本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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こちら葛飾区亀有公園前派出所第84巻-絵崎教授の哲学の巻
日本でも有数の長寿シリーズとして続く通称『こち亀』。
人それぞれ知ったタイミングも違えば、作風やキャラクターも多少は違うはずです。

僕が初めて読んだのは、ちょうどこの84巻の時期。
子供が持つ夢のような妄想がそのまま現実のように描かれているのが特徴的でした。

カレーやうどんなどの食べ物の自販機が登場した『現代昼食事情の巻』は、子供心に面白そうだなぁと、自分の家の近所にもあればいいなぁと思ったものです。
また雪のほとんど降らない地域に育った僕には、サバイバルゲームの実績を取り入れた『雪合戦サバイバル!の巻』は未知の世界でしたし、回転寿司ブームの更に上を行くロボットの板前による回転寿司『寿司ロボ・にぎっ太くん!の巻』は、いつ実現するんだろうか?と心を躍らせたものです。

最近の少しだけ現実離れしたところで展開される作風に対し、この時期はありそうで、だけど実はないという夢にあふれていたように思います。
それはまさに寺井家の新居を探した際に作った実寸大、プラモデルの家のように、誰かがもう一歩踏み込んでみたら現実になりそうな危うい面白さでした。

さてこの巻で特徴的なのは絵崎コロ助教授。
ここで初登場、ジャガーのマークⅡを自作の立体駐車場でつぶすという衝撃的なデビューでした。
ところで同じ巻に収録されている『絵崎教授からの手紙の巻』に登場する、珍車『パナール』。
作品中では世界各国の様々なパーツがくっつけられた状態でしたが、実はこのパナール、実在する車です。ちなみにメーカーは軍用車両を作っている現役のメーカーです。
パナール PL17が登場している車で、教授は暴力的なまでに乗り回していますが、実際のスペックは現在の軽自動車にも及びません。

また懐かしの本口リカもここで久々の復帰でした。

ありそうで、ない。
でも、ちょっとはみ出してみれば出来そう。
そんな微妙な世界で繰り広げられるエピソードたち。

この時期から読み始めたせいなのか、この時期の作品が大好きです。

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児島八十八ヶ所霊場めぐり/児島八十八ヶ所霊場会
全国的にも有名な四国の八十八ヶ所巡り。
多くの人が自分を見つめなおす機会の場として巡礼を続けています。
かの浅見光彦のお母さんも行ったぐらいなので、その知名度は全国的なものだと思って間違いないでしょう。

ところでこの『八十八ヶ所めぐり』というのは意外と各地にあります。
少し検索しただけでも伊豆八十八ヶ所霊場や佐原八十八ヶ所巡礼といったものが見つかります。
こうした巡礼は四国まで遠くていけない…という当時の交通事情から、同じようなものを各地に再現したものです。

さて調べていて意外な巡礼にぶつかりました。
児島八十八ヶ所霊場めぐり

近っ

児島といえば瀬戸大橋で四国と本州をつないだ岡山県側の地域です。海の向こうに香川県が見えている地域です。
児島までいけるならもう一足伸ばせば本物があるのに…。と思うことなかれ。きっと当時の交通事情では海を渡るというのは一大事だったはずです。
それが小さく、穏やかな瀬戸内海だとしても。

さて、調べている過程で地元の霊場組合のようなところが自費出版している資料を入手できたので、今回はそれを使って児島八十八ヶ所を紹介します。

この児島八十八ヶ所も作られたきっかけは先述の霊場めぐりと同様に、四国までいけない事情のある人(遠い、忙しい、体が弱いなど)のために地元で再現しようというもの。
考案したのは円明さんという方で、現在も残る吉塔寺の住職をされていた方です。
この方が後々にまで名が残るようなことをしようと思い立ったのがきっかけで作られたのです。
本家である市国の八十八箇所の位置関係などを参考にしつつ、本家の1/10程度のスケールのものを完成させたそうです。

霊場は児島半島を中心にしており多くが現在の倉敷市と玉野市に集中し、一部は岡山市にも跨っています。

この本では八十八ヶ所全ての札所が紹介されていますが、住職不在のお寺や、残念ながら統合されたり、廃寺になっていたり、巡礼が盛んだった時期に札所としての権利が多少やり取りされたことから当初のルートとは多少違っていたりするようです。
一箇所で複数個所分回った事になったりするケースもあるようです。
しかし第一番の中蔵院から八十八番の明王院まで、それぞれはほとんど地元の人間以外に知られることのないお寺が多いのでしょうが、こうして歴史をたどってみると、お寺のガイドブックを呼んでいるようで、実に面白いものだなぁと、つい読みふけってしまうのでした。
地元の方であればドライブやサイクリングと併せて休日のお供に少しずつ回るのに良いかもしれません。
 
 


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殺戮にいたる病/我孫子武丸
三月三十日付朝刊一面トップ

殺人犯と、その周囲の人々の目線から連続殺人を追う小説です。
冒頭がいきなり『エピローグ』な事から、この小説は人がどのようにして殺戮に手を染めていくのか…を描いた小説のように思えることでしょう。

異常性愛による殺人―。

いまでも世界各地でそのようなニュースが見られます。
確かにこの本はそうした事件を犯人の目線から…、或いは自らの家族が犯人なのではないか?という家族の目線から追います。

