本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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最後のかすり傷/レイチェル・ファーガスン(シャーロック・ホームズの災難・下)
遺産相続の問題に関する、非常に短い作品です。
でも読んでいると、著者が上手くホームズの作品に関するキーワードをちりばめている事に気づかされます。
事件自体はとてもシンプルで、ホームズが最初に立てた仮説へ向かってまっしぐらに解決していくのですが、読み終わった時の充実感といったら…!

親が残した遺産を相続する条件は一つ。
イギリスの女性と結婚すること―。

でも個人的には数ページに凝縮された、著者のマニアックな言葉遊びを、幾つ発見できるか?の方が、この作品の本当の楽しみ方のような気がするのです。
蛇が降って来る、騒ぎが起こるのはブナ園…。
楽しいじゃないですか♪

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海からの手紙/越智隆治
海にいて、見たこと、感じた事・・・・ それは、すべての生命は支え合いながら生きているということ。

水中写真家として知られる越智隆治さんの写真集を見てみました。
海で暮らす魚や哺乳類の生き生きとした姿が描かれています。
僕は残念ながらイルカなどのように、海で生きる哺乳類と接する機会というのに恵まれていないのですが、凄く楽しそうですね。
越智隆治さんの接し方が良いのか、はたまた頭の良い彼らは自分たちに危害を加えない相手をきちんと識別して接してきているのか、警戒の欠片さえも感じられない写真の数々を見る事が出来ます。

人間は独立心が強すぎるのかもしれませんね。
僕たちの中には一人で何でも出来るということに対する美徳があって、集団に依存しなければしない方がクールなような考え方をしがちですが、そうではなくて、元々この写真にある命のように、群れて暮らしてきていたのだから、支えあいながら生きていけることをもっと美徳に感じるべきなのかもしれないと思うのです。
はたまた一人で生きているつもりでも、結局集団の中の一人に過ぎない自分自身を否定することなんて、出来ないでしょうし…。

そういうことについては、この写真の中で自由に泳いでいる彼らの方がよっぽど知っている気がします。
広くて危険も多い海だから、一緒に暮らせば良い。
イルカの群れも、イソギンチャクと一緒に暮らすクマノミも、みんな知っているんですね。







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キトマンズのルビー/ヒュー・キングズミル(シャーロック・ホームズの災難・下)
探偵:シャーロック・ホームズ
語り手:ワトソン、バニー

この作品は凄く楽しめました♪
語り手の二人目として登場するバニーは、『二人で泥棒を』で知られるラッフルズとバニーのバニーです。

ラッフルズは貴重なルビーを盗むことに成功したが、ホームズに見つかってしまった。
そこでルビーを返すことを条件に、二人を見逃すという取引をする事になった。
しかしただ敗北するわけには行かないラッフルズは、取引の場へ精巧に作られた偽物を持ち込むのだったが…?

ラッフルズとホームズというビッグネームが揃ってはいるものの、この作品の主人公はバニーであり、ワトソンです。
余り良い役回りとは言えないものの、普段の二人のキャラクターを最大限ディフォルメして描かれているこの作品は、おなかを抱えて笑いながら読めます。
天才二人の精密なやり取りをぶち壊していく助手二人。
作品中では決してメインにならなかった楽しみ方を、思い切り表舞台に出して見せています。

ワトソンはもっと洞察力があるはずだとか、ホームズがワトソンに『このどあほう!』のような言葉は使わないだろうとか、ファンには色々と思うところがあるのかもしれませんが、そう硬い事は言わずに気楽に楽しみたい作品です。



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三破風館/シャーロック。ホームズの事件簿
ワトソンとホームズが久し振りに会ったときに遭遇した事件です。
久し振りの再会で、ホームズは珍しく口数が多く盛り上がっていたようですが、そんな時に急な来客が訪れます。

