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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
ドラゴンクエストⅣ1魔起黎明・序章『妖魔の皇子』/久美沙織
大人気RPGシリーズであり、コンピューターゲームの雄『ドラゴンクエスト』。
五つの章に分けてストーリーを展開する事で、個性あるキャラクター達全員へ主人公としての役割を与えて、RPGの世界へ一石を投じたのがこの『ドラゴンクエストⅣ』でした。
今作は久美沙織さんによって小説化されたもので、原作に忠実に一つ一つ章を分けて描いてあります。

しかしこの1巻では第一章のまえに原作中で語られなかったピサロとロザリーという二人の主要人物の出会いが『序章』として描かれています。
そして、これらの物語を語る吟遊詩人の詩も…。

序章『妖魔の皇子』
魔王ナルゴスはエスタークが成し遂げられなかった人間界の制覇の足がかりとして、まずエルフの王国へ襲撃をかけることを決めた。
エスタークと人間と、そして天空界にすむ竜の神との戦いは夜の帝王とブラックマージとの会話に明るい。

太古より混沌の極みにあった魔界を初めて統一することに成功したのが帝王エスタークだった。彼はその勢いで、より強大な権力を手にせんと人間の世界へ手を伸ばした。
当初、計画はスムーズに進み、人間を食料として、時には奴隷として自らの手中に収めていき、人間界を制覇するまで後一歩というところまで追い込んでいった。
しかしその時に登場したのが天空城の主である竜の神だった。
その圧倒的な力で、ついにはエスタークを地底深くへと封印する事に成功した…しかし、その強大すぎる力は人間界を破壊しかねないほどの影響を与えた。
そのため、竜の神はもう地上へと降りる事はしない…そう誓いを立てたのだった。

エスタークの敗北後、魔界は再び統制を失っていた。
その統制を再び取ったのがナルゴスだったのである。
そしてかつてのエスタークと同様に、彼は更なる権力を求めて人間界を手中に収めんと欲し、エルフの王国であるサムルラーンを攻め落としたのだった。

ピサロとロザリーの出会い、ネタバレ等は続き以降で。
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日本経済史/石井寛治
日本の歴史を様々な側面から見る本は沢山あります。
例えば男から見た歴史、大奥などに代表されるような女から見た歴史、また庶民から歴史の動きを見たり、文化から人々の考え方の変遷を追うというものもあります。
それぞれに年表を追う歴史の勉強とは違う歴史の側面を見せてくれるので、非常に興味深い内容になっています。

その中で今回紹介する『日本経済史』は、歴史を経済という側面から見てみようというもので、古くは旧石器時代から、近代、戦争を経て、経済大国へと復興していく日本経済の歩みを追います。

内容に関しては、何かの側面から歴史を見る…という意味では、かなり歴史の教科書らしさが強く、資料や数字などから当時の経済を正確に再現しています。

最もページを割いているのは、近代~第二次世界大戦迄の期間。
特に資本主義の成立前後は非常に詳しいです。
石井寛治さんは他の著書でもその期間にスポットを当てたものが多いので、自然とそうなっていったのか、もしくは日本の経済の歴史というものにスポットを当てた際のページ配分は自然とそうなるのか…。
江戸時代以前や戦後の昭和期に関しては一通り触れられているものの、ボリュームの面では、その時代に焦点を当てて勉強したいという人には余り向かないように思います。
数字や数式などのデータも豊富で、この本自体から知識を吸収すると同時に、自身の今後の勉強や研究などの土台としても使えるので便利です。
また経済という側面を見てから歴史をもう一度見直すと、歴史が少し違って見える部分も多々あります。そういう意味では日本史をもう一度楽しめる本かもしれませんね。


テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌


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まんがで学習 ことわざ事典1/吉田ゆたか
四コママンガで諺の実例を…。
言うのは簡単、作者は大変そうな一冊です。

かつて僕自身が子供の頃に読んだ一冊で、本棚の片隅から発掘したのですが…今読んでもなかなか勉強になる内容で、ところどころ無理はあるものの、諺とその意味を機械的に覚えるのでは判りづらい諺を使うタイミングが判るので、覚えると同時に使えるようになります。
監修の村石昭三さんは言葉の間違った使い方を正すと同時に、諺という文化を見直していくようにと述べておられますが、この本の初版はなんと1983年。もう随分と昔から言葉の乱れというのは指摘されてきたんだなぁと思わされました。

内容はある一家の生活にスポットをあてています。
主人公の『げんき』君は、小学生中学年くらいの年齢設定のようですが、妙に老け顔で勉強よりも運動好きの男の子。専ら彼の行動に対して突っ込みを入れるような形で諺が登場したり、彼自身が言い訳のように諺をぼやく、そんな内容になっています。