安孫子武丸さんの作品としては異常なほどに陰鬱で凄惨な表現を含む文章です。
そして随時にちりばめられている岡本孝子さんの『夢をあきらめないで』、『はぐれそうな天使』、『見送るわ』の美しいフレーズがストーリーと対照的でとても印象的です。

この本はそれ以上に触れれば全てがネタバレになってしまう。
ヒントは二つ。
冒頭の一文、そしてこの本は叙述トリックであること。

本の価値が半減しても良い人、どうやって読んでみてもこの作品のトリックが見抜けなくて参ってしまっている方は、ネタバレ等を続き以降で。
続きを読む…


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お客さま感動をありがとう―オートバックスのスターたち
先日オートバックスへ車の修理に行って、待合用のスペースで雑誌を読んでいると、カー雑誌やファッション雑誌(同伴の奥様の機嫌をとるためか!?)に混じって、少し雰囲気の違う本を見つけました。
それがこの『お客さま感動をありがとう―オートバックスのスターたち』。
ちなみに僕が行った店舗では二冊も置いてあったので、相当な自信作なのだろうと思って読破しました。

本の内容はお客様へ対する感謝の気持ち…自分を育ててくれたような出来事を綴ったものです。
しかしお客様への感謝とは言えど、その内容は決して美しい美談ばかりではありません。
自分が自身を持って行った仕事がお客様の勘違いから否定されそうになったり、良かれと思って申し出た返金が却ってお客様の逆鱗に触れてしまったり…。
時には自分の知識を必死で増強することで、時には判らないことを恥じずに伝えることで…。お客がいる仕事には答えがありません。
仕事って、大変なんです。

特に車というのはかなり高額な商品…その関連機器を扱うカー用品店もやはりそれなりの金額や責任を負うもので、この本を読んでいて印象的だったのは複数回土下座をするシーンが登場していることです。
僕自身も販売の仕事を通して、お客様に頭を下げなければいけなかったシーンは何度かありますが、土下座にまでいたるような出来事はありませんでした。
そしてある店長は店員に向けられた冤罪に対し、違うと確信しているからこそ土下座したと言い切ります。
やはり大変な職場なんだなぁと思いました。

反面、信頼関係の結べる仕事でもあります。
そしてこの本にはそうした信頼関係をどうやって培ったのか、どうやって信頼を培ったのか…、その経緯もよく描かれています。

たとえば、ある人はたまたま自分が買い物で立ち寄ったディスカウントストアのカー用品売り場でバッテリーを探している人の希望する商品を教えてあげるのに、不審がられないようにという目的だけでチラッと見せた名刺を元にお礼を言いに来てくれたというエピソードを紹介しています。
またある人は大失敗を取り戻すための誠心誠意の謝罪から、自分を指名してくれるようなお客さんを獲得しています。
ある店員さんは、その信頼からある常連のお客が亡くなる寸前に、車のことは○○さんに任せれば大丈夫だからと言い残されるほどの関係を築いています。

もちろん結末としては美しいものばかり、『今思い出しても蹴っ飛ばしてやろうかと思う』といった類の作文は登場しないものの、なかなか読み応えのある一冊です。

カー用品になんて興味がなくても良い。
接客をする人全てが共感でき、勉強できる本です。

オートバックスに立ち寄った際には、ちょっと探してみてくださいね。
もしかしたら二冊以上あるかもしれません。



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ドラことば・心に響くドラえもん名言集/小学館ドラえもんルーム
きみはこれからも何度もつまづく。
 でもそのたびに立ち直る強さももってるんだよ
。』

ドラえもんの物語の中にはたくさんの名言が潜んでいます。

駄目なのび太、落ち込んでいるのび太、努力するのび太、そして悲しんでいるのび太…。
ドラえもんを読んでいると、のび太というのは一心にいろいろな人の心の鏡を抱え込んで映し出すキャラクターなんだなぁと思うことがあります。
気分が落ち込んでいるときに、『障害があったら乗り越えればいい!』というドラえもんの言葉は、のび太という少年を立ち直らせるための言葉だけれど、それは時として読んでいる読者の心に突き刺さる。
のび太というキャラクターには誰しも心の中に持っている弱さや、逃げ、そして努力しても報われないんじゃないかという猜疑心…そうした様々な感情が詰め込まれています。
そしてそんなのび太を助けようとする言葉だからこそ、読んでいるとやけに胸に突き刺さる。
そしてまるで藤子先生はそれを見越したように『人のコースを進んでもいいことないよ。』なんて、やけに大人びた言葉をのび太に投げかけてみたりする。

この本には様々な物語から抜き出された心に突き刺さる言葉が紹介されています。今のあなたには、どんなのび太へ投げかけられた言葉が沁みますか?

