかけに一年戦争を戦い抜いて行く事になりますが、小説版では元々兵士としてガンダムへ搭乗しています。
またセイラとアムロの関係も微妙に異なっています。
アムロはセイラを以前から知っていて、『金髪さん』と名づけて、ちょっと気になる存在のようでした。
セイラは勝気な性格で周囲に溶け込めずにいたものの、アムロのそんな様子にほだされて…。
なんだか大人な恋愛な感じです。

シャアとララァの関係などもグッと大人っぽくなっていて、アニメのぼかした感じよりも随分と判り易かったです。
第一作目はちょうどララァとアムロが会う辺りまでですが、なかなか読み応えが有ります。
ガンダムを見る機会がなかったなぁ…という大人の方は是非お勧めしておきたい一冊ですね♪
本当に対象年齢が高めの設定の内容でした。




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悪党には負けない!/山本 弘(サーラの冒険2)
一年ほど前に少年時代の思い出の一冊として紹介したサーラの冒険シリーズ第一弾の『ヒーローになりたい!』。
懐かしく思う反面、全てを読破していなかったのが気になっていたので…、やってみました。
全巻、大人買い。
タイトルの恥ずかしさも通販で克服!(それ、克服出来てねーだろ…とかいうクレームはご容赦下さい)
まずは二作目となる『悪党には負けない!』を読んでみました。

冒険者のミスリル達との出会い、そしてキマイラ退治での興奮から、自分自身が抱いていたヒーローという夢を冒険者と言う現実に見出したサーラは村を抜け出し、ミスリル達と合流する為に旅立っていった。
路銀は前回の冒険の報酬から分け前を貰っていた為に充分にあったが、何とかザーンへ辿り着いたサーラにとって一番の難関は文字が読めない事だった。
集合場所に指定していた『月の坂道』がどの店なのか判らず、困っているところへミスリルとも知り合いだと言うマローダという女性が現れ、彼を案内してくれた。
酒を飲まされ、酔いが回ってしまうサーラ。
次に目覚めた時、彼はマローダが彼を奴隷として売り飛ばすために親切にしていたのだと言う事を知る。
冒険者への夢がようやく実現しようと言うところまで来たというのに、彼は絶体絶命のピンチに追いやられてしまうのだった…。


前回の冒険は殆どくっついていただけという雰囲気も有りますが、今回はまさにサーラの初陣となる冒険です。
ザーンの岸壁を逃げ惑うサーラ。
幼さゆえに痛みや恐怖との戦いが続きます。

僕にとっては前作は夢でしたが、この第二作目は現実だったような気がします。
大冒険は憧れるけど、痛いのは嫌だな…と(笑)。
作者が家出防止の為に書いた二作目だったのではないかと、未だに邪推しています。
でもそれくらい厳しい状況も乗り切ったサーラはサスガです。
でも、ここで頑張りすぎた結果として…彼が後に修行する事になるのはヒーローの夢とはかけ離れた盗賊ギルドでした。

サーラの冒険の他に、ミスリルとマローダの過去も切なく登場します。
ダークエルフとのハーフであるが故に、悪人のような目で見られ続けたミスリル。
彼は『俺は他人が思っているような自分になりたくなかった』という思いを胸に、正義を貫きます。
そして同じようにラミアである為に偏見を受けていたマローダと一緒に居たのですが、彼女は世間の目に負けてミスリルとも離れて悪に手を染めてしまいます。
この二人の悲しくも優しい雌雄の決し方は、今になって良いエピソードだなぁと思い知らされました。
子供の頃は『トドメを刺さなくていいのか!?』とか、妙に生々しく残酷な事を考えていたものです。
子供の頃の自分の感想と対峙しながら読むというのは、とても不思議な体験ですね。



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読書の旅―愛書家に捧ぐ/森本哲郎
随分と古い本なのですが、非常に印象的な本です。
久し振りに読んでみました。

この本はただ純粋に森本哲郎さんの読書のある生活を綴ったものです。
僕もそうですし、このブログを読んで頂いている方の多くも同様なのだと思うのですが、本を読むのが好きです。
だけど読みたい本へたいするきっかけというのは、人それぞれですよね。
僕は自己啓発やエッセイはタイトルで衝動買いする事が多く、推理小説は作家で購入します。
なので推理小説は冊数は結構読んでいる自信が有りますが、著者の人数になると途端に弱気になってしまいます。
そして読み終えた本はあっさりと手放してしまいます。
推理小説は母親へ、自己啓発系などは汎用性が高いものは会社へ、低いものは近所で古紙の回収の運動を行っているところへ出してしまいます。
積読も苦手で、読みたいと思った本を衝動的に買って読み終わるタイプで、何冊もまとめて購入しても読むまでの間に興味をなくして手放してしまうことも多々あります。

こんな感じで、それぞれの読書家にはそれぞれの本との付き合い方があると思います。
この本は森本哲郎さんのそんな読書の旅です。

ご本人は否定しておられますが、入手の難しい本に関する話題が多いですね。
その辺りは職業柄といったところもあるのかもしれません。
そういう経緯から古書店の話題も多く、たまたま自分が購入したのより安い価格の本を見つけたり、衝動買いをしたり、購入した本の内容を取りとめも無く書き綴ってみたり…。

なかなか同じ本を手にとってみようとするには難しい作品も多いのですが、楽しい読書の旅へ同行できる一冊でした。




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頭文字D32/しげの秀一
先日、久し振りに頭文字Dの最新号を読んだので、懐かしくて個人的にも印象的だった32巻を読み直してみました。
プロジェクトD編の中でも最強の相手として数えられることの多いゴッドフットとゴッドアームとの戦いが終わった直後から始まるストーリーです。

