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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
Vine Linux4.0 スターターキット CD-ROM付き/羽山 博
最近ではUBUNTUが人気ですが、日本語が充実したLINUXといえばやはりVINE LINUXでしょう!という人も多いはず。

僕もVine Linuxを古いノートに入れて使っています。
いくつか不便な面もあるものの、CD一枚でインストールでき、更に低スペックなPCでもそこそこ軽快に動き、なおかつWINDOWSライクな操作性を持つOSといえば、やはりVineが一番のような気がします。

必要とするスペックはメモリが256MB以上、HDDが20GB以上。UBUNTUが必要とするスペックよりも一回り小さくても動く水準です。
そしてVISTAへの乗り換えでXPから買い換えてPCが余っているという人には最適な数字で、初期のXPのスペックでも充分に動くOSなのです。USBの感知の高さや、環境設定などもかなり似通った形になっており、GUIメインでCUIもちょっとやってみようかな?という入門には良いレベルだと思います。

この本はそんなVINE Linuxのスターターキットという位置づけで、基礎の基礎から解説しています。
インストール~Linux独自のソフトの使用、導入まで、初心者でも安心して使える内容です。
尤も、ブラウザのFireFoxやオフィスソフトのOpenOffice.orgは操作性からデザインまでほぼIEやWORD、EXCELと変わらないので心配は無用でしょう。ちなみにこれらのソフトはMicrosoftOfficeと互換性を持っています。
グラフィックのソフトはGIMP
フリーソフトにしてフォトショに匹敵するような機能を備えたソフトで、このブログ内でも何度かマニュアルの本を紹介しているソフトです。(詳しくは写真/デザインのカテゴリーを参照)
このあたりに関してはWINでも人気のソフトなのでまず問題は無いでしょう。

このように標準装備が充実しているとは言えど、Linuxで一番詰まるのはWINと大きく異なるアプリケーションの追加と削除でしょう。
とはいえ、VINEにはSyenapticといわれるソフトが装着されており、ソフトの分類別にかなり豊富な種類のアプリケーションをクリック操作のみでダウンロードできるようになっています。ソフトが揃えばその種類にはこだわらないという方であれば、WINDOWSよりカスタマイズは簡単かもしれません。
このリストに上がっていないソフトを使用する場合はtar/gz形式もしくはrpm形式にてCUIの操作を求められます。このあたり不慣れな方には非常に負担となりそうですが、この本に書いてあることをそのまま書き写していけば楽に攻略できる事でしょう。
意外とこのあたりの基礎的な操作がネットなどでは探しづらいので、この本はとてもいい相棒になってくれる筈です。

リナックスでもGUIを充実させているソフトではかなり大きな容量を要求するようになって来ました。
そんな中で、アップグレードが遅れているということもあるのかもしれませんが、VINEは比較的低スペックで高い機能を示してくれる貴重なディストリビューションです。
家で不要になっているPCがあれば試してみるのもいいでしょう。


テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌


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僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由/稲泉 連
稲泉さんが書き上げた仕事に対する様々な考え方のレポートです。

著者である稲泉 連さんは自身が高校を中退して大検を受けて早稲田大学へ入学するという経験をまとめた僕の高校中退マニュアルでデビューされたノンフィクション作家です。
決してエリートではなく、だけど努力で這い上がっていく真摯な姿勢が好評です。

そんな稲泉 連さんが綴った同世代の仕事への気持ち…。
それが今作の『僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由』です。

登場する人物はそれぞれ自分、そして働くという事とそれぞれの考えや状況で向き合っています。
仕事を続けていく事でやりがいや成果を見出す人も居れば、スパッとエリートコースから降りて自分の夢に忠実に生きようとする人も居る。
引きこもりからの脱出を語る人も居れば、『働けない』大学生もいる。
そして働きながらも前向きになれない人も、勿論居る。

この本に登場するのは、僕にとっても近い世代です。
その為か、シチュエーションに多少の違いがあっても、共感できる部分が多かった。
なんとなく判るんですよね、社会って実際出て行く段になると自分たちが教えられていた事と違う回り方をしている。
社会はまだ旧態依然としすぎているのかもしれない。

この本で判るのは、それぞれの理由があること…ただそれだけです。

でもそれって実は凄く大切で、社会的に働かない人、この本が出た時にはまだそんな呼称がなかったかもしれないけど、『ニート』だなんだと言われていますが、そういう言葉が定着しすぎるとニートという言葉の持つイメージが先走りしていって、その中にある、まさにこの本で描かれているような個々の理由に対する意識が弱まっているような気がします。
また働いている人にも、やはり『理由』がある。
それは凄い事とは限らなくて、この本の中では働かない人にしても働く人にしてもそれぞれの考え方があるけれど、たとえば第六章に登場する『働くことは続けること』の方なんて、自分の可能性を否定せずにあきらめずに長く勤め続けることで、一度は転職したものの、現在の職場で欠かせない存在へと成長しています。
キャリアアップが良しとされるようなご時勢でも、こういう考え方だってあるだろうし、


働くという事が見えないとき。
働くという事が出来ないとき。
働くという事が判らないとき。


この一冊を手にとって見るといいかもしれません。
答えは無いかもしれないけど、ヒントが見つかるはずです。



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お金オンチ貯金オンチがなおる35の智恵/畠中雅子
以前、あるサイトの企画で財布を見るだけで貯金が上手かどうかがわかるというテストが有り、最低点をたたき出してしまいました。

その反省から手に取ったのがこんな本。

タイトルから推測するとなんだか怪しい貯蓄でも書いていそうな本ですが、この本の最大の特徴は堅実なところにあるといえそうです。
お金を貯める方法に無理がないし、ほどほどに貯蓄する事を目標としているので現実的。
そして使うという目的からも離れない。
お金は貯めるのと同時に使うもの。貯める事ばかりに意識がいってしまってもつまらないし、かといって使うばかりじゃ『お金オンチ貯金オンチ』になってしまう。
生活が豊かになる程度の貯金がこの本のコンセプトだといえるでしょう。

貯める~使う~使いたいから貯める~使う…。
このリズムは一見すると浪費のようにも見えますが、たとえば『使いたいから貯める』のところへ、『○○が欲しいから○○円ためる』にすれば、目標のある貯金の方が実りやすいそうです。
これはもっと大きく捕らえればライフプランを組む事であり、これくらいは必要という事が見えてくれば、これくらいは使ってもいいというゆとりも見えてきます。
その一環として出産やマイホーム、そして保険などなど人生から切り離しがたい出費に関してのお金の支出なども考えていこうという内容になっています。

僕がだらしないなぁと思ったのは、この本の内容から使えるお金が見えてくることに好意的に感じたことでしょうか。勿論その部分を貯蓄に回せば将来がもっと安心!なのかもしれませんが、やっぱり多少は本やら映画やらといった娯楽も欲しいところです。

また貯蓄の部分についても『コツコツ』貯めるのが一番といった趣旨のことを書きながらも、何気に智恵11では『投資でお金を育ててみる』なんて内容も。
勿論専門誌のような大きな投資ではないのですが、まぁその辺りは自己責任で。

どうしてもサラリーマンなので一ヶ月単位で『今月はこれくらい貯金できればいいかなぁ』と短いスパンの考えを持ちがちですが、こういった本で人生丸ごとをもう少し見据えながら頑張ってみようかなァと思います。

ただ僕の財布がどれだけだらしなくても、僕には強靭な財務大臣がついているので安心です。結婚っていいですヨ。


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業界別 肩書きの辞典/大門コミュニケーション研究室
最近企業の形も多様化してきて、同時に肩書きも多様化してきました。
CEO、COO?、なんじゃそれ?と思って教えてもらってみても、ceoは最高経営責任者、cooは最高執行責任者