ちなみにワトソンの感想は『(急に訪れた客を比喩して)怒り狂った雄牛が闖入してきた』でした。
この医者は昔から何故か人間を動物に例えたがる悪い癖があります。

この来客は敵意丸出しにホームズを威嚇し、事件に首を突っ込まないように警告を発します。
ちなみにこの時のホームズは非常に冷静な対応を見せ、突きつけられた拳(恐らく潰してあるのでしょうか?)を見て、『生まれつきこうないのかい?それとも段々こんな風になったのかね?』と話したり、男の過去の犯罪に関する情報を得ていたようで、それを指摘するときにも『あんたの体臭はどうも好きになれないから、どうぞお座り下さい等という気は少しもない』と言い放つなど、珍しく攻撃的なホームズを見る事が出来ます。
ちなみにホームズが攻撃ならぬ口撃を仕掛けている時、ワトソンはというと…。
火かき棒を取り上げた(こっそりと)
この医者、危ねぇ!
ホームズの家を訪れる襲撃者に告ぐ、真に恐れるべきは医者の方だっ!

閑話休題。

ホームズが取り組んでいた仕事というのは、屋敷を買い取りたいという提案をされた婦人からのものだった。
その提案は婦人にとっても金銭面で充分に良い条件だったが、一つ奇妙な条件が加えられていた。
それは屋敷内の家財道具から何から何まで全て買い取りたいというもので、手放したくないものは先方の許可を得てから持ち出すという奇妙な条件だった為、この提案は拒絶されたのだが、この出来事を訝しがった婦人は、かつて亡き夫や息子と関係のあったホームズへ依頼を出したのだった。
そこで話を聞いていると、屋敷の中のメイドも買収されており、更に夜盗が侵入するという事件が続いて起こったのだった…。


始まり方が他の作品にはない荒々しい感じではあるのですが、物語としては久し振りに従来のホームズらしい内容に仕上がっていると思います。
ちなみに上記の襲撃者との会話ですが、襲撃者が黒人の方として描かれていることや、ホームズの発言から、現在では余り好ましくない描写ではないかという意見があるようです。
もしかすると、今後発売される作品においては、表現の変更や割愛などが加えられる可能性もあるかもしれませんね。

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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メアリ女王の宝石/ウィリアム・O・フラー(シャーロック・ホームズの災難)
探偵:シャーロック・ホームズ
語手:ワトソン

この方も初めて見かけるお名前でしたと思ったら、解説によるとアマチュア作家のようです。
自費出版のような形で多少は公開していたようですが、一般に発表されるのはここが初めてのようです。
今でこそネット上などでの公開の場もあるのですが、この作品のように広く知られないままに消えていった作品も数多くあるんだろうなぁと思いました。

ホームズの元へアメリカ人二人連れの依頼人が訪れた。
彼らは土産として宝石を買い求めようと検討していた物があったのだが、その日宿を訪れた店主の使いが訪れ、品物を預けるのでよく見て考えてほしいと、置いて帰っていったのだった。
彼らはそれを怪しみ、服の中へ隠して紛失しないように気を配っていた。
しかし就寝している間に、それを盗まれてしまったのである。
犯人の服から千切ったボタンが遺留品として残されていた。

ホームズらしいという点では芝居がかったやり方で事件を解決しているシーンなどがあります。
ファンだからこそ、自分の好きなホームズを描くという部分はあると思うのです。
僕はこのシャーロック・ホームズの災難と同時進行で、同じく贋作ホームズの作品集である「シャーロック。ホームズの新冒険」を読んでいたのですが、企画物として立ち上げられた新冒険は豪華な顔触れであるものの、そういった愛着の点では災難に一歩譲る部分があるような気がします。
細かい点ではあるのですが、昼食で落ち合う約束をしていたホームズが大幅に遅刻をして、謝りもしないというシーンがあります。
これは正典ではよく登場するシーンですが、ホームズの印象として挙げられる事がない部分ですよね。
そういう細やかな部分で、著者の方は凄く原作を読み込んでいるんだろうなと感じました。

作品として、完成度が高いとまでは思わないし、読んでいて、なんとなく唐突感や無理やりな感じがする部分もない訳ではないのですが、それでも楽しく読めるのは、お互いにシャーロッキアンだからなのかも知れませんね♪


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廃墟の怪事件/オーガスト・ダーレス(シャーロック・ホームズの災難)
探偵:ソーラー・ポンズ
語り手:パーカー