また特集ページとして、アニメ版の声優さんが印象に残った台詞の紹介、そして物語やキャラクターの人気ランキングなどが行われています。

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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おしゃれ年賀状SELECTION2008
年末が近づくとたくさんの年賀状のデザイン集が出ますが、去年その中で目に留まったのは『おしゃれ年賀状』。

これはデザイン重視のデザイン集。
それぞれデザインや写真など、いわゆるアーティストとして活動している方が年賀状をモチーフにそれぞれの感性を持ち寄ったもので、年賀状というよりは、干支や正月に関係するものをテーマにしたポストカードを作成したようなものです。
平たく言えば会社需要や目上の方へ出す年賀状には不向きな感じのデザインがほとんどです。

ただ、もうひたすら美しい。
もはや年賀状の本というよりはデザインの教本の一つとしてそのまま楽しめる充実ぶりです。

僕が気に入ったのはシュールなデザインに切れ味抜群のせりふを添えたヒロミチイトさんの年賀状。
三日月を見上げたねずみ(2008年の干支)がつぶやく『あのチーズ…。いつか食べようと狙っていたんだよねぇ。どうやって食べたのかなぁ?』などは、もはや完璧なポストカードの領域です。
年賀状は伝統的なものではありますが、こういう趣向もいいなぁと思います。

そしてもちろん年賀状以外のデザインも豊富。
井ノ上 豪さんの透明水彩絵の具を用いたカレンダーや、クリスマス、バレンタインのカード、そして引越しの通知はがき等…。

年賀状の時期が終わっても年賀状のデザイン集を捨てなかったのは生まれて初めての経験です。



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What's michael?3/小林まこと
猫を主人公にした漫画の大家、小林まことさんの『What's Michale?ホワッツ マイケル』。
段々とキャラクターが出揃ってきた第三巻です。

第二巻で徐々にキャラクターが定着し始めていましたが、三巻ではマイケル&ぽっぽの主な飼い主となる大林夫婦が引越しを敢行、これまでは他の飼い主のケースとして描かれていた外界での暮らしが描かれ始めます。
ちなみに記念すべき引越し先でマイケルは発情したメスに群がり、ポッポが生んだ子猫には白黒が一匹混じっていて、挙句の果てに大林家の旦那のスーツからは女子大生パブピキピキたるお店の名刺が零れ落ちたため、全員外出禁止の憂き目と相成りました。
ちなみにポッポもここで踊りを披露。

この第三巻で特徴的なのは二巻までに登場したキャラクターの再登場です。猫の格好をして猫とまったく同じ生活を送る男を描いた『続・スキンシップ』や、猫を飼うヤクザから派生した猫嫌いのヤクザも登場。
ちなみにこの猫嫌いのヤクザ、猫好きヤクザKと対立しており、もし家に押し入って猫と一緒に寝ていたらどうしよう!と想像して青くなっていますが、『そんなことあるわけねぇ』と妄想を振り払っています。
…いや、あるんですけど。
またニャジラはこの巻でついに『ニャジラっていう種類』(Vol.60 What's Nyazira?)というところにまで上り詰めました。

ただ相変わらず猫の行動パターンをよく研究しているなぁと思わせるところは健在で、VOl.52のマイケルの基礎知識では猫の動きのみに特化した内容(後半ギャグあり)になるなどの凝りようです。

ちなみに隠れた定番?
まずい餌のモーニングキャットもこの巻でひそやかに登場していました。



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スタンド・バイ・ミー―秋の目覚め―/作・スティーブン・キング 訳・山田順子
友人というものは、レストランの皿洗いと同じく、ひとりの人間の一生に入りこんできたり、出ていったりする。』

世界的にも有名な『スタンド・バイ・ミー』という物語がある。
最初、小さな映画館から始まり、やがてその評判が世界中を巻き込んでいった少年たちの小さな冒険を綴った映画の原作となる物語だ。
そして僕にとっては人生で初めて見た実写の映画のタイトルという意味を持つ。

四人の仲良しな少年のグループの元へ、ある日ショッキングなニュースが持ち込まれる。
彼らと同い年の少年が行方不明になったという事件があった。
この物語の舞台となった時代、まだ一人の少年が何かの拍子に死んでしまうこと、そしてその死体が見つかりにくいような場所にはまり込んでしまうということは間々あったのだ。
しかしたまたま家の下で宝探しをしていたテディが、兄の友人たちが自動車泥棒の最中にその死体を見つけてしまっていたという事実を耳にする。
森の中で電車にはねられてしまったらしいその死体を見つけたのはいいが、彼らは自動車を盗んでいるという事実が発覚することを恐れて言い出せずにいたのだった…。

そして彼らは死体探しという、日常からかけ離れた冒険へと繰り出すのだった…。


子供たちだけで町から離れ、壮大な草原を行き、やがて全てを飲み込んでしまいそうな…事実、一人の少年がすでに飲み込まれてしまった森の中へと進んでいく少年たち。
そこには町では経験できないたくさんの冒険があり、たくさんの苦難があった。
時には大笑いし、時にはけんかをし、そして時には命がけの冒険を―。

十二歳から十三歳へ…。
少年から青年への過渡期を歩く少年たちの、短くて壮大な冒険。

原作はホラー小説で知られるスティーブン・キングが『Different Seasons』というコンセプトで作った物語の秋編にあたる。
奇しくもこのスタンド・バイ・ミーの大ヒットによって、多くの人からスティーブン・キングは青春小説が得意な作家というイメージを持たれがちだ。
スティーブン・キングが自らをホラー作家と思われる事を好意的に受け止めているのかどうかはこの本の『はじめに』を読むと、はっきり判らない部分もある。
そもそもこのDifferent Seasonsの邦題が『恐怖の四季』となったのも、彼がホラー作家であるという事が原因なのだから…。