尚更判らん。

そんなときにお勧めなのが『業界別 肩書きの辞典』です。
この本は様々な分野における肩書きを解説、どっちが上でどっちが下なのかまで細かく解説してくれます。
たとえば横文字じゃなくても最近の刑事ドラマで出てくる…たとえば踊る大走査線のような、警察の内部事情を描いたドラマで『なんだかこの人は凄そうだけど、どう凄いのかイマイチ判らん』という事ってありますよね。
そんなときでも大丈夫。
なんたってこの本、一般企業だけではなく警察組織から暴力団、はたまた宗教に至るまでカバーしているのですから。

そう、本の虫に属する人々でも同じような疑問って意外と多いと思うんですよネ。
たとえば浅見光彦のお兄さんは警察庁刑事局長。
警視長より上で警視総監より下という定員38名の狭き門です。その上には定員1名の警視総監、そして階級からは除外されている警察庁長官がいるのみ。
うぉ、予想以上に偉い人だ…。

と、まぁ。
こんな楽しみ方も出来る本なのです。


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大人はわかってくれない~カウンセリングに通う少女たち~梶原千遠
大人は判ってくれない…。
誰でも子供の頃にはこんな台詞を口にしたり、思ったりしたことがあったのではないでしょうか。
あの頃は大人というのが自分たちとは全く違う生き物に見えたものです。

気がつけば、今は僕が大人。
まだ子供は居ないけど、たまにテレビや職場のアルバイトの子と話していると、ジェネレーションギャップのようなものを感じるようになりました。
今、彼らと真剣に何かを話せば、『大人はわかってくれない』と思うのかもしれません。

今、一人ひとりが自分たちが子供の頃に思った『大人はわかってくれない』を思い出そうとしてみれば、子供たちの心の中がもう少し見えてくるのかもしれません。

そんな事を思ったのは梶原千遠さんの『大人はわかってくれない~カウンセリングに通う少女たち~』を読んだからでしょうか。
著者は臨床心理士として学校や病院でカウンセラーの仕事をなさっている方です。
梶原さんは自分が思春期に出会った『お姉さん』という、十歳ほど年上の女性との出会いを綴っています。彼女自身も『お姉さん』との会話の中で未来を楽しみに歩いていく事ができたようです。
彼女にとって『お姉さん』は、わかってくれる大人。
だからこそ先を生きている人間としてのアドバイスを聞きいれることが出来た。

僕たちは色々な経験をする。
そしてその中で『こうすると失敗する』を覚える。
だから後を続く人間たちに『失敗しない事』を教えようとする。
でもその教え方が、時に誰かの価値観を否定しているのかもしれない。

この本は梶原さんがカウンセラーとして接した様々な少女たちとの出会いを綴っています。
堕胎をした少女、拒食症、自傷行為…。
様々な問題を抱えた少女と向き合う彼女は、決して否定から入りません。

こんな事をするからこうなるんだろ。もうするなよ」と言ってしまうのは簡単な事です。
でも梶原さんはずっと話を聞き続けます。
時に簡単な質問を投げかけながら、じっと話しを聞いてあげます。

大事なのはこういうことなんだなぁ…。
もし今、自分の子供や周囲の年下の気持ちがわからないという人がいれば、この本を読んでみて欲しい。そしてじっくりと相手の話を聞いてみてほしい。きっとそんなに自分が子供だった頃とは大きく違わない、等身大の人間の姿がみえてくるはずです。
何かを伝えようとするのは、その後でも遅くは無いんだと気づかされた一冊でした。


テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学


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「ビジネス力」検定1 法律の常識/小澤和彦・監修
最近になり、総務の仕事をするようになり自分の知識のなさに驚愕する毎日です。
『これ、大丈夫?』ときかれるたびにインターネットを検索したり、本を開いたり、専門家へ電話をしたり…。これじゃ格好悪いし、信用されない!と思ったので一念発起して色々と勉強してみる事にしました。

そこで手に取ったのが『法律の常識』というこの本。通勤大学文庫さんというのは初めて聞きましたが、なかなかしゃれたタイトルです。車通勤の僕には関係の無い響きですが。
法律といわれるとなんだか堅苦しい言葉に思えて、そんなの僕の領域じゃない!と拒否反応が出そうでしたが、手にとって見ると意外と総務の仕事の範疇に収まる感じ。

本は一問一答の形式で進められ、問題に対する解答は四択。
正解を一つ引き当てたり、誤っているものを一つ抜き出したりといった具合です。

たとえば領収書に関する問題から。
実際にビジネスシーンではよくある『名刺の裏』など、専用の用紙ではない紙に綴った領収書は正式なのか、紛失したときの再発行は二度目まで可なのか、領収書がもらえないことは支払い拒否の理由になるか、領収書は大事なビジネス文書かどうか…。
以上の四つの内、誤りはどれでしょうといった問題。
正解は二つ目が誤り。
僕はてっきり『何度でもお願いできる』と思って選択したのですが、実は再発行は拒否できるという理由で誤りでした。他はその通り。名刺の裏でもサイン、捺印などの必要事項が揃っていれば領収書の代わりになります。

このほかにも、たとえばセクハラが行われた!会社を訴える事も出来るの?それとも当事者のみ?とか、もう少し踏み込んだ有効な契約は次のうちどれ?など。
本格的に勉強しようとしていなければ、恐らく前半部分くらいが参考になり、そこそこ踏み込んだ仕事をする人や、経営などに興味がある人には後半部分を重点的に読むといい感じです。

ある程度込み入った部分に関しては、その都度専門家の意見を参考にするのも大事なのだと思うのですが、たとえば肩書きや部署に見合った見栄はお互いに信頼しながら仕事を進めていく上で必要なものなんじゃないかと思います。
何かに即答できない事で、『あの人に聞いても大丈夫かな』と思われれば、その信頼を取り戻すのには時間が掛かります。答えられなくても近いケースを挙げて『こういう時はこうなんだけど…ちょっと確認して答えるね』とでも返せれば、それなりに格好がつくものです。
その水準の知識を手に入れるのには、必要充分な一冊なのではないかと思います。

ただ一つ難点なのは明るい部屋で読むと、問題文にうっすらと次ページにある回答が浮かび上がっている事でしょうか。問題をじっくり読むと、色々な意味で答えが判ってしまいます。


テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌


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女は年下男が好き/葉石かおり
女性の社会進出は年ごとに進みます。
アメリカ大統領候補を争って行われたクリントン元大統領夫人VSオバマさんの選挙では、勝敗こそオバマさんが勝利という形になりましたが、既にアメリカでも女性大統領が誕生するのは時間の問題という段階にまで来ているという事が明らかになりました。
また日本の内閣でも大臣に任命される中には確実に何名かの女性がおられ、影の薄い男性大臣を横目にテレビなどで大活躍をする…という構図にあるようです。

そう、女性は既に男を超えるほど強い。

そんな気持ちを確信させたのが、葉石かおりさんの『女は年下男が好き』です。
自身は年上の男ばかりを追いかけていて、恋愛に失敗してきたとの事ですが、ひょんな事から年下の男性との付き合いがいいのではないかと思ったそうです。

それは単純に、今まで彼女自身が年上の男性に求めていた完璧さ…経済、頼りがい、社会性といった点を、女性自身が身につけていればいいじゃないか、そしてそれから育てていけば良い…。

新しい時代の女性像なのかもしれません。
この本で著者は六歳年下の彼をゲットした経験から、様々に付き合い方を解説していきます。
年下の男に興味がある人にはお勧めかも…!?