著者の方は僕は初めて知った方なのですが、シャーロック・ホームズの贋作というよりは、影響の強い作品を書いていた作家という立ち位置なのかもしれません。
なので名前も名残を感じられない作りになっています。
ただ原作の雰囲気という点では、他のパスティーシュ作品に巻けず劣らず忠実に再現されています。
個人的には贋作でも名前は同じ方が好きだったのですが、パスティーシュというのが、設定を楽しむのではなく雰囲気を楽しむものだと再認識させてくれました。

依頼人は妻の様子がおかしいとやってきた。
敷地内にある離れを黙って人に貸したり、高額な小切手を要求したりするという。
何かトラブルへ巻き込まれたのではないかと、心配しているのだった。
そこで屋敷を訪れての調査が始まった。

意外な結末と、ホームズらしい優しい結末のつけ方が印象的な作品でした。
名前こそ違えど、とても上手にホームズらしさを再現してあります。
真実より、誰も傷つかない結末というのは、ホームズの目指してきていた形そのものですよね♪


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屋久島/大沢成二
この本は高くつきました。

一度行ったはずの屋久島に、もう一度行きたい!って思ってしまったのですから。

本当、最高です(笑)

屋久島って言うと、山なんですよね。
僕も山ばかり見てきました。
だけど、この本では海の魅力も紹介しています。

見忘れてきた屋久島の海を、必ずまた見に行ってきますよ。



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電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ/西田 宗千佳
iPadの登場から電子書籍が話題になって、世間では電子書籍元年などと言われていました。
僕はZAURUSとの出会いのお陰か、珍しく時代を先取りしていたので興味深く読んでみました。
コレまでPDAやPC、そして携帯電話とメディアを彷徨いつつも、どことなくメジャーになりきれなかった電子書籍が、ようやく時流に乗り始めました。
この本は電子書籍の今後の普及の為に出版に関連する業界がどのように動いているのかを伝えてくれる一冊です。

第1章においては、従来の液晶と電子ペーパーの違いなど、個々の機器の違いに対する解説が行われていますが、後は業界的な話題が大半なので、電子書籍とはなんだろう?とか、iPadやリーダー、Galapagosなどの電子書籍リーダーを購入する参考にしようとしているのであれば、この本を読むより、そういった特集を組んだ雑誌や、それぞれの機械のカタログを探した方が良いと思います。

主となる内容は本に関係する従来の業界のお話しです。
従来の印刷会社のあり方の変化、そして電子書籍を作るフォーマットの基礎となる部分を統一させていくための『統一フォーマット』(電子書籍にする為の大元のデータの造り方…例えば、ルビの打ち方などの統一)の必要性と今後の展開など、電子書籍の業界の今と、そして様々な諸問題を抱えつつあるアメリカのような先進の国と同様の状況に陥らないように今後どう向かっていくのか…。
とても興味深く読める一冊でした。

正直に言うと、今まで電子書籍のリーダーとしてはZAURUSを使っていたのでXMDFに対する愛着があるのですが、正直多数の形式に移行していくんだろうな~と思っていたのですが、もし統一フォーマットが上手く浸透していけば、僕が思っているよりも長く、ZAURUSは僕の電子書籍リーダーであり続けてくれるかもしれません。
未来が希望ばかりだとは思いませんが、僕にとっては少し明るい未来の見えた一冊でした。



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めくりめくる 1/拓
岡山(正確には岡山県の倉敷市)を舞台にした漫画が発売されているということで、読んでみました。
倉敷市が提携してキャンペーンをしているんですね。
ちょっと表紙のイラストに、手を取る勇気を試されつつ。
ビジネス本と一緒に購入してみました。

漫画の内容は、岡山を舞台としている事以外は、普通の高校生の生活を描いたものです。
別に岡山人じゃないと理解できないような描写や、難解な方言が登場するわけではありません。

ここの作品へ関する感想と、物語の舞台は以下の通りでした。

Chapter1
友達同士で残念ながら雨で散ってしまった桜を見に行ったお話し。
花を見に行った土手というのは、イオン倉敷の近くにある酒津(さかづ)公園です。

Chapter2
学校内の恋愛物語なので、舞台は特に決まっていないようです。
もしかすると著者の方の母校だったりするのかも知れませんね。

Chapter3
試験中に釣りに行き、制服のまま海に飛び込むという、学生時代だったらやって、家で怒られたんだろうな(笑)というお話し。
釣りに行って飛び込んできた海は、背景から沙美海岸の辺りですね。
海水浴場として開発された場所としては日本最古の歴史を誇る場所です。