しかしこの原作を読むと思う。

ホラー作家という、人の感覚的な部分に刺激を与える彼の技術があったからこそ、この本は多くの人に自分の少年時代を髣髴とさせる…まるで、五人目のメンバーとして死体探しに出て、ゴーディやクリスと共に未来に悩み、そしてバーンやテディのように心に何かしらの痛い部分を持ちながらも、笑い騒いでいるような気分になることが出来る、そんな本になったのではないだろうか…と。
映像化された作品の原作を読むと、大体映画の世界観がページの中に写りこんでくるような感覚に襲われる。しかしこのスタンド・バイ・ミーを読んでいると…そこにはスティーブン・キングが用意した映像が写りこんでくる。

映画を見たからいい…そんなことは言わずに、この原作もぜひ手にとってほしいと心から願う。

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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Juke Vox/宇浦冴香
B'zの稲葉浩志さんが全曲プロデュース!という文字につられて購入したのが宇浦冴香さんのJuke Vox。
ジャケットには若い女性…というより、女の子といった雰囲気の写真。
後でプロフィールを見て納得、若いも若い。
アルバム発売の時点で現役の高校生。

アルバムを聞いてまず感じたのは、稲葉浩志さんがプロデュースするだけあって少しタイプの似た独特の歌唱。
おたまじゃくしを追いかけるだけではなく、時には半分語りかけるような歌い方。そして独特の声は一般の女性では悲鳴などに近い500~700ヘルツに達するらしい。

しかし一番興味深かったのは歌詞の世界観。
現役の学生らしく、この世代でしか描けない風景を歌いきっています。
休憩時間10分ではタイトルそのまま休憩時間を歌詞にしています。
アイドルのように恋愛におぼれない、尾崎 豊さんのように強く求めない、誰もが『あー、こんな感じだった』と思う休憩時間10分間の出来事が凝縮されています。
ちなみに宇浦さんが持久走が嫌いな理由はアブラが浮くからだそうです。うー、今時の子だ。
また友達以上恋人未満では授業中に目が合う…などの、もうすでに忘れかけてしまっている感覚を呼び覚ますようなエピソードも綴られています。
持久走、テスト、棒グラフ―。
この間卒業したばかりのような気がしていたけれど、使わなくなったg単語がずいぶんとたくさんあるものだと思い知らされました。
あんなに楽しかった思い出、忘れてなるものか!と、それぞれの『休憩時間10分』を振り返ってみるのもいいでしょう。

宇浦冴香さんの歌詞の特徴は、本当にどこにでもあるような事を綴っていることだと思います。
劇的な展開があるわけじゃなく、ドラマティックに盛り上がって泣けるようなフレーズにあふれているわけでもない。
ただ目を瞑って曲を聴きながらニヤニヤと思い出に浸る…そんな時間がすごせるようなアルバムになっています。

ちなみにこのアルバムには『結界師』のアニメ主題歌の『Sha la la -アヤカシNIGHT-』、エンディングソングの『マイミライ』、先述の『休憩時間10分』が収録されているので、原作を読みふけるときにはアニメの勢いを持ち込むBGMにつかってみてはどうでしょうか。



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週刊Vision岡山
岡山の経済情報を伝える週刊誌です。

行政や民間企業など、地域での出来事を主体にしているので、岡山県内の小さな出来事や、企業の動きを克明に知る事が出来る一冊です。
仕事上で色々な人と話をする機会がある人には便利な内容で、ちょっとした話題提供としても使えます。

たとえば大きな話題であれば市町村合併や大企業の倒産、進出などは新聞以上のボリュームで伝えますし、逆にある企業の事業所が移転する…といった、ある程度関係が無ければ知る事が出来ないような情報まで掲載されています。
またデータの項目では県内の景気の動向なども知る事が出来ます。
よく見ていると興味深いデータも多く、三菱自動車の工場がある岡山県だけに、たとえば新車の登録台数のデータを見れば2008年1月の実績では軽自動車ではホンダを上回る数字(367台)を記録しています。
また選抜企業の業績概況では毎週12社がランダムに選出されて紹介されていますし、新設会社も幾らか紹介されているので新たな勢力の出現に警戒をしたり、営業を仕掛けに行くのにも便利です。

以上のように、内容は主に企業向け。
経済を扱っているとは言えど、余り一般ユースには向かない本です。
内容によって、たとえば昨今であれば岡山市の政令市移行問題(2008年2月現在)のように興味がある内容だから手に取ろうかというのにも、一般に出回っている様子はありません。

興味があれば年間定期購読(¥25,200送料込)がお勧めです。

ちなみに連載中の四コマ漫画のタイトルは『ピーチ君』。
作者は吉備あんごさんだそうです。





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ロックギターの始め方/堀江正史
とことん基本に忠実なエレキギターの教本です。

特に入門編では、いくら入門とはいえ、ここまでの入門は珍しいというほどの入門なので、エレキどころか、生まれて初めてギターという楽器を見た!という人でも安心の内容です。
ギターの種類から弦の張り方…更にはアンプのつなぎ方まで徹底的に解説してくれるので、もはや入門としては疑問が生じる余地さえ残されていません。

実践編ではCD音源付きで、それに沿って少しずつ技術を向上させていくというものですが、この音源の難易度が非常に低め。
神奈川県を中心に活動するインディーズバンド『猛者バンド』というバンドの楽曲、『オブラート』を応用曲として採用しており、この曲をいくつかのパートに分けて、少しずつ演奏していき、最終的には一曲全てが演奏できるという形をとっているのですが、まさにギターを手に取ったばかりの人でも覚えていけるアレンジの楽曲を選んだせいか、ある程度慣れてくると楽曲のシンプルさがゆえに繰り返しながら技術を磨いていく…というのには少し不向き。