で、どうして男の僕がこんな本を手に取ったのか?

僕の奥さんも年上だから、です。


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女探偵の事件簿~現代社会の素顔とホンネ~/渡辺直美
僕が推理小説を好むようになったのは一人の偉大な探偵との出会いでした。

彼は依頼人が訪れた音で馬車を言い当て、その姿から職業や暮らしぶりを言い当てる。
そして鋭い観察眼で真実へとたどり着いてみせる。

探偵という職業はいつでも僕の想像力を欠きたててくれる。

さて。
現実の世界ではどうなんだろう…そう思ったことはありませんか?
推理小説の世界では女性を主人公にした作品も古くからありますが、この『女探偵の事件簿』の著者であり、現実の探偵業界では最大手の一つであるガルエージェンシーの代表取締役でもある渡辺直美さんは、この本の執筆時に14年のキャリアを持っていますが、同じくらいのキャリアを持つ女性の探偵とは『お目にかかったことがない』との事。
現実ではまだ目新しい存在だった様子。

この本で渡辺直美さんは探偵の仕事と同時に『女探偵』の仕事を少し見せてくれます。
ちなみに女探偵に必要なのは『ピンク色に包まれたお色気ムンムンの小賢しいセクシーダイナマイト』ではなく、『色気よりも愛嬌! 体よりも頭と言葉!』なのだそう。
峰子ちゃんでは駄目みたいですね

そういえばこの渡辺直美さん、ガルエージェンシーの創業者にしてオーナーである渡邉文雄さんの元奥さんです。ネット上で有名な探偵ファイルのBOSSの奥さんだったんですね。

女探偵だからこそ…の一面など、探偵ファイルに負けず劣らず読み進めていくのが楽しみになる内容です。

そしてイマイチ判りづらかった探偵という仕事のやりがいも良く見えてきます。
探偵という仕事に興味がある人…勿論、女性に限らず、一度手にとってみてはどうでしょう。

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Linux Monkey
Linux入門誌誕生!!との事で、『リナックスモンキー』たるムックを購入してみました。

この冊子の目指すところはEeePCでのリナックス環境と、UBUNTUを利用して実現させる3Dデスクトップ環境の構築です。勿論リナックス全般で使える話題も豊富ですが、本としてはUBUNTUを前提としている部分が多いので、購入する際には注意が必要です。
それ以外の特徴はサルのイラストが散らばっているくらいで、『ペンギンとサルの競演だなぁ』等と余計な事を考え付く以外は、一般的なムックだと思います。

EeePCでのリナックスについては、元々海外ではEeePCにはWINDOWSより軽快なリナックスが投入されていたので相性のよさは抜群でしょうが、この本はUBUNTUにこだわり、EeePCにもUBUNTUを導入します。
導入する方法は日本出荷分のEeePCの特徴を活かした方法で、SDHCカードでブートさせます
というのも、EeePCのSDHCは普通のカードスロットに見えて、実はUSB接続になっています。なのでUSBストレージからブートさせる事が出来るのです。
そして導入に際して起こるいくらかのトラブル対策が講じられています。
たとえば容量不足を補う為にホームをSDカードへ移動させたり、無線LANはeee-ubuntu-supportなどで解決…。実際にやってみる際に生じるトラブルが判っているというのはありがたい事です。

EeePCに限らずとりあえずUBUNTUの割合が多いので、他のディストリビューションを使っている方にとっては記事をそのまま実践していくというわけにはいかない部分もありますが、汎用でリナックスを使った上でのマルチメディアの楽しみ方…たとえばyoutubeやニコニコ動画の閲覧の仕方、iPodとの接続などが説明されているのは便利だと思います。

ところでリナックスというと結構互換性が低いイメージを持つ人も多いと思いますが、最近になって登場したWINEというソフトは、リナックスとウィンドウズの壁を一気に取り払ってくれる夢のソフトです。
なんとこれはLINUX上でWINDOWS APIを動作させる事を目標として作られたソフト。
どうしても使いたいソフトがあるから…という目的でわざわざWINDOWSを残しているような方がいればお勧めです。ただし全てのソフトで有効というわけではないので、自分の思っているソフトが対応するかどうかは実績を調べるか、自分で入れて試してみる他にないのですが、動かなくて元々、もし動けば儲けものではないでしょうか。

ところで僕はネスケからFireFoxへ乗り換えたクチなのでリナックスでもそのままFireFoxを使っていたのですが、この本を見てみるとies4linuxというツールがあり、マイクロソフトのサーバーからIEを持ってきてくれるのです!!
動作はWIN+IEの組み合わせには劣るものの、ネットサーフィンには困らない程度との事。
僕はまだ試していないのですが、もしかしてIE限定のGYAOなどが見れればかなり便利なはず。(追記:IEの他に最新のWMPが必要なために出来ないそうです。残念!それでも火狐などで表示が崩れるサイトを見るのには助かりますね)
IEを使わないにしても、HPを作る人にはリナックスで作りながら、IEでの表示や動作の確認が出来るのはいいですね。

後はエミュレーターなど、この手のムックにつき物の、ちょっと微妙なエリアが見渡せるようなソフトの導入などもあるので、妥協してリナックスを使っている部分が少しでもあれば、ちょっと手にとって見て欲しい内容です。
この本自体がコンセプトとして最近流行り(?)のチョイワル路線らしく、某誌のような明らかにいけないエリアに踏み込んだ部分は無いものの、ちょっと微妙な話題も充実しています。

…ところでこの本に出ていて思い出したのがPS2のリナックス。
これはPS2の開発段階でリナックスを用いていたとされる経緯から登場したPS2で動かせるリナックスでした。
この本ではPS3へリナックスを導入する方法が記されていますが、読んでみた限りだと結構面倒そう。起動させるところまでを喜びに遊ぶ以外では用事がないかなぁ…。
ちなみにここでも導入したのはUBUNTU。
もっと簡単なパピーやクノーピクス辺りならどうなんだろう…って、あんまり変わらないのかな。
UBUNTUをこれから使おうという人にはちょうど良い内容だと思います。
他のディストリビューションを考えている人は、他の本を探した方が正解でしょう。


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起動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編
ガンダム再入学第三弾、そしてアニメ化されていたガンダムの映画化三部作の最終に当たる『めぐりあい宇宙編 』を観ました。
この『めぐりあい宇宙』では中立コロニーであるサイド6で主要人物のニアミスがあることです。
サイド6内では取り決めにより、いかなる争いも許されない故の興味深いシーンです。

サイド6へ到着したアムロは父親に会いに行く。
しかし既に父親は戦争に勝利を収めるため、ガンダムの改良を行う事に心を奪われており、アムロとの再会を果たしても新たな改造パーツを渡し、その出来を自慢するばかりだった…。
そんなアムロの前に現れた少女、ララァ。
不思議な魅力を持つこの少女は、シャアを慕い、戦争にまで身を投じた非常に高い能力を開花させているニュータイプだった…。



これが後までシャアとアムロが引きずり続ける女性、ララァの登場シーンでした。

また、この作品ではシャアがジオンの中で戦い続ける理由、そしてその素性が明らかになります―。

ネタバレ等は続き以降で。
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地図の風景 広島・岡山/堀 淳一、山口恵一郎、籠瀬良明
いわゆる風土記で、著者が訪れた町の風景などをエッセイで綴っている…という内容なのですが、この本では少し変わった視点が試みられています。

実はサブタイトルに『立体空中写真と地図とエッセイで』とあるとおり、この本では空中写真や地図が多く紹介されています。
そして著者が実際にその地について記述する時、上空から見て特徴的な風景を取り上げている事です。

たとえば『折れ曲がる川』なんていう表現も、実際に上空から見ていると面白いくらい折れ曲がっていて、文章で『こんなに折れ曲がっている』と説明されるよりも興味がわくから不思議なものです。
実際に形で見えるとその地形の説明に興味がもてる。
かといって、たまに航空写真を見る事があっても、そこへ説明が無ければ、いくつか自分の知っている場所や施設を見つけて、それで終わってしまいます。

これはなかなか面白い試みだなぁと思います。
ちなみに僕が手にしたこの本の第一刷で1981年5月発行。
僕の生まれる前の本です。

なので自分の知らない風景を見る事が出来る面白さがあったのも事実です。
ちなみに今でも新品で購入可能だそうです。需要があるんですね。

まだ瀬戸大橋の工事も始まっていない瀬戸内海を眺めながら走る下津井電鉄―。
一つの時代がこの本に収められています。


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大震災生存の達人/柘植久慶
迷ったら動くな!