Chapter4
上手く友達を作れない少女と、クラスでも一番の人気者の少女の出会いを描くお話し。
舞台になるのは倉敷の総鎮守である阿智神社です。
作品中でも触れられていますが、美観地区のすぐそばにありながら、そこだけはとても静かな場所です。

Chapter5
文芸祭の演劇に関するお話し。
こちらも舞台は学校ですが、主人公の二人が登校に使っている道は美観地区周辺の整えられた住宅地のようですね。
倉敷市の配布した資料に出ていたので間違いないです♪
あの辺りは町全体が美観地区のコンセプトに則って整備されています。

Chapter6
初めて学校をサボった少女と、サボりの常連っぽい少年の一日を描いたお話し。
前半で少女が始めてのサボりに興奮している風景は、倉敷駅です。
岡山では岡山駅に次ぐ規模の駅で、デパートなどと隣接した駅舎です。
後半、ばれにくいということで向かったのは少女が口にしたとおり、美観地区。
川が流れ、色々な商店が立ち並ぶ美観地区のメインストリートとも言える場所です

以上ですね。

前述の通り、物語自体は岡山が舞台だからどうこうというものではなく、例えば全く架空の場所や、他の地域になったとしてもあまり支障は無さそうなのですが、それでも自分の普段見ている風景が漫画へ登場するというのは、とても面白いものですね。




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シャーロック・ホームズの新冒険 下
シャーロック・ホームズの生誕百周年を記念して作られた贋作ホームズ集の上下巻から、下巻です。
非公式で古今東西の贋作を集めた『シャーロック・ホームズの災難』に対して、こちらは公認の作品という事になります。
内容もシャーロック・ホームズの災難に含まれるほどの奇抜な作品はないように感じますが、かといって王道のパスティーシュばかりではなくホームズたちを本来の姿から解き放った作品も数多く収録されており、存分に楽しめました。
ただ上巻に比べると、はじけた内容が多いような気がします。

例えば家庭も顧みずにホームズの冒険に付き合うワトソン博士の家庭事情を寸劇風に描いた『ワトスン博士夫妻の家庭生活』や、コンピューターを題材にした『奇妙なコンピューター』、そして読者さえも混沌とさせてしまいそうな、ホームズの内面を描いた『ジャックが建てた家』といった作品は、この新冒険よりもシャーロック・ホームズの災難へ登場したほうが相応しいのではないかと思えるくらい、斬新な視点から描かれた作品です。

そしてもう一つ注目の作品としてはスタンドバイミーをはじめ、数多くの映像化作品の原作者として知られるスティーヴン・キングの手によるパスティーシュ作品の『ワトスン、事件を解決す』でした。

今回の下巻の個々の作品の感想文のページは以下です。

ワトソン博士夫妻の家庭生活ー奇妙な一幕物喜劇/ローレン・D・エスルマン
二人の従僕/マイクル・ギルバート
シャーロック・ホームズとマフィン/ドロシー・B・ヒューズ
奇妙なコンピューター/ピーター・ラヴセイ
ジャックが建てた家/エドワード・ウェレン
ワトスン、事件を解決す/スティーヴン・キング
あとがき―モリアーティと犯罪社会の実態/ジョン・ガードナー




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あとがき―モリアーティと犯罪社会の実態/ジョン・ガードナー(シャーロック・ホームズの新冒険)
あとがきという形式をとって寄稿しているのは、様々なキャラクターの研究などを行っていたジョン・ガードナーさんです。

ホームズとモリアーティが争っていた時代の犯罪そのものや、犯罪者に関する解説が行われています。
盗賊がいる一方で、故買屋という引受人の存在もある。
この故買屋というのは規模によっては盗賊団を自ら組織するような裏の部分もあったそうで、犯罪者は自分の腕で何かを手に入れてくれば、それを売りさばいて生活していくことが出来たのです。