このシリーズは全五巻。
この1巻では基本、現在でも使われる機会が多い物がメインです。
2~3が少し頻度が下がるもので、4~5にかけて難易度が上がります。
対象年齢を考えれば1~3巻辺りを読んでおけば充分だと思います。



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アルバイト探偵Ⅱ―避暑地の夏、殺し屋の夏―/大沢在昌
不良親父冴木涼介と、その息子…ツッパリにもオタクにもならず適度な不良の都立高校生であり、家業を手伝うアルバイト探偵の隆(リュウ)。
この二人が織り成すハードボイルド…と呼ぶにはコメディタッチな探偵小説がアルバイト探偵。
この作品が二作目の短編集で、出版社によっては収録作品の一つから名前を取って『調毒師を捜せ』のタイトルでも出版されています。

前作までに家庭教師で元暴走族の麻里、スケバンの康子というシリーズ中の中心人物となるキャラクターも出揃った本作は底抜けにふざけ、底抜けにシリアスな冴木親子の姿が見れます。

普段はいがみ合い、なかなかお互いを認め合わない親子ですが、『調毒師を捜せ』では、涼介親父の死の危機に死を覚悟して伝説の調毒師へ挑む隆君の姿、そして『アルバイト行商人(スパイ)』では、死んだ筈の隆の母親が生きているという可能性が浮上。
もう二度とないかもしれない再会のチャンスに、地球規模の戦争が勃発しようとしている行商人同士の争いに息子を連れて行く事を決断する涼介。
……俺の、息子だから、な
たとえ血の繋がりがなくても親子としての絆は薄れない。
なかなか見れない二人の姿がこの一冊に収められています。

個々の作品とネタバレ等は続き以降で。
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楽らく弾ける3 フォーク・ギターのコード
もうただひたすらにコードの運指表を紹介し続ける本です。

それ以上でもそれ以下でもない
コードはコードだ。

コードのみに絞っているだけに、よく使うコードから滅多に使わないようなコードまでコードダイヤグラムに運指表付きで紹介されているので、演奏する時には一緒に持っていたい一冊。
一つのコードに対して押さえ方が三パターン紹介されており、難易度は運指表の右上にいる丸っこい顔の奴が浮かべている表情で示され、無表情=普通、笑顔=優しい、汗=難しいという具合です。
結構この三つ紹介されているのは便利で、曲や前後のコードの押さえ具合などで使い分けてみたり、苦手な抑え方の逃げ道にしてみたり、使い道は色々とあると思います。

また巻末にはコードの仕組みや作り方、移調など結構小難しい内容ではありますが覚えておくと必ず役に立つ知識が添えられています。

タイトルは楽らく弾ける…なんて気軽なタイトルで、コードの押さえ方などが紹介されているものなので初心者のうちに購入しておきたい内容ですが、後半の内容も含めて本の内容全てを把握して活用するには中級~上級と長く付き合える内容になっています。


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東京トホホ本舗/原田宗典
自称ナイーブな原田宗典さんは毎日の生活の中で『とほほー』とため息をつくことが多いそうです。

原田宗典さん自身、『とほほ』には相当なこだわりがあるようで、『僕の場合はもっと根が深いというか何というか、とにかくかなり深刻な状況に追い込まれ、心底落胆した末に「とほほ」となるのである』と大真面目に語っています。
困惑して、どうにか脱却しようと努力して実らず…。
「とほほ」のプロとまで言い切る著書のとほほが詰まった暖かいエッセー集。ご期待下さい。

まず『苦手だからトホホなのか、トホホだから苦手なのか』では苦手分野の話に触れ、苦心して撮影した著者近影では『苦悩する哲学者がクシャミをこらえているような顔』と自らを評す。
確かに原田宗典さんの著者近影にはナチュラルな雰囲気の物が少なく、どこと無く不自然さが漂うものが多いのですが、自身曰く『″少し"の笑いに、"もう少し"の笑いを追加する』という注文について気が狂いそうになったそうです。

大きく三項目に分けられ、それぞれに沿ったトホホが紹介されます。
『昔は随分とトホホだった』では、少年時代から青年時代にかけての著者のトホホが紹介され、極度の近視である原田宗典さんが高校時代に裸眼で煙草を吸おうとした際に、巨大なゴキブリをライターと間違えて掴もうとしたエピソードなど、『トホホ』の言葉に縛られない懐かしい記憶が綴られています。
『人生、日々是トホホ也』では、自らのトホホのみならず他者にも触れており、駅構内で見かける泉谷しげる似の男性や、自動になる前のパチンコ屋…自分で球を弾いていた時代を思い起こしてみたり、原田宗典さんの『とほほ』が幅を広げていく様子が見受けられます。