大震災が起こった際に生存していくために必要なことを考えていくという一冊です。

実は不勉強な事に柘植久慶(拓植ではないので注意)さんをよく知らず、単純に大震災が起こったらこういう風に行動をすれば良いですよという本だと思っていたのですが、内容をヤケに硬派だなぁ~と思いながら読み進めていてある一言に行き着きました。

私が二〇代の終わりにインドシナで、四〇キログラムからの装備を持ち、七〇キロメートルを一〇時間で踏破したとき

何、この過激な体験談。

そうなのです。
この柘植久慶さんという方、只者では無いんです
傭兵から軍隊の格闘技教官を務めた、様々な修羅場をくぐってきた本物。

それだけに内容も良くテレビなどでシミュレーションするような『もし大震災が起こったら』から一歩踏み込んだ内容がより充実しています。

僕を含めて実際に被災した経験の無い人たちは、とりあえず地震が起こった瞬間に目を奪われがちです。
家が倒れたら、どこに避難すれば、火災が起こったら…。
勿論それも大事ですが、被災するという事はそれ以降の生活も変わらざるを得ないという事です。

そして、これは僕も本を読んでいて自覚したのですが大震災=阪神大震災のイメージが非常に強い。
勿論近年世界でも大きな被害を出し、そして大きな警鐘となった震災なので当然なのかもしれませんが、あの震災が比較的早朝に起こっていた為か、職場やお店など出先での被災や交通機関のパニックといったものに対してあまり考えていない。
会社から歩いて自宅を目指す事、集団のパニックの中での危険性、ショールームなどのガラスの危険性、津波や土砂崩れへの懸念…。
この辺りに対する認識はもう少し高めた方がいいんだろうなと思いました。

ちなみに柘植久慶さんがお勧めする交通手段はマウンテンバイク。普通のバイクや自転車も有用ですが、マウンテンバイクは特に多少道が悪くても充分な走破性を持っているからだそうです。
そしてそれを使う場合、二人一組での使用が原則だそうです。

その理由は単純明快。

強奪してやろうとする者たちに狙われる可能性が大きいからである』。

さすがです、柘植さん。

でも実際にそういう状況になれば苦笑いもしていられない。
生存の達人なんて言葉は今は大仰に聞こえるけれど、実際に何かが起こってみれば幾ら多くても困らない知識なのではないでしょうか。

※この記事は東日本大震災発生以前に書かれたものです。


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LINUXがWindowsを超える日/脇 英世
WINDOWSよりも軽快で面白いOSがタダで手に入るんだよ!
…こんな言葉を投げかけられても怪しいと思う人が大半でしょう。
オープンソース界の雄であり、OS界においてはWINDOWS最大の対抗馬と目されているLINUX。
一部追加のソフトやサポートをセットにした有料の物があるものの、その多くは無料で利用する事が出来るフリーのOSなのです。最近人気を博しているミニPCのEeePC(イーピーシー)や、SHAPRが全世界で展開していた電子手帳のZAURUSのSLシリーズなどにも搭載されている事からも判るように、動作がかなり軽快です。
ウィンドウズVISTAがメモリに1Gを要求したのは記憶に新しいところですが、LINUXでは今でも256MB~512MB程度でも軽やかに動くOS(ディストリビューション)がゴロゴロ転がっているのです。

恐らくこういうことを書けば書くほど、今までLINUXに触れたことがない人には怪しい存在になっていく事でしょう。タダより怖いものは無い。この先人の教えは時として正解でありますが、オープンソースという業界においては時代遅れといわざるを得ないでしょう。

そこで、LINUXが無料でしかも高性能であるという理由を知るのに一番適していると思うのが、脇さんの著作である『LINUXがWindowsを超える日』です。
この本はLINUXがリーナス・トーバルズというフィンランドの一学生の手によって作られた頃から、LINUXを中心に主だったオープンソースの業界の歴史を網羅した一冊になっています。
恐らく上手くはしょって説明をするよりも、リナックスをはじめとするオープンソースの信念を0から読み直した方が一番理解しやすいと思うのです。

そういえばLINUXですが、僕も思い違いをしていた命名の由来があります。
リーナス(LINUS)さんが開発したUNIXと同等の動きをするソフトだからLINUX…ではなく、それ以前に存在していたMINIXというソフトをお手本として作られているからLINUS~MINIX~LINUXとなった模様です。

さてこの本では、LINUXが大成するのに外せないXウィンドウの成立やGNU Project、はたまた少し離れてヤフー!の設立等々、当時を知る人には懐かしい様々なシェアを争った闘争まで記されています。
この本の後半で(もちろん当時の)最新のWINDOWS対抗馬として名前を挙げられていたのはマイケル・コープランド率いるコレル社です。
ワードパーフェクトとクアトロプロを買収、マイクロソフトとの熾烈なオフィスソフトの戦いに敗れたコレル社は一時期、LINUXに活路を見出そうとしていました。
今は殆ど撤退しているようですが、ワードパーフェクトやコーレルドローといったソフトのLINUX対応製品や、自社製品を簡単にインストールできるようにとLINUXディストリビューション(現在はXandrosへ売却、Xandrosとして継続中)を開発したりとしていたのです。
…今になって読むとマイクロソフトの強さを再確認する場面が多く、少し寂しさを覚える部分も有ります。

この本で当時のLINUXが躍進するために必要とされていた環境も今になって思えばかなり充実しています。
当時の懸念事項であったWINDOWSソフトとの互換性もWINEの搭乗で多少ながら解決されつつありますし、オフィスソフトに関してはジャバの項目でこの本にも登場したサン・マイクロシステムズが提供する、Microsoft Officeとの高い互換性と近しい機能を持ち合わせたフリーソフトであるOpenOffice.orgが登場しています。
しかしLINUXのシェアは横ばいを続けているといいます。
…まだまだ戦いはこれからです。

さて私事ながら一つ感慨深かったのはネットスケープの欄。
ネットスケープといえば先のコレル社のオフィスソフトの際と同様に、マイクロソフトの強引とも言える手法でシェアを奪われてしまったかつての代表的なインターネットブラウザです。
僕もつい先日、ブラウザから移行の通知が出てくるまで、ずっとネスケユーザーでした。
それだけに敗北の歴史を振り返る事、そしてザビンスキーさんの『私が好きだったネットスケープは死んだのだ』という台詞は、脇さんも語られている通り、酷く寂しく響きました。

ところで脇さんは1999年時点でMOZILLAを失敗の項目に挙げています。
しかし今になってMicrosoftに標準搭載ではないFireFoxのシェアは急速に伸びています。この記事を書いている時点で20.78%を達成。IEのシェアは70%を割ったのです。
最盛期では5年前に渡って90%以上を誇ったシェアも、ソフトウェアの性能でここまで追いついたのです。MOZILLAがネスケの忘れ形見である事を思うと、20%程度とはいえ、悪い気持ちはしません。