また著者の言葉を借りれば『モリアーティの時代で、偽造できないものはなに一つない』。
色々な手法の犯罪が…現在よりもずっと数多く存在していて、一つ一つの手法に対するプロフェッショナルが存在していたのです。
それを纏めて手引きしていたのが、モリアーティのしていた事なんですね。
アナログな時代だけに犯罪として出来る事が多いから、プロフェッショナルも多い。
恐らく、今の時代で想像するような犯罪者集団よりも壮大な規模の団体だったのではないでしょうか。

僕はブログの記事を通して、何度かその作品の舞台を知って読むことの面白さを強調してきたつもりです。
なので僕の家にはホームズの時代の英国の文化を知るための資料も数冊あり、またホームズの研究書も愛読しています。
ただ、そういうところからは読み取りづらい負の部分の歴史というのが、短いながらも凝縮された、とても勉強になる作品…あとがきでした。



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ワトスン、事件を解決す/スティーヴン・キング(シャーロック・ホームズの新冒険 下)
きみはすばらしいよ、ワトソン!

ホームズの生誕百周年記念で作られた作品だけに、豪華メンバーの参加が見られるこの作品集。
短編としては最後の作品となりましたが、最後はなんとミステリー作家の超売れっ子として知られる(日本ではグリーン・マイルやスタンド・バイ・ミーが有名でしょうか)スティーヴン・キングが贋作ホームズを描いて見せます。

しかも。
今回の作品はタイトルそのまま、ワトソンが事件を解決するというお話しなのです。
スティーヴン・キングらしい心理描写によって、探偵が犯人を言い当てるという行為に伴う感情を深く掘り下げて描いているのが興味深い作品です。
犯人を言い当てるという行為は、ホームズは慣れると言い切ったものの、そういう職業に就いていない人にとっては、非常にプレッシャーや罪悪感のようなものが伴うものなのではないでしょうか。
ワトソンはたった一度の自らが解決した事件を誇らしく思うのではなく、苦しくさえ感じていたようです。

その辺りの描写の仕方については、やはり著者は上手いですよね。
キングの描く人の心理というのは、ホラーから出発したものなのでしょうが、人の心をしっかりえぐっていきます。

ネタバレ等は続き以降で。
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マザリンの宝石/シャーロック・ホームズの事件簿
シャーロック・ホームズのシリーズ中、三人称の物語は意外と少なく僅か二編のみです。
その貴重な作品の一つが、このマザリンの宝石です。
もう一つは物語を時系列で見た時に最後の事件となる『最後の挨拶』です。
ワトソンの語りではないという点でも違和感の有る作品ですが、この作品にはもう一つ変わった特徴があります。
実はこの作品は演劇作品の為に作られたものが小説へ転用されているのだそうです。

なのでよく見てみると、劇場の一つの場面上で全ての物語が完結するようになっています。
コナン・ドイルは生前より、自身の作品の舞台化などには積極的だったそうなので、そういったドイルの情熱も含めて楽しめる作品になっているといえるのではないでしょうか。

ワトソンは久し振りにベイカー街のホームズの部屋を訪れていた。
給仕のビリーによると、ホームズは今大きな事件に取っ掛かりきりになっており、毎日変装しては外出していくという。
その事件というのは世間を騒がしていた宝冠ダイヤモンドの盗難事件だった。
首相や内相がじきじきに依頼に来たという事件だったという。
非常に危険な事件である為に、ホームズはかつて用いた手法である人形を室内へ用意していた…。


人形ネタはワトソンが『前にも一度、おなじようなのを使った事があるよ』と言った通り、二度目です。
かつてホームズの復活が描かれた『空き家の冒険』で使われたものですね。
ワトソンの来訪は随分と久し振りだったのか、ホームズはやけにワトソンに懐かしそうな口ぶりで話しかけます。
炭酸水製造機も、葉巻も、もとの場所にある。君も昔よくかけていたあの肘掛け椅子、あれに座って見せてくれないか
ホームズにとってはワトソンのいてくれた日常が懐かしく、あるべき日常になっていたんだなぁ…と、しんみり感じさせてくれるひと言です。
まぁ、炭酸水製造機や葉巻と同列で語るのもどうかと思いますが。

ところでこの事件中、ホームズはタバコを食事代わりにしていたそうです。
食事の時間を確認しようとするハドソン婦人に対して、『七時半だ。明後日の』という、すさまじい返答をしています。
以前より見られた、ホームズの食事を抜く習慣ですが、この作品中ではその理由が語られています。
腹が減っている時の方が、頭が冴えるからさ。(中略)消化作用に血を取られれば、それだけ頭の方は血の巡りが悪くなる』との事です。
…本当なのか?この理論。