とほほのコンセプトの元、落ちは少し切なめ。
この姿勢は解説の泉 麻人さんの語る、椎名 誠さんと比べた時の原田宗典さん像そのものなのではないでしょうか。どこか肩透かしを食らうような展開は、著者らしさ、そして著者が人気を集める理由のよく判るエッセイに仕上がっています。
気軽に笑いながら、たまに我が身を省みてドキッとしながら読める一冊です。


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間違いだらけの運転テクニック/徳大寺有恒
今では徳大寺有恒=車の評論家というイメージが強く、御大がレーサーとして活躍していたという経歴を知らない人さえいるそうですが、御大がこの二つの立場から運転についてを記したのがこの一冊。(徳大寺さんはトヨタのワークスチームの元レーシングドライバーでした)

『運転テクニック』という言葉から連想されるような、より早く、より正確に!といったものではなく、事故をしない安全な運転の為の運転テクニックがメインです。

□ 安全運転のために用いるテクニック
ルノー5のエンジンフットの開け方が判らず困った経験から必ず取扱説明書を読むようにしている…というものから、ヒールアンドトウやダブルクラッチなどのレース仕込みの実生活でも便利に使えるテクニックの提案、やり方までも解説。
たとえばカウンターステアの方法(スピンをしそうになった時の対処法として解説)やアウト・イン・アウト(こちらもコーナーを安全に曲がる為の方法として解説)など。
サーキットで使う物だと思っていた技術を普段の運転へ安全運転の為の技術として盛り込んでいく方法を、判りやすく解説しています。

□ テクニックより大切な事
タイトルにある『テクニック』という言葉からは離れてしまいますが、御大が入念に解説していて印象に残ったのが運転中の姿勢、そして気構えです。
たまに女性に見られる前を見ようとつんのめるような顎が出た運転姿勢や暴走族のバックレストを極端に倒した姿勢などに関しては全力で否定しています。
ちなみに前者については『ハンドルを抱いていても安全は得られない』、後者については『暴走族という、いかにも速そうなタイトルを持つ若者は、(中略)コーナーではあまり速くないのではないか』と切り捨ててしまいました。
また正しい運転姿勢をすることで高められる『予測ドライブ』。
例えば御大は親子連れで子供が右側に居るときは『100%子供が飛び出すと考えたほうがいい』とし、またトラックの下や商店のガラスなど何かが映る物は最大限確認する等、普段忘れがちな確認や注意の大切さを懇々と説きます。

□ 御大、こだわりの改造
巻末には余りイメージにない御大の車改造についてのお話もついています。
御大がVWゴルフを愛用し、その代表的な著書である『間違いだらけのクルマ選び』もゴルフを基準に作られたものであるという事は広く知られている事ですが、そのゴルフでも妥協できなかったという部分がペダルです。
ペダルが小さかった為にヒールアンドトウが出来なかったそうで、ペダルの後付のカバーを被せたそうです。

この一冊から普段の車評論家としての御大からは見えない運転に対する考え方がよく伝わってきます。
しかし一つ一つを読んでみると、それらの多くはかつて教習所で教わったような基本的な事ばかりなのです。
だけど思い返してみれば、『こなれた』といってごまかしたり、『教習所だからね』と基本を嘲笑してみたり、多くのドライバー達が最初に覚えてきたことから逸脱ばかりしているように思います。
こういう機会に一度、自分自身の運転を見直してみてはどうでしょう。


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五竜亭RPG 五竜亭の大騒動!/富永民紀・冒険企画局
富士見文庫より発売されたTRPGの汎用システムMAGIUSを利用した五竜亭RPGのルールブックです。

まず、五竜亭とは?
冒険企画局より出版された人気シリーズ、『ファンタジーRPGクイズ』の舞台となった酒場で、そこに集まる冒険者達が自らの経験や考え方をクイズ形式でぶつけ合うという娯楽小説です。

例えばこの五竜亭RPG冒頭で紹介されているある一問…冒険者が最初に持つのに最適な武器という問題に対する答えは、出題者の傭兵・カールスにとって答えは使いまわしも価格も、そして冒険者という言葉の持つイメージにも最適なものだという事で『ショートソード』。
しかし騎士のフンバルトにとっては家に伝わる名剣『スターホーン』であり、エルフのソマーウィンドは弓、また盗賊の“蛇の目”ダガーは自らの通り名通りに銀のダガー、レンジャーのメロスや魔術師のガルフネットも最初に持ったのはダガーでした。(ただしガルフネットは強固に魅了の魔法を主張)
一方で魔法使いのケドは木の杖、僧侶のマリアに至っては武器は持たずに神のご加護…!
要するに様々な考え方を持つキャラクター達の考え方から、答えの出るはずのない問題を喋り続ける…そんなほのぼのとした物語でした。