また、この曲『オブラート』の歌詞もちょっと不思議な感じ…。

ただし少しこなれた教本ではあっさり流されてしまうチョーキングやハンマリング、プリングオフといった演奏法も丁寧に解説されており、『オブラート』のアレンジも徐々に練習していくのにはとても適しているので、最初の一冊を覚えたら次の一冊を買おうと思っている…というのであれば、お勧め。
また付属のCDには各エフェクターの音の比較や、音の設定の作り方(アンプの調整の仕方)も紹介されているので、自分が弾いてみたいと思っていた楽曲の音に近づけて作る参考になります。

最初の一冊でしばらくがんばりたいと思っていればもう少し上の難易度を買ったほうがいいのかもしれません。



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十津川警部の真実/十津川警部警部応援界
西村京太郎さんの代表作である十津川警部シリーズの謎本です。
膨大な数の作品の中からあまり表に出てこない十津川警部の設定を集めている点ではかなり重宝する一冊です。

ファンには垂涎ものの設定を少しピックアップします。

まず気になるのが十津川警部の年齢。
作品中では四十歳くらいの設定で止まっているようですが、十津川警部こと十津川省三は昭和13年生まれ。年齢を忠実に重ね続けていればとっくの昔に定年退職をしている事になってしまいますが、そこはご愛嬌。
ちなみに初登場の『赤い帆船』での設定は30歳。若いです
ちなみに若いころのニックネームは『猟犬』。
人ですらありません。

そして意外な事実として、乗り物のトリックを活躍の場とする十津川警部ですが、飛行機嫌いです。そして飲み物の好みは『カメさんの入れてくれるインスタント』コーヒーで、お酒はそれほど飲まない様子。

その他、十津川一家として同僚も紹介されています。
相棒としてテレビドラマでもおなじみの亀井刑事、日下 功刑事、西本刑事、レギュラーとしては紅一点の北条早苗刑事といった定番のメンバーに加えて婚約者を自殺に追いやった犯人に職を辞して復讐をした橋本 豊に、殉職した田中刑事やかつての十津川警部の相棒だった鈴木刑事など、古くからのファンでさえ忘れかけているようなキャラクターまで紹介されています。

太陽に吠えろほどではないにせよ、こうして振り返ってみると十津川警部シリーズも人の変遷が意外と多いシリーズだったのでした。



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小説ドラゴンクエストⅡ悪霊の神々 下/高屋敷英夫
ドラゴンクエストⅡの小説化、下巻です。

上巻で敵にさらわれてしまったセリア。
そういえばご先祖様のローラ姫も長く監禁されましたが、セリアも結構長く監禁されてしまいます。
しかも彼女を捕まえたガルドはハーゴンの元を去ってしまったのだった…。
どーも長期間にわたる監禁に、レベルが、レベルがぁぁ!と思ってしまうのはゲームの癖でしょうか。

そのころ、アレン達は地道に冒険を続けていた。
ちょっと面白かったのは、デルコンダルはドラゴンクエストⅡでは唯一、ロトの血筋を持たない城でしたが、小説化に当たっては時系列がはっきりしている事から、この城の格闘技好きの王様をカンダタの子孫という設定にしています。
そしてロトに自分の先祖が負けた事を不快に思い、その実力を試すためにキラータイガーと戦わせる…という流れになっています。
ちなみにあっさり倒されてしまった際には感動の余り失禁してしまったという妙なエピソードが加えられています。

この作品のあとがきで、Ⅰに登場したガルチラに引き続き、その子孫となるガルドというオリジナルキャラクターを設定した理由が綴られていますが、やはりロトの子孫たる主人公はどことなく熱血漢、それに対するクールなキャラクターがほしいと思い誕生したのがⅠではガルチラで、Ⅱでも同様の理由から加え、どうせならガルチラの子孫にしようという流れだったそうです。
ちなみにこのあとがきでも明らかになっていて、本編とはまったく関係ないのですがⅢのヒロイン役リザの持っている銀の横笛がガルド、ガルチラと引き継いでいった笛なのです。

さて、そんなガルドですが今回の作品では終盤まで自らがガルチラの子孫であることを知りません。捨て子だったガルドが拾われ、その時に持っていたのが祈りの指輪と銀の笛だったのです。

…まぁ、自分の名前と笛を見返せば気づきそうなものですが。

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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ヒーリング・フォレスト
読書のBGMにはいろいろな選択がありますが、僕は基本的に歌が入っていないものを選択します。
静か過ぎると逆に集中できないという贅沢な趣向を補う為にBGMを用いるのですが、たとえば日本語の歌やラジオだと頭の中に本と歌詞、話し声の二種類の日本語が入ってきてしまってぶつかってしまいます。
そこで洋楽で英語の歌でも…となると、普段は英語なんてまったく理解しないくせに、この頭が妙に働いて英語を日本語に変換してしまい、やはり頭の中に二種類の日本語が混ざり合ってしまいます。

そこでよく選ぶのがネイチャーサウンド。
今回紹介するヒーリング・フォレストは森林の中の音を再現したもので、鳥のさえずりや木々の中を吹く風が葉を揺らす音、まるでやさしい木漏れ日を浴びながら読書を楽しんでいるような臨場感をもたらしてくれます。