ネタバレ等は続き以降で。
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三毛猫ホームズの騎士道/アスク
同名の赤川二郎さん原作の小説をゲーム化した作品です。
ゲームボーイでは数少ない推理のアドベンチャーゲームでした。
久し振りに楽しんでみました。

僕はクローズドサークルの推理小説を始めた読んだのは、原作の作品でした。
条件が限られた中での推理や、古代のお城を舞台とした物語の雰囲気にとても傾倒した記憶があります。
今でも赤川二郎さんの作品の中では一番好きな作品です。

さて、このゲームは原作をゲームボーイへコンパクトに纏めています。
アドベンチャーとしては総当りで攻略できますし、推理も最後の犯人を言い当てるのを一発でいけるかどうかくらいしか機会はありませんが、少ない容量の中でしっかりアドベンチャーをしていますし、中世ヨーロッパのお城の雰囲気もそれなりには楽しめます。
また使う機会は少ないのですが、プレイヤーの視点を切り替えられる機能など、最近のアドベンチャーに通じる機能も導入されています。(クリアまでに手動で捜査したのは1度だけでした。後はコンピューターが勝手に切り替えてくれました)

ただ悲しいかな、コンパクトに纏めすぎたせいか原作を読んでいないと判り辛いと思います。
でも原作を読んでいるとあっさり終わって、寂しいくらいです。
今でしたら中古で安く買い求めることも出来るでしょうし、手にとって見てはどうでしょうか。
…その前に、押入れの中にあるゲームボーイがまだ動くかどうかの確認は大切ですが(笑)。

総プレイ時間は1時間未満でした。




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机一つから始める 入門書斎の技術/長崎快宏
男にとって書斎は永遠の憧れです!
本はどこでも読めるけど、書斎で読む本は特別なんです!

…と、書斎を持ったことも無いのに言い切る僕が、読んでみました。

さて、書斎というと僕みたいな青二才は読書スペースを思い浮かべてしまいますが、実際のところはワーキングスペースとして使うことが専らです。
なので、この本が目指すのもより効率よく仕事をこなしていけるための環境づくりとしての『書斎の技術』です。
著者が実際に使っている道具などを紹介しています。
一つ一つのアイテムに対するこだわりが多く、アウトドアや家具の専門店などからの購入も多いので、実際にまねをしようとすると、結構な出費になってしまいそうですが、著者自身も同じものを使って欲しいというよりは、こういう感じのものが便利という形で紹介しているので、類似品をアイディアで上手く似せて使ってり、時にはDIYでも良いのかもしれません。
例えば引き出しの無い机で仕事をする際の『ウォールポケット』や、カバンの内容を精査して作る『移動書斎』など、自分の環境に合わせて上手く創り上げていくことこそが、この本が提案していることなのだと感じました。

ただし、この本は実はとても古い本で、1995年に出たものです。
なので、オアシスポケット2(乾電池で使えた、後のシグマリオンやポメラのような小さなワープロ)のような機器が多く登場します。
本を読んでいると、まるで骨董品市に顔を出したような気分になりますが、時代を考えると著者の長崎さんという方は非常にハイテク機器に親しんできたのではないでしょうか。

現在であれば小型PCのネットブック、アンドロイドやiPadなどのタブレット、文字入力が苦にならなければスマートフォンで対処できる部分も多いでしょうし、スクラップやメモに関してはスマートフォンと連動させたEvernoteなどのソフトも充実しているので、また違った書斎を作り上げていくことが出来るのではないでしょうか。

ただ、根源にある機能性とシンプルさの重要さという普遍の価値観や、他の方の書斎の作り方を楽しんだりと、なかなか面白く読める一冊でした。



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とある魔術の禁書目録4/鎌池和馬
ある日、日常が覆ったら―?
そんなお話し。

つまりは、そういうこと。

以上。

夏のバカンスで家族とインデックスを連れてバカンスへ訪れていた上条当麻。
しかし目覚めてみると家族が、中身はそのままにてんでバラバラの人物と入れ替わっていた。
筋肉隆々のインデックス、外見がインデックスの母親、妹キャラの御坂美琴…。
この原因は何者かが放った『御使堕し』という術が原因だった。
そして、その意外な犯人とは―?