そのTRPG版として作られたのが今回の五竜亭RPGですが、基本はMAGIUSのルールを用いた普通のTRPGで、プレイヤーは今作内にあるチェック表などから、五竜亭のメンバーから自分が演じるキャラクターを決めて冒険へ出ます。
ルールとして特筆すべき点にはバトルに『運の戦い(ギャンブル)』や『飲み比べ』が入っていたり、決め台詞(セリフ技能)やシナリオの展開を左右しかねないアクションシートでの行動などを一つのシナリオで決められたアクションポイントの範囲内で行う事が出来ます。
しかもこのアクションを行うのに必要なアクションポイントを残すと経験点が減点されるので、そうした行為を行わざるを得なくなり、この制約がTRPGとしての自由度の中で五竜亭の面子らしさを出させる要素となります。

ちなみにゲームマスターも酒場のおかみさんを演じます。

ルールのほかにシナリオやキャラクターのプロフィール、五竜亭の世界の基本設定(月の名称や四季の移り変わりなど)も掲載されているので、TRPG目当てでなくても、この一冊を読めば原作のファンタジーRPGシリーズもより楽しめるのには間違いありません。
ちなみにここに掲載されているシナリオには、ゲーム内でのシチュエーションに沿ったクイズがおかみさんより出題されるようになっています。サクッとゲームを楽しんだ後は、それぞれ五竜亭に居る気分で軽口を交わし合うのも、良いかもしれません。


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間違いだらけのクルマ選び最終版/徳大寺有恒⑨カローラVSサニー
徳大寺有恒さんが人生の仕事として続けてきた人気車評シリーズの『間違いだらけのクルマ選び』。
30年の歴史に幕を閉じる、シリーズ最終版は総集編でした。

第9章は『カローラVSサニー』。
かつてはファミリーカーを二分する車種として人気を集めた車同士。
カローラの後を負うサニー…そんなイメージが強いですが、実は先に登場したのはサニー。カローラはそんなサニーを完全にマークして半年後に誕生し、1ℓのエンジンを積んだサニーに大して、1.1ℓのエンジンを積み、プラス100ccの余裕を武器に、以後サニーの方向性を惑わし続けたのでした。

ちなみに9~11章は非常に車種が減ります
9章が歴代サニーとカローラ、10章は歴代シビックのみ、11章はマークⅡとスカイラインに限定した構成になっています。正直、読むのがしんどい部分もありつつ。

輝かしい車社会の進歩の歴史でもあるカローラVSサニーは続き以降で。
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「紅藍の女」殺人事件/内田康夫
著者曰く『僕の作品にしては珍しく』サロン風の風景から始まり、物語に出てくる主要人物主人公の浅見光彦に先駆けて登場します。ちょっと雰囲気が違うので戸惑う方も折られることでしょう。
冒頭、三十五年ぶりに東北の郷土を訪れた『クロちゃん』と呼ばれるルパチカ風のスーツに登山帽という最近では珍しいいでたちをした男と、彼に東京へ行こう!と勧める男。

やらなきゃいけねぇことがある
三十五年の月日を経て、終わったはずの事件が新たな事件を呼ぶ…。

自宅での父親の誕生会でピアノを演奏する為に急いで帰宅していた三郷夕鶴はいまや大きな期待を集める若手の実力派ピアニストだった。
その彼女が帰宅途中、背後に気配を感じていた。そしてその気配の持ち主は、実業家である彼女の父親へ一枚のメモを託す。
『はないちもんめ』と書かれた謎のメモを受け取った父親はわらべ歌の話を少し聞かせて、そのメモが意図する事はそ知らぬふりを通した。
どうしても気になった夕鶴は、わらべ歌の意味を知っていそうな人間に聞いてみようと思い立つ。
以前、軽井沢で一緒にテニスをしたへたくそなプレイヤー…浅見光彦だった。

夕鶴に誘われた浅見光彦。彼はこの事件中、夕鶴と出会う事を『幸運』とよく称しています。最初のこの時にも幸運だと思いつつも、悲運も背中合わせにやってくる―そんな事を思った。
ちなみに母親の雪江未亡人に言わせると、この辺りは父親と似ているそうであるが、父親に対する評価は『本当に先見の明がある方だったわねえ』だが、若い浅見光彦が同様の考え方をする事に対しては『ただジジむさいだけだわねえ』。