それぞれ、5:50Am、A forest、森のギター、森林と風と木漏れ日、one day、sweet leaves、deer crossingというタイトルに沿った音が収録され、それに彩を添える程度の伴奏が加えられています。
よほどバードウォッチングでも好きでない限り、これでかなり集中できます。
まさか今後、『お、あの鳴声は○○だな…いや、□□か!?』といった風に頭をかき乱されるようになるようなことはなさそうなので、長い付き合いが出来る一枚です。
ただひとつ難点は余りの心地よさに眠くなること
…参った



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旗本退屈男 第一話『旗本退屈男』/佐々木味津三
早乙女主水之介は退屈する時は人並以上に退屈するが、いざ起つとならばこの通り、諸羽流と直参千二百石の音がするわい

佐々木味津三さんの生み出した名キャラクター、旗本退屈男こと早乙女主水之介。市川右太衛門さんや北大路欣也さんによる映像化でも有名なシリーズの第一作目です。

泰平の時代に生まれた剣客は生まれる時代を間違えたかのように、生まれた時代に退屈をしていた。
毎晩、退屈を凌いでくれる何かを求めてブラブラと町の中を歩いてすごすその姿は、『長割下水のお殿様』と称され、その腕から町の人々から厚い信任を得ていました。

そんな早乙女主水之介が遭遇した事件…それはちょっとした喧嘩でした。

一人の美少年…年のころは十九にはなろうかというのにまだふっさりとした前髪立ちのいでたちでした。それをゴロツキ四人で喧嘩を吹っかけ、無理に刀を抜けと求めているのでした。
揉め事の原因はゴロツキは彼が美少年であることに腹を立てていた様子。
…なんちゅう理不尽な。

ちなみにここには多少時代背景がある様子。早乙女主水之介も退屈で仕方がないという元禄の時代。要望のいい人間が御大家へ出入りして侍風を吹かせている…そんな風潮が、世間に蔓延っていたのでした。
かといって喧嘩の理由も、人数的にも理不尽そのもの。

周りの町人が助けるに助けられず、周囲から見ていました。
そんなときに訪れたのが早乙女主水之介。
少年を助けるように求められるものの、その姿を見て『どうやらわしの助勢を待つ迄の事はなさそうじゃよ』と一言…少年の実力を見抜いてしまいました。
結局、少年は四人を圧倒してしてしまいます。

そしてこの後、四人の助っ人が来た時、初めて早乙女主水之介のシンボルが登場します。かぶっていた頭巾を取り払うと現れる額にある三日月の傷…。
余りに有名なその傷だけで、並みの剣客は逃げ出してしまうのでした…。

第一話では彼の妹、菊路からの依頼で早乙女主水之介が動き出します。

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


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岡山文化観光検定試験
岡山県におけるご当地検定の公式参考書です。

ご当地検定とは『博多っ子検定』から全国に広まった地元の観光やイベント、そしてその地域の歴史に関する知識を測るもので、検定試験とすることで、改めて自らの故郷に関心を持つ事に一役買っています。

岡山文化観光検定試験』もそのひとつで、主催の岡山商工会議所によると、地域の歴史や文化を学ぶことを通して、観光振興や個性あふれる地域づくりに役立てる…というテーマに沿って作られたもので、テーマも幅広く観光・施設、歴史、行事、自然、生活文化・一般を取り扱っています。

そして今回紹介するこの本がその公式な参考書であり、出題されやすい事項を一冊にまとめています。
閑谷学校など、古くから教育熱心な伝統を持つ岡山県。
県外からの訪問者からは遊ぶ場所が少ないなどと揶揄される事も多い地域柄ですが、このご当地検定もいやになるほど真面目な内容で、まるで社会の教科書、岡山ローカル版といった趣です。

施設、場所、イベント、食文化、郷土の著名人をその成り立ちやいわれ、歴史などと一緒に紹介するもので、参考書と同時にちょっとしたガイドブックとしての役割も果たしています。
またそれぞれの章の最後に少量ながら問題集もついているので、どのような出題の仕方がされるのか?を知ることは出来ます。
ちなみに問題は選択式です。

解説を半分だけ読めばガイドブック、最後まで読めば参考書。
なかなか面白い一冊でした。



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2008東京オートサロン オフィシャルブック
日本最大規模のカスタムカーの祭典、東京オートサロンのオフィシャルブックです。出展されていた車とキャンギャルが余すところなく紹介されています。

カスタムカーのイベントの面白いところは、新しい車に混じって往年の名車や人気モデルも装いを新たにして堂々と肩を並べていることでしょうか。
よく登場するRX-7やシルビア、スカイライン時代のGT-Rのような車に加えて、三菱のかつての名車スタリオンなども登場しています。

しかし今回のオートサロンの最大の注目はNISSAN GT-R(R35)でしょうか。昨年の後半に復活、発売されたGT-Rが初めて大きなイベントに出展されるということに加え、発売前後にはチューニング不可能であるとまで言われただけに、各社とも気合が入っています。
特別の見開きで紹介されているのはHKS、BLITZ、パワーエンタープライズ、覆面でテスト走行していた時代を再現して更なるチューニングを誓ったトラスト、排気系のFUJITSUBO、チューニング界老舗のMine's、最高速チューニングのTOPSECRETはなんと533馬力を達成、amuseは筑波で1分0秒を記録、Endless、YellowHatやCONCEPTはあまり注目されない高レベルなオーディオシステムを活かしたカスタマイズを、GT-Rオーナーが集まるWebサイト@Rからも出展、BADX、ホイールの老舗WORK、日産車のチューニングで有名なIMPULはもちろんR35もチューニング、各メーカー気合が乗りまくった車に仕上げているので要注目です。