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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フクロウにあいたい -ForestAngel/横田雅博
そういえば名前はよく聞くけど、フクロウってまじまじと見たことが無いなぁと思って読んでみました。

フクロウの一年間くらいの生活を通しで紹介する写真集です。
小さい頃、兄弟と一緒に暮らしている頃の生活からそれぞれ独立して雪の中でぼんやりと森を見つめている姿までを見ていると、なんとなく家庭っていうのはいいもんだなぁと思ったりします。
鳥に表情など無いはずなのに、フクロウが雪の中で目を細めている姿は、なんとなく一人の寂しさを感じさせます。

フクロウのイメージというと、昼間は寝ているばかりなのかと思いきや、意外と目を覚まして活動しているんだなと思いました。
ネットでフクロウの情報を調べたところ、夜目が非常にきく構造に進化した為に、逆に昼間がまぶしすぎるのだそうです。
その為に昼間に目を細めているのですね。
その夜目と同じく優れた聴覚を利用して夜に餌を獲っているのだそうです。
またフクロウが人間的に見える理由として、目が人のように正面に揃っているということが挙げられますが、これも目に見えているものまでの正確な距離を知るためなのだそうです。
調べれば調べるほど、自分たちの生活に特化した進化をしてきたフクロウ。

でもこの写真集で見ていると、もっと人間的で可愛らしい感じがしますね(^-^)



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山村美紗サスペンス 京都龍の寺殺人事件
ここで そんなことをしても じかんの むだです

ファミコンで出ていた山村美紗サスペンス三部作の第一作目となる京都 龍の寺殺人事件を遊んでみました。

京都財テク殺人事件とは異なり、パスワード方式なのが玉に瑕ですが、なかなかボリュームの有る楽しめるゲームでした。

ゲームデザイナーの主人公は、新しく開発していた殺人事件のゲームの発表会で桜の花びらに包まれた死体を発見する。
そして事件に巻き込まれてしまうのだが、次々と彼が描いていたシナリオどおりの場所で人が殺されてしまうのだった。
主人公の構想を知っている犯人とは?
そして、被害者たちに共通する事とは―?


別に疑われているわけでもないのに、捜査に引きずり込まれる主人公がとても魅力的な作品です。
しかもいつの間にか捜査する立場になった主人公に対する態度も冷たい。
キャサリン『さあ?…それをしらべるのは あなたの やくめでしょう
…何故、僕の役目になった!?
狩矢警部『あなたも こころあたりを しらべてみてください。
それ、あなたの仕事でしょう!?
更にソフトも辛辣で、必要のない行動には『ここで そんなことをしても じかんの むだです』と吐き捨てられ、カーソルで自由に調べられる項目でも妙なところを調べようものなら『なにか さがしもの ですか?』と皮肉たっぷりの言葉を浴びせかけられます。

という事で、警察とキャサリンに良いようにこき使われながら、連続殺人に巻き込まれていく主人公。
結局のところ、そして誰も居なくなってしまう恐ろしいゲームです。

後、基本的にバグの多いゲームです。
総当り的にやっていくと発生してしまうバグや、パスワードで名前がバグになったりというエラーは有名ですね。
他に僕個人的に当たったエラーで、およねがみなおについて喋らない(笑)から、17日目が終わらないというエラーに引っかかりました。
やり直したらすんなりいけちゃうんですね。ところどころでこういった無限回廊的なエラーが発生するようです。

ゲームの味噌となるのは最初の被害者のダイイングメッセージ。
桜の花びらにかかれたひらがな6枚分です。
これに該当する容疑者なんと総数5名
容疑者になる可能性がある人殆ど全員です。
ダイイングメッセージが全く容疑者を特定しないという危機的状況から事件を解決していきます。
被害者も悠長に花びらに書いてる暇があれば手のひらにでもフルネームをちゃちゃっと書いておいてくれれば…。