しかしこの本が書かれた1999年も、そして今現在もWINDOWSはやはり圧倒的な存在で、恐らく僕も含めてその牙城が崩れるという事を考えている人は少ないでしょう。LINUXも著者が触れている通り内部での紛争もある。性質を考えればこうした動きは危険因子となりうるでしょうし、やはりGUIを備えるOSとしてのWINDOWSの完成度は否定しがたい。
しかしLINUX…オープンソースのソフトたちがその特性を活かして進化を続ける限り、その機能に対する必ず評価は下される。
それがWINDOWSにせよ、LINUXにせよ、Macにせよ、良い物は評価されるし、及ばなければかつてのNetscapeのように消えていく。
また次の10年の後、天辺に居るのはやっぱりWINDOWSかもしれないし、MACやリナックスが盛り返すかもしれないし、はたまた全く別のOSかもしれない。今の時代で言えばJarisも面白い。
それでも競争しながらどうにか相手を打ち負かそうとする努力が続くのであれば、それは素適な事では無いでしょうか。別にLINUXユーザーだからといってWINを敵対する必要は無いわけで、確かに一部を除けばリナックスを導入するのと比べてマックやWINを導入すれば費用は掛かるけれど、それでも競争の結果強力なOSになっていれば、それが一番良い事です。重要なのはどんなOSを使うのかではなく、どんな性能を持ったOSを使うのか、です。
オープンソースというのはそういったことに対する競争力を高めるのに適したやり方なのだと思います。この本を読みながら、良い方向に向かっていくであろう競争を楽しみに感じました。


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Linux超実践テクニック -目的別 本当に使える!DVDに全て収録!
先日、EeePC(イーピーシー)が日本でも発売になった際に違和感を覚えた方もおられるのではないでしょうか?

日本で発売される前のEeePCはLINUX搭載と聞こえていたのが、日本では型落ちのOSであるWINDOWS XPでした。
Vistaを搭載するにはスペックの低い小型PCをLINUXの軽快さで補うのだと思っていただけに、僕は少し驚きましたが、やはり日本においてLINUXというのはまだまだ壁が高いという証拠でしょうか。
その多くがフリーソフトでありながらも、WINDOWS対抗馬として名高いOSであるLINUX。日本語化が遅れていた事が影響しているのでしょうか…。

そこで入門となるLINUXの本をご紹介。
『Linux 超実践テクニック』というこの本は、リナックスの入門に最適な本。
まず安心して欲しいのが、この本のコンセプトがWINDOWS環境でLINUXを便利に使う、試してみるという事にあることです。
OSを変えるというと、"Good-Bye,Windows!Hello,Linux!″といった具合に、一度WINDOWSを抜いて入れなおさないといけない…と思われがちで、家にそこそこのスペックのPCが使わなくなっていて、なおかつ置き場所があるという事が無ければ実践しないという人も多かったようです。
しかしLINUX、確かに全ての機能を最大限に引き出そうとすればHDDへインストールをするのが一番なのでしょうが、実はWINDOWSでゲームが出来るように、WINDOWSでインターネットを楽しめるように、WINDOWSの中でLINUXを試してみる事も出来るのです。

LINUXはもっと便利に使えるのです。
では、本書に沿って便利な使い方を見てみましょう。

まず第一部はPCが壊れてしまったときにデータを救う為の使い方です。
画面上に妙な英語が並んでOSが立ち上がらずに困ったという人も多いでしょう。
たとえば最小限の機能のみで立ち上がるセーフモードを使ったり、回復コンソール機能で立ち上がるように出来ればいいのですが、どうにも対処できない場合も多々。こんなとき、再セットアップをするしかないといってもデータの保存が…と泣いた人も多いでしょう。
でも、OSが立ち上がらない=ハードディスク内のデータも壊れているとは限りません。
そんなときに登場するのがライブCDというCDから起動できるLINUX。
要するにハードディスクから起動するのではなく、CDドライブから起動させる事が出来るので、CDにLINUXを焼き付ける→立ち上がらなくなったPCへ作ったライブCDを挿入→LINUX起動→PC内に残っているデータを外へコピー→WINDOWS再セットアップという形に出来るのです。
ここで紹介されているのはHDDへのインストールとライブCDの二つの機能を持ち合わせたUbuntuと、ライブCD専用のディストリビューション代表格でもあるKnoppix
Ubuntuは高機能な代わりに、PCに要求するスペックは少し大きめ。
デスクトップPCでXPがサクサク動くくらいのスペックが必要になる(メモリが384~512以上は必要)ので、スペックが低めのPCにはKnoppixがお勧めです。
こちらは主にWINDOWSなどのメイン機のトラブルを救済するために作られているので、動作も軽量でなおかつSambaと呼ばれるソフトで簡単にネットワーク上の別のPCへのデータ移動が出来ます。
ちなみにLINUXではないのですが、VistaPEと呼ばれるWINDOWS Vistaに搭載されているライブCDもあります。こちらはライブCD作成が少し難しい模様ですが、どうしてもLINUXに抵抗がある方には、使い慣れたWINDOWSで対処できるのでお勧めかもしれません。

ライブCDからのLINUX立ち上げは、電源ON→メーカー名などのロゴが出る→F2など機種によって多少異なるけれど画面にでている指示通りにBIOSを起動→起動を選択→起動させる順番を選ぶ→CDを一番上にする→起動させる→LINUX起動…です。
元に戻すのを忘れて起動させても、一瞬CDドライブがうなるくらいなので心配は不要です。

第二部はUSBメモリで自分専用LINUX環境を持ち運ぼうです。
これ、誰しもが一度は思ったことがありませんか?
『あー、家(職場)のPCなら楽なのになぁ』って。
職場によっては結構空いているPCを使ったり、支店を尋ねて行ったり…と、自分にとって最適化されていないPCでの作業は疲れるものです。
そこでお勧めなのがLINUXで作れるライブCDのUSBメモリー化です。
要するにPCの核となる部分を全てUSBメモリーなどに入れておくことが出来るので、使うPCにUSBメモリを挿入して自分に最適化したLINUXを立ち上げるだけでOK。
ここでは携帯に適したPuppyLinux、そして先程も登場したKNOPPIXが紹介されています。
特にパピーはかなり容易にUSBメモリでのライブCD作成が可能です。
こちらを使う場合は上記のライブCDでの起動と同様に、BIOSで起動する順番を変更します。この時、USBメモリを挿したまま起動させておかないと、起動の順番設定に上がってこないので要注意です。

第三部は古いPCの再活用方法としてNAS化が紹介されています。
ここで紹介されているのはFreeNAS。
コマンド操作をせずに利用できるUNIX系のOSです。
一応Web上で共有するサーバーとしての使い方も紹介されていますが、個人的にはFreeNASへそこまで求めるのは、ちょっと不安かな?と思ったりもしますが、自宅内や事務所など限られた空間の為に用いるのには非常に便利ですし、そこそこ手軽です。
容量はあるけどスペックは低いというPCならこの再利用が一番でしょう。