個人的にはオートバックスのカスタマイズカー、モノクラフトが好きです。今回はVWのトゥアレグ、コペン、デミオ、スイフトがレトロな雰囲気に仕上げられています。
またミニバンのコーナーではやはり大人気のハイエースや根強い人気を保つ初期型のエスティマシリーズなどが紹介されています。
特にハイエースの数は驚くべきものがあります。
コンパクトカーのカテゴリーでは普段乗っているような車、よくすれ違うような売れ筋の車の数々が驚きの変貌を遂げています。

で、ワゴンは三ページ
ちょっとさびしい…な。

他に意外と熱いのが軽自動車のコーナー。
発売直前だったSUZUKIのパレットがすでにカスタマイズされて登場。
ほか、小さな車体を最大限に活用して元の車が何かわからなくなるようなものも多々。ここでは価格面で手が出しやすいのか専門学校からの出展も目立ちます。

しかしなんといっても最大の注目はコレ。

東京オートサロン2008
キャンギャル・カタログ



ちなみにオートサロンのイメージガールズ8名は水着写真つきの別枠。
ちなみにイメージガールズで趣味に車が入っていたのは一人、キャンギャルの中で趣味に車が入っていたのも一人。
…選考基準に車が好きかどうかは関係ないらしい。

ちなみにキャンギャルカタログはワゴンのカテゴリーよりページ数が多く、キャンギャルとイメージガールを加えるとSUVをも上回ります。



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羅生門/芥川龍之介
高校のころに教科書に載っていた、妙に生々しい物語―それが僕が初めて芥川龍之介さんの作品に触れたきっかけでした。

ある下人が雨宿りのために立っていた羅生門。
場所柄、他の雨宿りの客がいてもおかしくないはずだが、そこにはその男しかいない―その理由は、2~3年のうちに続いた災害や疫病などで京都はすっかり荒廃しており、羅生門は死体を遺棄する場所になっていたので暗くなると人が近寄らなかったのである。
この状況の余波で仕事を無くした下人は行き場もなく、盗人になって生き延びる事を決めかねていた。

そんなことを考えていた下人だが、楼の上に人がいることに気づく。
そこにいた老婆は積み重ねられ、下人が覆わずにいられなくなるほどの腐敗臭のする死体の中で、死体を選別して髪の毛を一本ずつ引き抜いていたのだ。
その死者を冒涜するような行為に憎悪を覚えた下人は、老女に歩み寄り、何をしていたのかを問い詰めた。

そうするとカツラを作るためだという。
そして、続けてその女の生前の悪事…生きるために蛇を加工した食べ物を干魚だと偽って売っていたことを話し、自分もそういうことをしていたのだから、老女が髪の毛をカツラとして売ることも判ってくれるだろう…そんなことを話した。

その話を聞いた下人はそれなら…と、自分も飢え死にしそうな状態であるから身包みをはいだとしても恨まないだろうと、老女の着物を奪い去っていってしまったのだった…。

物語としては、これで全てなぞってしまったような短い作品ですが非常に興味深い内容です。
生きるための必要悪…それは物資が豊かで、福祉などの制度が行き届き、人が餓死するというようなことがニュースで見て驚くような今の時代でも、形を変えながら『生きていくためには仕方がない』といったものは存在し続けているはずです。
しかし、どこかでその事実から顔を背けるように気がつかない振りをしているのかもしれません。
芥川龍之介さんのこの作品は人間のそのような、決して責められることもなく、その行為を否定することは出来ないながらも『悪』である行為を浮き彫りにしています。
そしてそれを目の当たりにする事は、どこか心にむず痒いような不思議な感触を残していきます。

尚、黒澤 明さんが監督した作品の『羅生門』は、いくつかの引用部分はあるもののこの羅生門が原作ではなく、なぜか同じ芥川龍之介さんの作品である『藪の中』が原作です。



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尾崎 豊ヒストリーⅡ 誕生、そして―/アイソトープ、中川 真、浜田芳郎
きみたちへ、僕からの誠意一杯の愛情を込めて…いつまでも歌い続けることを約束します

26歳で逝去した歌手の尾崎 豊さんの人生をマンガで追いかけた第三弾です。
この本では『俺を信じる奴は俺についてこい』のせりふで知られる代々木競技場第一体育館でのライブを終え、休業に入って以降の人生を追いかけます。
すでにスターダムに上り詰めた尾崎 豊さんが新たな第一歩を踏み出すために取ったインターバルから、ソニーからの移籍。そして覚せい剤や移籍問題を乗り越えて、恩師とも言えるプロデューサーと再びタッグを組むまでの障壁。
そしてやがて独立し、自らプロデューサーとして自分の作品を纏め上げていく。激動の人生後半戦に、オーディションからの付き合いになるプロデューサーの須藤 晃さんと過ごしたデビュー初期のエピソードなどを一冊に纏め上げた本です。