浅見光彦は夕鶴の会話は一緒に来るはずだった幼馴染の麻矢からの電話で話は中断させらる事になる。
彼女の父親が変死しているのが見つかったというのだ。
慌てて駆けつけた二人…そして、浅見光彦は懐疑的な警察とは対照的に他殺と断定する。
そしてここでも見つかる『はないちもんめ』に関連するキーワード。

『はないちもんめ』が意味する紅花、そしてその産地である山形。
まるで封じられたかのように三郷家の歴史から語られないままだった夕鶴の父親達が山形で過ごした日々…。
そしてそこで起こったある事件。
濡れ衣を訴え続けながらも、三郷家やその周辺の人間の証言により、無期懲役となり三十五年もの長き服役し続けなければならなかった黒崎という男の影。関係者の相次ぐ死と、三十五年間の遺恨との関連とは?

浅見光彦は夕鶴や麻矢の為に事件へと立ち向かう。

ネタバレ等は続き以降で。
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THE VERY DUST OF UNICORN/ユニコーン
故意に作った思い出ではつまらない』(宇都宮美穂)

奥田民生を擁した人気ロックバンドUNICORN
その活動を初期から解散に至るまで追い続けていた雑誌といえば、当時のファンのみならずともご存知のPATi PATiでした。

決して長いとはいえない活動期間に彼らが残した誌面上に残したインタビューやライブレビューの数々を一冊にまとめ、記録したのがこのTHE VERY DUST OF UNICORNです。
初期はデビューのインタビューでは、ファーストアルバムのみで脱退したキーボードの向井美音里さん(現在は引退)の人柄を知る事が出来る貴重な内容も含まれ、『でんchan』というニックネームを披露しています。
みんなまだまだ若く、見た目の可愛さからか、どことなくアイドル的なインタビューが印象的です。

連載していた『タミオのたわごと』や、ライブ中にメンバー同士お互いの様子を語ったものや、時には真剣に音楽を語ったり…。
この一冊を読むだけでも、ユニコーンというバンドが多彩な個性の集まりだったんだなぁと感じます。

そして最後は、何も語られないまま行われた1993/8/12の沖縄市民会館のライブのレビューを解散を決めたメンバーの裏舞台をも含めて紹介しています。(※事前に発表が無いままツアーを終えた為に、後になって沖縄市民会館のライブが再結成前のユニコーンにとってラストライブになった)
巻末には先に脱退した西川幸一さんは含まれませんが、解散時のメンバーによるラストメッセージが付与されています。

ネタバレ等は続き以降で。
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図像探偵 眼で解く推理博覧会/荒俣 宏
推理小説の謎解きを楽しむように…。
荒俣 宏さんが提案するもう一つの小説の楽しみ方、挿絵から読み取れる情報を楽しむという視点を一冊にまとめた本です。

推理小説から恋愛小説の挿絵や物語に関連する図像、そして建築図に至るまで。異色な作品では『解く』とするには余り適しているとは思えないJ.D.マイヤーの『陸海河珍奇動物形態骨格図譜』まで含まれているのです。
様々な『図像』に潜む、物語の背景を読み取ります。

取り扱う物語は様々ですが、シャーロキアンの端くれとしてはやはり『まだらの紐』が興味深かったです。
以前よりシャーロキアンの間では異論も多く出ていたまだらの紐の蛇ですが、荒俣 宏さんはどういう見方をするのか…?と思いきや、西洋の当時、十八~十九世紀までの蛇のイラストは全て蛇が尺取虫のように立ち這いをしているように描いていた事から、ドイルの想定していた『まだらの紐』も立って這う物だったのかも…?と、『あ、そういう見方ですか。』的な…。

これはまだらの紐だけに限らず、他の作品でも見受けられる傾向で、例えばポオはオランウータンをよく知らずに犯人役に選んだ
…その理由は?といった具合に、様々な図像を通して作者の心理面にまで迫っていきます。
その意味では『推理』のみに絞るのではなく、当時の人々の物事の考え方や受け取り方などの勉強目的にかなっているような気がします。たとえば上記のように動物に対する当時の考え方などが判るんですね。
それによって今の僕達が読んで思う感想と、著者が描こうとした物語が少し違うような場面も出てくると思うのです。
その時代を生きた人々の頭の中を知る事で、それぞれの作品のみならず他の作品においてもこれまでと違った一面を見ることが出来るかもしれません。