そして第四部が冒頭でも紹介した仮想化技術を利用して行う、あるOS上で別のOSを起動させる技術です。簡単に言えばPCの中に仮想でもう一つのPCを作って動かそうというもので、実際のPCと仮想のPCで違うOSを入れている状態です。
別にWINDOWS上でLINUXを開くのみだけではなく、たとえばMac上でWINDOWSを開く事も出来る技術です。(ちなみにMacを仮想化技術で他のPC上で起動させるのは少し難しいそうです。)
この○○上で△△を起動させるという方法で、○○(メインのOS)をホストOS、△△(仮想マシン上に起動させるOS)をゲストOSと呼びます。
実際のPC(=物理マシン)に相当な余裕が無い限り、やはりお試し程度の性能しか引き出せないケースが殆どだろうと思いますが、ゲストOSに外部から侵入されたとしてもゲストOSからホストOSやHDDなどへのアクセスは出来ないそうで、この本では『P2Pなど使用にリスクのあるソフトウェアは仮想マシン上での利用が吉だ』との記述も。
うーん、どこかの省庁に通達として教えてあげたくなる事実ですね
冗談はさておき、あまりユーザーが豊富とは言いづらいLINUX。またソフトの種類、個性も様々なのでこうした仮想マシンを利用した試用は非常に有用だと思います。

この本では紹介した使い方のインストールの方法などが全て詳細に紹介されているので、初心者でも安心して使えることでしょう。
ちなみに紹介されているOSもKINOPPIX以外は付属のDVDへ収録!(KINOPPIXはリンクがついています。かなり軽いソフトなので、あっさりダウンロードできますまたFreeNASもリンクのみ)
この辺り、さすがフリーのLINUXですね。WINDOWSに慣れ親しんでいると、本(OS付き)なんてありえません
仮想化マシンもフリーのVirtualBoxが収録、他のソフトはリンクが紹介されています。

そして一つ嬉しいのがImgburnとImgburn日本語化パッチです。
ライブCDを作る際に表現として『焼き付ける』という言葉を使うので、初心者の方がよく普通にダウンロードしたOSをコピペなどでCDへコピーしがちですが、Imgburnのような専用のソフトを使わなければなりません。結構面倒な上に、初めてのときは早く試したいのに、思わぬところで作業が増えて面倒なものです。

では、もしこの記事やこの本を読んで興味を持たれた方は試してみて下さい。


ZAURUSのSLシリーズ(通称:リナザウ)はZAURUSにLINUXを搭載したモデルです。

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湾岸フルスロットル2 ネクストバトル
湾岸フルスロットルの続編…というよりも、結構大規模な連続物になっています。
今回は前回以上にRX-7のチューニングにスポットが当てられています。
どんどんロータリーエンジンファン以外を振り落としていく勢いです。

前作で病気で急逝したR潰しのRX-7を、その恋人から託された主人公は遺された資料を元にRX-7のチューニングを行う。
しかしイマイチ思い描いたような結果が出ずに居る中、無理をしすぎてエンジンブローを起こしてしまう。
エンジンを復旧させた後もエンジンブローのトラウマなのか、それともチューニングに不備があるのか迷った主人公は、再びRマジックの扉を叩いた。
RマジックのスタッフでもあったRX-7の前オーナーに遠慮をしてなかなかチューニングを引き受けてもらえないが、主人公の熱意に打たれたR Magicのスタッフにより、ポート加工、コンピューターチューンなど、前作で施したチューニングの力を最大限に引き出す為の作業を行う事になった。
そして仕上がったRX-7。
しかしその前に、新たに湾岸を制した『湾岸の帝王』が現れる。
80スープラを乗りこなす彼の前に、RX-7は再び敗北を喫する。
チューニングに終わりは無い―。
彼は再びRX-7と向き合う事になるのだった…。


画面が薄暗いせいもあるんだけど、一瞬スープラがR35スカイラインっぽく見えるんですよね。
それで『やった!GTRが来たっ!』と思ったら、ガッカリ(笑)。
もはや関心はR35は出るの?それともアレだけなの!?になってきました。
作品としてはかなりディープな世界に入り込んでいっています。
自分でチューニングをする…とまでは言わなくてもある程度チューニングに興味を持っていないと登場する言葉や作業が何を目指しているのかさえもよく判らない水準です。
フォローを入れるように、主人公の恋人が自動車に没頭して自分が見えなくなっているような状態に対する不安を口にし、前RX-7オーナーの恋人が自分の体験談を話して聞かせるなどのシーンも含まれるのですが、余り雰囲気改善にはなっていない模様。

でも実際、どうなんだろう。
自分の恋人が大事にしていた車を遺して死んでしまった時…。
遺された車を見る気持ちは、そしてそれが他人の手によってチューニングされているのをみる気持ちは―。

ネタバレ等は続き以降で。
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湾岸フルスロットル
NEW GT-R VS. RX-7!
こんなキャッチコピーを掲げて発表されたのが『湾岸フルスロットル』です。
湾岸ミッドナイトのスタッフが再集結して作った作品という事や、キャッチコピーに惹かれて手にとって見ました。

主人公は湾岸を愛車であるR34型スカイラインGT-Rで流していた。
このGT-Rもかなりのチューニングを施している車だったが、ある日、助手席に女性を乗せたFD型RX-7との
勝負に敗れてしまう。更には事故を起こしかけていたところをRX-7のドライバーの機転によって救われたのである…。
そして彼は後に知る。それがR潰しのセブンと呼ばれる、GT-Rに勝負を吹っかけて連戦連勝を重ねていた伝説のRX-7だという事を。
彼はリベンジを近い、自らのGT-Rに更なるチューニングを施し、再び湾岸へ繰り出していく。
しかし再びRX-7と出会うことは無かった。
そんなある日、彼はあの時のRX-7と助手席に座っていた女性を見つけるのだった…。


まず売りの一つとして、CGを使わない実際の走りであることが挙げられています。
実際に首都高を走られている方、車の挙動やエンジン音などに詳しい方にはこれがリアルで良いのでしょうが、余り詳しくない僕のようなタイプの目から見ると、それがどうにも地味に思えてしまいました。
同じような売りで作られた作品に、頭文字D THE MOVIEがありますが、首都高での一般車両を交わす判断力や車線変更後のレスポンスなどの難しさよりは、やはりドリフトや溝落としといった技術の方が見た目に派手でウケがいいんだろうなーと思いました。

そしてもう一つの売りがR35、復活GT-Rの登場でした。
最近でこそポロポロと町でも見かけるようになってきたGT-Rですが、数が出る車でもなく、この作品で初めて全開走行のGT-Rが見れる!?と期待した人も多かったのではないでしょうか。
しかし、そこだけは声を大にして言いたい!

ひでぇよ、コレ!

主人公の愛車がR34の時点で嫌な雰囲気はしてたんだ!
R35は一瞬通り過ぎるだけ。
主人公がRX-7に負けたからR35にでも乗り換えるのか?というわけでもなく、嗚呼。その店だけ注意が必要です。

ネタバレ等は続き以降で。
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旗本退屈男 第三話『後の退屈男』/佐々木味津三
旗本退屈男の第三弾はなかなか推理小説らしさを増した一作です。また額の三日月の傷が強調され、退屈男のキャラクターがより協力に打ち出され始めているのが特徴的です。

あるとき、退屈男こと早乙女主水之介は京弥を引き連れて御前試合を見に行っていました。

そういえばここで作品中余り意識していなかった様々な設定が再認識されます。
早乙女主水之介は旗本という身分だったので、この御前試合にへの参加を命じられています。
ちなみに早乙女主水之介といえば月代を伸ばした侍らしからぬヘアースタイルが特徴ですが、これに関しては『無礼講というお許しに御免を蒙って』免除してもらっていた様子。
また、彼が生きる時代は綱吉が将軍だった元禄の時代。退屈、退屈と言うだけあって江戸時代でも最も平和で庶民文化が発達しつつあった時代です。
よってこの御前試合の観覧席でも犬が旗本よりも上座に座っていました。
退屈男はこれが気に入らないのと少し遅刻した事を理由に一般席へ座っていました。