この試合の直後、高橋涼介の計らいでゴッドアームこと城島俊也の乗るS2000の運転を同乗して見せてもらうというシーンが有りますが、そこでの台詞が印象的です。

どれほどの技術を習得していても… これでもういいと思ってしまえば その状態を維持する事も難しい…
常に上を向いて 努力をつづけていなければ… 上のレベルに移行する事はできない…


この後には城島俊也の自分はそれでも現状維持が精一杯だという、年長者らしい言葉が続くのですが、この台詞は頭文字Dの中でも一番の名台詞だと思っています。
アニメ版の頭文字D Fourth Stageのラストを飾る台詞でもありますね。
恐らく、僕は連載のほうを読んでいたのかここまでを読んで暫く新作から離れていたのですが、この32巻はちょっとした出来事が有ります。

それがプロジェクトDの偽者騒動です。
プロジェクトDの名を語って悪さをするわけではないので、最初は放置しておこうとする藤原拓海ですが、自分の名前を語る偽者が女の子をナンパして傷つけてしまったことを知らされ、討伐へ向かいます。
その際に知り合ったのが上原美佳で、後にヒロイン役になるキャラクターです。
久し振りに読んだ際にこの人の存在が理解できていなくて苦しんだものですが、32巻を読んでおけば安心ですぜ♪




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フルメタル・パニック!同情できない四面楚歌? /賀東招二
フルメタルパニックの短編集を読んでみました。
長編とは違って基本的にはコミカルな流れになっているのが特徴ですね。

…なんとなく、順番を飛ばして読んでしまった気がするのですが、ストーリーの連続性はあまり無さそうなので大丈夫でしょう。
僕はたまにこういう気持ちで読んで、感動的な名シーンを後からネタバレした状態で読んでしまったりします。
気をつけたいと思います。

短編は以下の通り。

□ 磯の香りのクックロビン
誰が殺したクックロビン♪ですね。懐かしい(笑)。
学校へ資料用へ届けられた珍しい貝が、家庭科教室で惨殺される事件が発生した。
いつもなら容疑者1号となる相良宗介は先生と水槽の用意に出かけていた。
被害者が貝であろうと容赦なく犯人を追い詰めていく相良宗介のシリアスさが楽しい作品です。


□ 追憶のイノセント
学校内では切れ者として知られる生徒会会長。
彼の過去に関する不審な噂を耳にした千鳥かなめと相良宗介は過去に起こったある事件へ行き着く。
会長が殺したとされる少女…。
その事件の真相へ迫る、シリアスな側面もある作品です。


□ おとなのスニーキング・ミッション
学校の近くに出来た如何わしい店に、陣代高校の生徒や教師が出入りしているという噂を耳にした生徒会は、内情を探るために千鳥かなめと相良宗介を派遣する事になった。
大人のための癒しスペースの真相へ迫る物語。
意外とエンジョイしている相良宗介の姿が印象的な作品です。


□ エンゲージ、シックス、セブン
本編でミスリルのASオペレーターとして活躍するウルズ2、ウルズ6、ウルズ7であるマオ、クルツ、相良宗介の三人がチームを組むまでのエピソードです。
マオが欠員の出たチームの中でウルズ2へ選出され、候補生から空き番号になっていた6と7の補充の為に視察へ訪れたのがきっかけだったんですね。
候補生としては際立った成績を残していなかった二人は早々に候補から外れていたが、ある事件をきっかけに目立つ成績を残さないようにしていた二人の真の実力を知る事になる。
なかなか面白い出会いが描かれた作品です。


以上の作品が収録されています。
追憶のイノセントが長いこともあって印象的でしたが、やはりエンゲージ、シックス、セブンが面白いですね。
本編とあわせて読んでおきたい一作です。




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京都西陣殺人事件/山村美紗
京都の西陣にある旧家、そして昔ながらの遊び方や男っぷりにスポットを当てた殺人事件を読んでみました。

ただし、この作品で一番の見所はキャサリンの口から飛び出した『私、日本の男性には、イチローといういい友人がいるけど』でしょう。
これはたまたま新幹線『ひかり』の食堂車で相席した女性と親しくなりたいという気持ちを話した時にキャサリンの口から不意にこぼれてしまった発言です。
こういう不意の時の方が本音が出るということもありますしね、えぇ、思わぬタイミングでの友達宣言です。

閑話休題。

父親の関係で東京での仕事を終えたキャサリンは新幹線で京都へ戻ろうとしていた。
そんな時、新幹線で建築家の女性と知り合う。
彼女は京都の古い建物を勉強しに行くところだというので、浜口のツテで西陣の旧家を尋ねる事になった。
そこで旧家をじっくり見せてもらった後、屋敷の主の誘いで余興を楽しむ事になった。
店では舞妓を見受けする事がステイタスであるというカルチャーショックなど、楽しく過ごせたのだが…、翌日にその女性が殺されてしまったのである。
そして容疑者である妻は自殺のような死を遂げ、やがて本人も自殺のように死んでしまう。
犯人である妻が自殺をし、それに絶望した主も自殺をした…。
しかし、事件はそう単純なものではなかった。


今回の作品で際立つのはキャサリンの財政力です。
正しくはキャサリンの父親の財力なのですが…。

京都に住むのに、6千万円の家を買う。
事件の関係者に接触するのに1千万円分の株を買う。
1千万円かけて接触した関係者に、さらっともう4、5千万円つぎ込む。


一冊の本の中で既に1億円以上のお金が動いています
ちなみに家を購入したのは、前に借りていた部屋を一旦解約した為ですが、この購入の際には『アメリカだと五千万円も出せば、プールつきの家が買える』などと、あぁ…買ったんだろうなと思わせるような発言をしています。

キャサリンの豪勢振りとは対照的なネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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