しばしば、泥沼のように語られる尾崎 豊さんの人生。
しかし苦悩しながらも前向きに歩き、ひとつずつ自分で答えを出していくもまた、尾崎 豊さんの人生であったことも事実。
渡米先で和食をおごってもらって喜ぶ笑顔や、紆余曲折を経た上で復帰したソニーでの第一作目、『誕生』のランキング一位を素直に喜ぶ姿―。

26歳での急逝という伝説性、十代の教祖という仰々しい呼び名から人並み外れて強い意思やカリスマ性を持った人物を思いがちですが、こうした本を読んでいると、人並みに苦悩もし、人並みに努力をして乗り越えようとしていた…そんな一人の青年の姿が思い浮かぶようでした。

また次のツアーで会いましょう…。
彼の最後の約束は果たされないままだけれど、人それぞれ苦悩しながら、それを乗り切って充実感を味わう時。
きっと違った表情を見せた尾崎 豊さんと出会えるのではないでしょうか。



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鼻/芥川龍之介
『―人間の心には互に矛盾した二つの感情がある。勿論、誰でも他人の不幸に同情しない者はない。所がその人がその不幸を、どうにかして切りぬける事が出来ると、今度はこっちで何となく物足りないような心もちがする。』

僕のイメージでは芥川龍之介さんといえば教科書に出てくるような…もちろん、実際に芥川龍之介さんの作品を教材に用いることは多々あるのですが、どことなく道徳の教科書に通じるような世界を感じてしまいます。
おそらくそのイメージは初期の代表作である『』に由来しているのだと思います。

禅智内供の長い鼻を題材にした作品で、今昔物語や宇治拾遺物語にも同様の出来事を扱った作品がある有名な物語です。

□ あらすじ
禅智内供という人物は5~6寸という非常に長い鼻をコンプレックスに感じていた。
この鼻は実生活でも邪魔になっており、普通にご飯を食べれば鼻がお茶碗の中に入ってしまうほどで、普段は弟子に木の棒で鼻を持ち上げさせて食事をするほどでした。
この弟子がくしゃみをしてしまい、その拍子に鼻が粥の中に落ちたという話は池の尾から遥か京都にまで届いたという。

しかし禅智内供が自分の鼻にコンプレックスを持ったのは、そういった実用面での悩みからではなく、周囲からの目が気になったのでした。
いつも来客の鼻を見ては、自分と同じような大きな鼻はいないのかを探したり、はたまた劉玄徳の耳が長かったという話を聞けば、それが鼻が大きいという話なら…!と切望したり、時には鏡の前でポーズを取って鼻の目立たない角度の研究をしたりと涙ぐましい努力をしていたのでした…。

…この僧侶、修行が足りてないんじゃないのか。

そんなある日、弟子が鼻を短くする方法を聞いてきたのだった…。

ネタバレ等は続き以降で。
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小説ドラゴンクエストⅡ悪霊の神々 上/高屋敷英夫
ドラゴンクエストⅡの小説化です。

最初のドラゴンクエストと同様に高屋敷英夫さんの筆により、なかなか個性が前面に押し出しにくかった当時の物語に個性が注ぎ込まれます。
ドラゴンクエストⅡはドラゴンクエストに『仲間』というシステムが出来た最初の作品です。
本作では王子二人と王女一人というシチュエーションの魅力を最大限に引き出しています。

上巻の冒頭でいのまたむつみさんによるイラストと、コメントがついています。
それによるといのまたむつみさんが(当時)一番好きなのはⅡだったそうですよ。

さて、まずローレシア建国にまつわるエピソードから始まります。
このローレシアを建てたのが、前作の主人公アレフだったので後日談ということで紹介します。
前作の最後でゲームとは違う物語としてアレフの生まれ故郷だったドムドーラの復興を誓っていますが、アレフはそれを果たした後にアレフガルド東方にある未開の地へ降り立ち、ローレシアを建国します。
そしてローラとの間に二男一女を儲け、長男にローレシア、そして次男には新たに開国したサマルトリアを継がせます。
そして王女は隣国のムーンブルクへ嫁ぎ、その縁から和親同盟を結び以後も良好な関係を保ち続けています。
ちなみにアレフはローレシア建国から53年、ローラは56年後にそれぞれ老衰で亡くなっているそうです。

この設定からも判るとおり、実は滅びたムーンブルグはアレフが開国したものではなく、以前よりそこに存在していた国で、その歴史は最も古く、ローレシア王がアレフ七世、サマルトリア王がリンド六世なのに対してムーンブルグ王はファン一〇三世
桁が圧倒的に違います。

さて平和な時代が長く続いたある日、ローレシアにある一方が届きます。
ムーンブルグ壊滅・国王以下全員討死
ロンダルキア大陸にいる邪教徒たち…そして、それを率いて世界征服を目論んでいる大神官ハーゴンの手による出来事だった。
他国に比べても強靭な軍隊を保持していたムーンブルグの陥落に、世界は驚きを禁じえなかった。

その報を聞いた16歳を迎えたばかりのローレシア王子、アレンは4年前に出会ったムーンブルグ王女のセリアのことを思い出していた。
ロトを讃える『ロト祭』をそっと二人で抜け出して同じペンダントを買った思い出を―。

そしてかつて勇者ロトやアレフがそうしたように、打倒ハーゴンを誓って旅立っていった…。
この地で、新たなるロトの伝説が始まろうとしている―。

ネタバレ等は続き以降で。
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