さて、事件はその中の早駆けの際に起こりました。
試合の終盤、デッドヒートが繰り広げられている中…どこからか鉄の扇が投げ込まれたのです。
マーニャだ!
一人はそれを辛くもかわしたものの、その向こう側に居た騎手に命中してしまったのです。

退屈男は何かしら退屈払いになるのではないかと扇の直撃で落馬してしまった騎手の様子を見に行くのだが、裏では少し様子が違っていた。
騎手は絶命していたのだ…。しかもその腹からは血が滴り、馬具の中からは毒蛇が出てきた―。

ネタバレ等は続き以降で。
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真夜中の弥次さん喜多さん/しりあがり寿
現実と非現実、江戸と現在…。
いろんなものが一緒くたに詰め込まれた現代版・東海道中膝栗毛。
主人公はこの世に絶望したヤク中の喜多八(キタさん)と、そんな喜多八を励まし、お伊勢参りへの旅を提案する弥次郎兵衛(ヤジさん)の二人。ちなみに二人は恋人同士。マンガや小説版でもアツアツですが、映画では長瀬智也さんと中村七之助さんが素適なラブシーンを演じています。
のっけからとんでもない設定だと思っていたら、喜多さんの口からこぼれる『おいら、リヤルがとんと分からねえ』という呟き。

リヤルじゃなくて現実って言えよ、時代劇だろ。
こんな突っ込みが出るのも序盤のみ。段々と全てをごちゃ混ぜにした設定に飲み込まれていく事でしょう。

そんな時にたまたま届いていたお伊勢参りのDM。
二人は薄っぺらな江戸を飛び出し、自分探しの旅へと出かけるのだった…。

正統派の時代劇が好きな人には受け入れづらい作品でしょう。
作品自体、主人公が丁髷で着物を着ているという以外に江戸時代らしい部分があるわけでもなく、普通に横文字も登場すれば、そもそも薬物中毒の喜多さんが飲んでいる薬自体、時代を超越してんじゃん…といった具合。
でも現代版の膝栗毛としては、こういうアプローチもアリなんじゃないかと思うのです。
古典を読むとき、その作品を古典として読み、評価しようとする事がある。
だけど作品を楽しむ際に、その作品が出版された時代と作品のバランスを見てみる事はとても大切なはずなのです。
十返舎一九がこの作品を作った時代、この作品がどのように見えたのだろう?
やっぱりそれなりにはっちゃけた内容だったのではないでしょうか。
200年もの時を経て登場したこの膝栗毛、表面上は似ても似つかないような仕上がりですが、基本的なコンセプトの部分では同じ目線に立って描かれているのではないでしょうか。


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陪審員はつらい/パーネル・ホール
日本でも裁判員制度が始まるという事なので、スタンリー・ヘイスティングシリーズより、アメリカにおける陪審員制度について詳しく記載されている『陪審員はつらい-JUROR』を手にとって見ました。
この本は勿論、普段は事故の調査をするという訴訟国家アメリカらしい仕事をしているスタンリー・ヘイスティングが事件に巻き込まれてまるで小説に出てくる探偵のように事件へ挑んでいく…という物語ですが、今回のスタンリーは陪審員へ選出されます。
スタンリー自身も選出は初めて…。この本から国は違えどこの制度を少し考えてみようと思いました。

ある日、スタンリーは陪審員へ選ばれます。
彼曰く『陪審義務を課せられた』。もう嫌さ加減爆発の表現です。
そこで彼は陪審義務の免除をしてもらおうと決めます。
というのも、陪審義務に応じてもその報酬はせいぜい日給12ドル程度。しかも一般のサラリーマンなら陪審義務の二週間の間は職場がいつもどおりに給料を支払い、その上に12ドル手に入るのですが、スタンリーのように個人事業主で、しかも自分が動き回る事で報酬を得ている人間にとっては、義務の間中ずっと日給12ドルになってしまうからです。
制度としてもこういう人は免除されるようになっているのでした。
しかしスタンリーは免除される事が出来ません。

彼は探偵になる前に役者の仕事をし、唯一の大きな仕事とも言える映画出演(SF超人ヘラクレス)を果たしていました。この映画でなんと一言の台詞を口にし、映画俳優組合に加入したのですが、今回はこれがネックとなります。
映画が再放送されるたびに、彼の元には40ドルから税金を引いた32ドル少々の収入が入ります。
その為に、彼は源泉徴収表を受け取り、制度上『雇用主(=映画製作会社)があり、個人事業主ではない』と判断されてしまうのです。

ちなみに同様に免除を求める人はやはり多いらしく、彼は二時間も待たされています。

こうして陪審義務を課せられた彼は、指定された日にあるビルの一室を訪れる。
そこに陪審員の候補者が集まり、新人が入ってい来る日(作中では月曜日と木曜日)には陪審員制度のあらましを説明した映画が流される模様です。
あらすじを読んだ感じでは12人の怒れる男をシンプルにしたような感じのようです。
候補者達はこうして選ばれるのを待ちますが、最悪の場合は選ばれないまま2週間を過ごすということもありうるそう。スタンリーがであった老人は適当な民事事件の陪審員に選ばれれば、2~3日で終わるからという理由でそれを望んでいました。
これは2~3日の裁判に付き合って、一週間。そしてもう次に選ばれる事は無い(という噂)という事だそうで、他にも陪審忌避に何度かぶつかれば二週間より早く開放されるなど、色々な運用のされ方があるようです。
ちなみに選ばれない場合は10時~16時が拘束時間です。スタンレーはこの空き時間を利用して仕事をしようとたくらみます。

さて陪審員の選出ですが円筒の中に名簿をいれ、それをくるくる回して適当に取り上げる。
そこで読み上げられた人が陪審員の候補として選出されます。
ここで選ばれたのは約50人。
初日は刑事事件だったのでここから12人の陪審員と交代要員の4人、計16人が選出される事になります。長い時間を費やして判事や検事、弁護士といった面々から質問を受ける。こうすることで公平な陪審員を選ぶのですね。
しかしこの日は結局司法取引で裁判自体がチャラ。
尚、民事は陪審員が6人、交代要員は2人
彼は最終的に民事事件の陪審員の交代要員に選ばれたのだった…。

アメリカではこのような感じで選出されるそうです。
スタンリーの反応や、そこで知り合った老人の反応を見る限り、どこの国でも選出される事は余り好意的に受け止められているようではありませんでした。陪審制度が日本よりずっと根付いているはずの国でこのような感じなのであれば、それも仕方ないですね。

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源氏物語『桐壺』/紫式部 (訳:与謝野晶子)
源氏物語の桐壺という言葉が意味するのは、全ての運命の始まりです。
桐壺とは後の光源氏の母親の事―この物語は光源氏の両親の物語なのです…。



 ある天皇が溺愛した更衣がいた。(注:更衣とは女官の役職。天皇の寝所に奉仕する仕事)
この女性は帝より深い愛を受けていたが、特に高い身分の出身というわけでもなく、強力な後ろ盾があるわけでもないために周囲の女性達から酷く嫌がらせなどを受け、その影響からか体調を崩して実家に事が多くなってしまったほどだった。
しかし帝の愛は深く、そうなれば殊更その女性への思いを募らせる。

こんな状態に、女性ばかりか周囲の高官たちも、この女性によって帝は狂い、国がどうにかなってしまうのではないかと懸念するようになってしまう程だった。



…もぅちょっと帝が空気が読める男だったら更衣もこれほど苦しまずに済んだのかもしれませんね



そして帝とこの更衣との間に子供が生まれる。
帝にとって第二皇子となるこの子供は非常に美しい養子をしていた。
世になく清らなる玉の男御子』と評されるこの皇子が生まれると、帝はますますこの母子を溺愛したので、第一皇子の母親は将来の帝の座が揺らぐのではない過渡期が気では無い。
廊下に仕掛けをして着物を引っ掛けるようにしたり、廊下の戸に鍵をかけたりと嫌がらせをした。