シャーロック・ホームズからは他に長編の『バスカヴィル家の犬』が、コナン・ドイルの作品としてはもう一つの代表作である『失われた世界』が題材に選ばれています。



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NG騎士ラムネ&40EX ビクビクトライアングル 愛の嵐大作戦/あかほりさとる
NG騎士ラムネ&40の続編がこのEXです。

 前作NG騎士ラムネ&40とは
前作、NG騎士ラムネ&40は下記のような作品でした。。
安売りのゲーム『キングスカッシャー』をクリアした途端に画面に現れたミルクにハラハラワールド、アララ王国の危機を救う為に異世界へ連れて行かれたラムネ。
彼は勇者ラムネスの再来としてミルクを始めとするアララ王国の王女三姉妹と、かつてのラムネス(先代)の相棒だったサイダーの子孫であるダ・サイダーといった仲間と40体の守護メカの力をあわせてドン・ハルマゲ、妖神ゴブーリキに立ち向かうのだった…。

そして激しい戦いの後に勝利を収めたラムネスは、自らの住むべき世界へと戻る事になった。

『……またね』
約束の小指を絡ませた二人は、別々の明日を迎えていくのだった。

 本作のあらすじ
EXはこの出来事から三年後の物語です。
ラムネスと共に戦ったアララ王国の面子も様々に成長を遂げ、レスカは国政の要職を、ダ・サイダーは軍隊の要職をそれぞれ担っていた。
またココアも真ん丸眼鏡にメカ好きという点を除いては女性らしく…ミルクは少し大きくなった程度でしょうか。
この二人は余り変化がありません。

一方、ラムネスは普通の生活へ戻っていた。まるで何事も無かったかのように。…しかし、それには一つの理由があった。
彼の住む…ミルク達が『マジマジワールド』と呼ぶ世界での生活は、別世界での出来事を徐々に忘れさせていく。
三年間という月日の中で、ラムネスもまたアララ王国を救うための激戦の日々を忘れ去っていったのである。

再び訪れた国の危機に、助けを求めてラムネスの前に再びミルクが現れたその時でさえも…。

 どんな物語?
忘れてしまったといっても、完全に記憶が消えたというよりは薄れていっているような形で、随所随所で記憶の断片が残っている事が描かれています。
最初のページでチェスに熱狂するラムネス…彼は本来は殆ど動かさないはずの最弱のコマであるキングでゲームを攻略しようしますが、これは彼が乗っていた守護騎士はチェスをモチーフにされており、特に愛機だったキングスカッシャーはキングの駒をモデルにしていた記憶が残っているからです。

また代わる代わる女の子に手を出しまくり『もてもてラムちゃん』の異名まで取っていたラムネスだが、これもまたミルクとの約束が断片的に記憶に残っていたため『誰か、女の子と出会わなければいけない』という意識があった故の行動…のはずですが、その後もこの行動がやまない辺り、微妙に怪しい

復活したゴブーリキとの戦いを通して、初代勇者ラムネスの悲壮な決意を知ったラムネスたちは、先代が果たせなかった偉業へと立ち向かう。
…五千年のときを経て、今度こそ二度と離れないように手を取り合って。

ちょっと大人になった登場人物たちと、ちょっと大人になった優しいキス。
三年の月日を経てNG騎士ラムネ&40がここに蘇ります。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学


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名探偵、大競演!シリーズキャラクター総登場短編集3:一億円もらったら/赤川次郎
赤川次郎さんが持つシリーズは多数あります。
この本の裏表紙によると、30年の作家人生で480冊以上の著作…だそうです。
定番の三毛猫ホームズなどは別として、どこから読み始めれば良いのか?という人も少なくないはず。
そういう方にお勧めなのが、シリーズ・キャラクター総登場短編集。短編集を集めたアンソロジーです。
名探偵、大登場!』、『名探偵、大行進!』という先に出た短編集に続く、短編集最後となる第三作目で、こちらは先の二作に比べると、少しシチュエーションに癖のあるシリーズが取り上げられています。

短編五作目は『一億円もらったら』です。

大金持ちになったものの、親類もいない宮島 勉。
彼は秘書の田ノ倉良介に自由な判断で一億円を渡す相手を選んで良いと告げたのである―。
それは、『そこに何かドラマがあること』を条件とした、慈善事業というよりは…そう、人間観察のゲームに近いものだったのである。
お金の使い道は本人の自由である。但し、使い道を決めたら報告を入れる義務を課される。
何らかの理由でお金を必要とする人に、そのままのお金を渡すのです。
そのとき、人はどのように動くのだろうか?