余談ですがサービスショットが二箇所あります。
ドット絵のエロスに弱い方は、是非挑戦してみてください。




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最新版 岡山を歩く 精選80コース/岡山徒歩の会
岡山圏内を徒歩で歩くためのガイドブックです。
紹介されているのは県内各地のモデルコース80箇所です。
観光名所と観光名所を結ぶコースを歩いてみたり、山などの広大な場所を歩いてみたりと、楽しみながら歩くためのルートが紹介されています。

こういう本だと主に自然豊な県北が中心になりがちですが、この本は寧ろ県南地域の方が多いくらいです。
僕自身、県南に住んでいるので県北まで行くと早朝に出発するか泊りがけにして予定を組まないと、なかなか長時間のコースが楽しめない環境なので、比較的容易に行ける距離で数多く紹介されているのは嬉しいところでした。
やはり壮大な自然の中を散策するなら県北ですが、県南でも例えば『林・藤戸・天城』のコースのように、『現在の河川や田畑が往時海であったことを想像しながら史跡を訪ねるとよい』という楽しみ方も出来ます。
そういう時に、この本はただコースの解説だけではなく、観光用の解説なども詳しく掲載されているのでとても役立ちます。

ただ一つ難点が…。
この本を作った『岡山徒歩の会』さんは現在も続くウォーキングの愛好会なのですが、さすが皆さん歩きなれておられる。
一つのコースに対する所要時間が軒並み5時間越えです。
勿論多少4時間台のものもあるのですが、まずは体作りから始めないと、この本の通りに楽しむことは出来ないかもしれません…!

さて、僕の体の衰え具合の話題はここまでにして。

この本では周辺の道路の舗装の具合などが掲載されているスポットもあります。
僕はいわゆるスポーツカーに乗っているので、どうしても舗装の悪い場所は嫌いです。(足回りが硬いので非常に揺れる)
人によっては車が多いから細い道は嫌いとか、悪路ではなくても舗装されていない道は苦手…とか。
こういった情報があれば、僕であれば親の車を借りてくるとか、人によっては思い切ってタクシーで移動してみるとか、事前に色々な対策が打てます。
これはさすが、年に何度も歩きに出かけている方々らしい配慮に溢れた情報だと思います。
全てのスポットで詳細に記されているわけではないのですが、尋ねてみる際の参考に出来るのではないでしょうか。

でも、何はさておき…。
とりあえずは最初の第一歩を、文字通り踏み出すことだと思います。
準備も大切なのですが、構えてばかりではなかなか前に進めません。
短いコースでも、思い切って始めてみようと思います!



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古代山城・鬼ノ城を歩く/村上 幸雄、葛原 克人
岡山県の総社市にある山城跡、鬼ノ城を見て回る一冊です。

僕は城に関して詳しくないのですが、この城の事を朝鮮式山城と呼ぶそうです。
しかし実際のところ、どういった目的で築城されたものなのか等、謎が多い事でも知られています。
今現在も発掘調査が進んでいるところで、徐々にその全貌が明らかになってきているのですが、この本はそういった状況を踏まえて城址周辺を歩きながらそういった謎に迫っていこうというものです。

豊富な解説、潤沢な資料…。
この本には沢山の美点があります。
しかし最大の美点はカラー写真が多い事だと思います。
内容が専門的なことが多いので、僕のような燦然と輝く素人の頭を持った人間には、カラー写真の多さはとても魅力的です。
同様の解説でも写真がある事で頭が救われるというか(笑)、気持ちが楽になります。

実際、解説している事の全てが判らなくても、写真を見てると実際に見に行ってみたいなぁと思えてくるのです。

僕は岡山の山城では備中松山城(日本で唯一の現存天守を持つ山城)にも行った事がありますが、鬼ノ城も見ほれるくらいの絶景です。
今は遺跡のみですが、こんな高い場所へこれほど立派な城をよく建てたなぁと感嘆しました。
位置が位置だけに、温羅伝説(桃太郎に出てくる鬼のモデルとなったといわれる鬼。鬼ノ城を中心に周辺で悪さをしていたと言われる)の舞台とされるのも納得できるような気がします。

ちなみに有力な説としては現在の中国や朝鮮地域からの敵襲に備えて設置された軍事施設という見方のようです。
在りし日の姿を思いながら、遺跡を歩いてみるというのもなかなか良いなぁと思いました。



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