いつの時代もこんな人っているんですねぇ…。
愛されれば愛されるほど苦しくなっていく。現在のラブソングにあるようなロマンティックな意味ではなく、かなり直接的な意味で、本当に苦しくなっていく。それを帝が気遣えば気遣うほど、周囲の妬みなども膨らんでいく。もうどうしようもない悪循環に陥ってしまいます。
彼女はどんどんと追い詰められてしまう。



第二王子が三歳になった頃、既に彼は美貌だけではなくその聡明さでもその評判をあげていた。
しかし、心労が募った母親はついに倒れてしまう。
そして彼女は『限りとて別るる道の悲しきに いかまほしきは命なりけり』という有名な辞世の句を残して実家へ帰り、そのまま死んでしまうのでした…。


この詩には自らの死を悟りながらも、生きたいと願う気持ちがこめられています。
帝の深い愛、そして美しく聡明に育ちつつあるわが子。
さぞかし無念な死だった事でしょう。
そしてこの死は帝と彼女の母親に大きな心の傷を負わせる。



とにかく帝も故人の母も泣いて過ごしていました。
帝は夜に女性を迎えることもせずにさめざめと泣き、拝見する人までが湿っぽい心になるほど落ち込み、更に母親も喪失感に泣き、帝から手紙を届けられた際には『涙でこのごろは目も暗くなっております』と、すさまじい形容で悲しみを訴えています。
ちなみに帝はこの手紙に『宮城野の露吹きむすぶ風の音に小萩がもとを思ひこそやれ』と詠い、皇子を宮中へよこしてくれないかと求めていますが、このときでさえも『涙が妨げて明らかに拝見する事が出来なかった』そうで、相当泣きまくっています。
この様子を詠ったのが『鈴虫の声のかぎりを尽くしても長き夜あかずふる涙かな』。訳してみるまでも無く、悲しい状況が伝わってきます。



そういえば桐壺の母親は『あらき風ふせぎしかげの枯れしより小萩がうへぞ静心なき』と詠っています。小萩は帝が詩にしているのと同じく、第二皇子の事です。
母親が死んでしまったからこの子の事が不安だ…という意味合いの詩ですが、あらき風から子を守るのであれば父親でもある帝もいるので、結構ヤケになって書いた皮肉のようなものだったのかもしれませんね。



第二王子が六歳になる頃、その母親…彼にとっては祖母が死んでしまったために、彼は宮中でだけ暮らすようになります。その美貌も聡明さは変わらず、宮中に居た姫よりも美しく育った為に、後の元服の際に帝は髪を切ってしまう事を酷くもったいなく感じた程でした。

さてそんな宮中には『藤壺の宮』と呼ばれる女性が登場します。
この女性はかつて帝が溺愛した桐壺に酷似した容姿と雰囲気を持つ女性で、帝はこの女性といる事で不思議と過去の心の傷から立ち直る事が出来、息子を連れて藤壺の御殿を訪ねた。第二皇子も自分の母親に似ていると言われる美しい義母に興味津々だったのである…。

さてこの第二王子ですが、帝の死後に権力闘争に巻き込まれないようにと元服すると臣籍降下して源氏という姓を与えられた。
ここに子供の頃からの美貌、聡明さから生まれた『光の君』の呼称が合わさって出来たのが光源氏です。

彼は12歳で元服、大臣の娘と結婚した。
相手は大事に育てられた美しい貴族の娘―。
しかし彼は満たされなかった

その胸に居るのは最上の女性と思えた義母である藤壺だった。
改築された更衣の家を見ながら彼は思うのだった。
こんなに気に入った家に自分の理想どおりの妻と暮らす事が出来たら―。

源氏物語はこうして始まるのだった…。


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ドラゴンクエスト4コママンガ劇場
かつてゲームの四コマ漫画ブームを引き起こしたのが、『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場』でした。後にはドラゴンクエスト4コマクラブと連携して、数多くの新人漫画家を輩出するに至った、旧エニックスのコミック事業のさきがけとなったシリーズです。
数多くの漫画家さんが参加され、幾つかの四コママンガを出品していくというアンソロジーの形式を取っているために偏ることなく幅広いそうに受け入れられたようです。
画風も新山たかしさんやすずや那智さんのようにオリジナルに忠実なものから、たるみさんや柴田亜美さんのように個性的なイラストをで参加される方まで様々でした。

ここから頭角を現した作家の中には夜麻みゆきさんや藤凪かおるさん、実は女性の川本祐太郎さん、2chで妙な名前の売れ方をした山崎 渉さんなどがいます。

キャラクターの設定や、物語の進行の隙間、町の人々とのちょっとした会話から作り上げられた四コママンガは、作者がゲームをやりこんでいる様子が良く伝わり、この本をきっかけにもう一度プレイしてみようかなーと思ったりした人も多かったのではないでしょうか。
普段何気なく通り過ぎていたちょい役や、モンスターなどにもスポットを当てたこの一冊が、現在のゲーム業界に与えた影響も否定できないのではないでしょうか。
まだモンスターを仲間に加えるという設定が無い時代、モンスターに愛着を覚える事を教えてくれたのはこの本でした。

また作者ごとの後書もなかなかに個性的。
たとえばある巻で夜麻みゆき先生はドラゴンクエスト3で職業をそのまま名前にした事を告白しています。その際、女武道家が『ぶどう』という名前なのを酷く悔やんでおられるのですが、なんとその武道家を賢者に転職させたそうです。
名前のセンスよりも、こりゃまた珍しい選択をしているなーと思ったものです。
特に新人先生のデビューの場として定着し始めた後期以降、プロの先生方との距離感をまるで同人誌のように近く感じられる貴重なシリーズでした。



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鉄道なんでも日本一/櫻田 純
鉄道マニアはかなりの数が居るらしく、グラビアアイドルでも『この子かわいいなー』と思ってみていたら『鉄子』(鉄道マニアの女の子)だったりして、その勢力には驚くばかりです。
電車で通学をしていた時期があり、よくホームにレコーダーを持って発着の音楽やアナウンスを録音したり、デジカメで様々に写真を撮影する人を見ていたものです。

さてそんな人たちにとっては僕が読んだ以上に興味深いのであろうこの本、『鉄道なんでも日本一』は、様々な鉄道に関する日本一、日本初を取り上げた一冊です。
たとえば日本一面倒くさい駅はいったん地上へ出て、それから信号を渡って乗換えをするという、思いも寄らぬ乗換えです。
また日本一営業日数が少ないのは津島ノ宮駅。
この駅、香川県三豊市にある小さな駅です。が営業日数は僅か年間二日のみ。
実は津嶋神社で執り行われる祭りのためだけに営業している駅なので、祭りの開催期間二日間のみ営業しているのです。
また最近誕生したばかりの大江戸線は後発という事情もあって、一番深い場所へ作られた鉄道。
逆に一番高いところにあるのは1345.67mに位置する長崎県にある野辺山駅。
在来線で一番早いのは、はくたか。一番遅いのは北海道を走るトロッコ電車のノロッコ号…。

こんな風に見ていれば、ちょっと電車マニアの気持ちも判るような気がします。

毎日の電車通勤で、『正直もう電車なんか見たくも無い』と思っている方も、こうした本をちょっと開いてみて、電車に対する好奇心を少しくすぐってみてはどうでしょう。
退屈なんてありえない。
毎日にちょっとした変化を呼び込むのに最適な一冊だなぁと思いました。


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