この最初の相手に選ばれたのが『会釈する女』という原題で出版された本作です。
いつも通勤途中で会釈をする中年男性と、若い女性。
ただそれだけの関係だった―が、あるひ女性は男性に悩みを打ち明ける。
それは父親が大金を使い込んだという話であり、もちろん男性にどうする事も出来ないし、女性もそれを望んでいなかった。
しかし、そこへ提示された一億円という金額。

このお金がやがてもたらす『最高の会釈』…。
そこには一億円の価値を超えた、人間ドラマがあった。


テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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こちら葛飾区亀有公園前派出所・秋本 治自選こち亀コレクション2
1976年連載開始、以降休載無しで連載を続け少年誌における最長連載記録を更新し続けているのが、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』です。

その長い歴史を総決算する為に、現役連載中の作品でありながら文庫化されたのが、この著者が毎回作品を抽出してまとめていたこの『秋本 治自選こち亀コレクション』でした。

第2巻は1992年6月~10月まで、77巻~75巻から選ばれた作品です。
解説はハードボイルド作品で知られる大沢在昌さん。
後に『小説こちら葛飾区亀有公園前派出所』を執筆する事になる大沢在昌さんは、意外なマンガ愛好家。
ポロッと『毎月送られてくる「小説○○」という月刊小説誌よりも週間マンガ誌の方をはるかに愛読している』と、思いっきりハードボイルドな発言も。
作者の大人としての成熟度がわかることこそ、こち亀の安定度の秘密であるといった作品の批評を行っています。

ネタバレ、収録作品は続き以降で。
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テーマ:まんが - ジャンル:本・雑誌


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速効!図解ホームページ作成 上級編
ホームページ作成についての本で、上級編とされていますが、内容自体はそこまで難しくはありません…が、初めて作る、作ったばかりといった人には用事がない類の本です。

扱う内容は主にダイナミックHTML、CSS、そしてJavaScript。
HPの見た目をレベルアップさせる…そんな技術が沢山。
説明は全てタグなので、ある程度はタグで作れるだけの知識がないと厳しいかもしれませんが、付属のCD-ROMでコピペ出来るので、『ある程度以上』である必要まではなさそうです。

CSSは基礎+αくらいで、覚えておくと便利なものが多数。
ただ使用頻度から言えば余り高いものばかりともいえないので、逆にこの本を持っておけば『あれってどうするんだっけ』や、『こういう事を試してみたい』と思った時の参考に使えます。
JavaScriptは意外と実用性が高いものは少な目ですが、どういうわけかアレンジの仕方によっては使いようがあるような物がチラホラ登場していますが、本書の中でそれをアレンジする具体例のようなものに触れているわけではないので、この辺りはアレンジの実例をある程度知っている人で無ければ「こんな処理が出来るんだね」で終わっちゃうのかも。

そういう意味ではこの本は得た知識をアレンジしていく事が出来る『上級者』向けだと思います。

割と便利なのは付録のCSSリファレンス。
項目別でCSSのプロパティを説明しているので、余り使わないものを使ってみようとするときには便利なはずで、あくまで付録のボリュームに押さえているのが却ってシンプルで使い易いです。
同じくJavaScriptのリファレンスもありますが、これはイベントハンドラや各種オブジェクトなど、JavaScriptを自分でアレンジ、開発しようとしているのでない限り使い道は余りないと思います。
ちなみに、WIN XP&IE6を用いた更新の仕方も付録でついています。
…使う人、いるのかなぁ。


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パンプルムース氏のおすすめ料理/マイケル・ボンド
くまのパディントン』の作者としても知られるイギリスを代表する児童文学の著者、マイケル・ボンドが発表した、元パリ警視庁刑事で今はグルメガイドの覆面調査員、パンプルムースと元警察犬で確かな味覚を持つ犬でもあるポムフリットの二人を主人公に据えた推理小説シリーズの第一作目がこの作品です。

推理小説とは言えど、『くまのパディトン』同様に魅力的且つ個性的な登場人物たちによって織り成される人間ドラマの魅力がたっぷり詰め込まれた作品なのです。
それを象徴するのが愛犬のホムフリット。
彼は現役時代は優秀な部類に入る警察犬だったものの国家予算の削減に際して『ところてん式』に押し出されてしまい、老犬ホームで余生を過ごさなければならない事になっていたのだが、時を同じくして中途体色をするパンプルムースによって飼い犬とされたのだ。
そしてその事に恩義を感じた彼は、飼い主に強い忠誠を誓う…彼曰く『このたぐいのことを、犬はそうそう忘れるものではない』そうです。
さっすが警察犬、忠犬ですねっ。

今回の事件では落下してきた人間によって二度も旅行用の家を潰されるという憂き目に遭いましたが、彼の人間じみていながらも『犬』から脱線していない物の考え方や行動は作品の中で非常に良いスパイスになっており、この辺りで存分にパディトンの作者としての実力を見せ付けてくれます。

事件は突然起こります。
あるホテルに宿泊し、その食事を採点する事になったパンプルムース。
彼にとってこれはライフワークであり、このホテルに泊まるのもいつもの事になっていた。
…しかし、この時は少し違っていた。グルメガイドでの最高評価である『赤鍋蓋』を二度取得し、最大の栄誉である三つ目の獲得を目指している…その評価なのだ。
だが違っていたのは、それだけではない。

パンプルムース氏に出された料理は、生首だったのだ。


もちろん、作り物。余り構ってもらえなかったことや、食事の続きが出てこないことに業を煮やしたポムフリットはそれを食べるが、美味しくはなく、どうやらこれは悪趣味な料理ではなく何らかの警告のようだった。
狙われているのは自分だという青年がいる。しかし一方でパンプルムース氏の身の回りでは異変が起き続けている。
一体全体、どうしたというのだ?

そして更に運の悪い事に、彼は『貞操』まで狙われる羽目になったのだ…。

ネタバレ等は続き以降で。
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地球進化46億年の謎 こうして地球は地球になった/三原俊太郎
地球進化46億年の謎、という事で地球についての本で、副題にもなっていますが、『こうして地球は地球になった』という本が文庫化されたものです。

興味深かったのは『宇宙創成一五〇億年史の幕開けだ!』という項目で綴られる、宇宙誕生の瞬間。
意外と興味を持つ事もなかった宇宙の誕生…100/1ミリ程度の欠片に集約されて生まれた宇宙。やがて膨張を始めたそれは、宇宙を形成し、星を生み出し、そして生命を育んでいった。
まだ太陽は暗く、冷たかった。そして地球の一日は五時間程度に過ぎなかった…そんな時代もあったのである。

項目別に見ると、先述のように宇宙創成期に始まる宇宙全般の話。
そして生まれたての地球の様子…海が出来る以前、マグマだけが地球を覆っていた時代から地球を見つめます。
現在に至るまで残る様々な地形が出来た経緯なども紹介されており、改定に存在していたヒマラヤ山脈や日本が今のような形になった理由などが紹介されています。

そして、生命誕生―。
マグマに包まれていた星から、やがて生命が生み出される環境が整うまで、そしてある生物は滅び、ある生物は時代を生き抜き、そして新たな生き物が生まれる…そんな地球の歴史蛾紹介されています。
尚、ここで特集を組まれている意外な生物…三億年もの長きを進化し続けて生き抜いてきたのは『ゴキブリ』。
三原俊太郎さんは人間が滅びてもゴキブリは生き続けるという説に『まんざら嘘でもなさそうだ』との意見を述べています。

もちろん地球上の生命のハイライトともいえる恐竜についても、その誕生から繁栄、絶滅までが紹介されています。
その恐竜の『イジメ』によって独自に進化した哺乳類が恐竜の亡き後も生き続け、やがて人間へと形を変えていく過程を紹介していますが、人間が蛇などの爬虫類に恐怖を覚えるのは、先述の『イジメ』…強大な恐竜の力に怯えながら過ごした時代の記憶がDNAに刻まれているからだとされています。

5~6部では、地球の環境と地球の終焉を解説。
地球の終焉、それは宇宙の歴史にあるようなドラマティックなものではなく人類がもたらした環境問題…。
星には寿命がある。それは冒頭でも触れられています…しかし、見原俊太郎さんがこの本の最後で描いたのは、人間の手による地球の最期でした。

我々は、この本のラストを書き換えることは出来るのでしょうか。


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スレイヤーズ!/神坂 一
夜盗の宝を盗んで追われる身になった少女、リナ・インバース。
それを見かねた通りすがりの剣士であるガウリイ=ガブリエフが助け、彼は助けた少女の一人旅を訳アリなのだろうと解釈し、ある提案をする。
『君には友達が必要なんだ』言い切った彼は、胃袋が溶けてしまうと嫌がるリナの保護者を買って出る。そしてアトラス・シティまでの行程を一緒に同行する事になり、後に『デモン・スレイヤーズ』と称される最強コンビが誕生したのだった…。

旅路の途中、更なる追っ手が二人を襲う。
その追っ手も振り払った頃、相手側から交渉を持ちかけられた。盗み出した品物を言い値で買い取るというのだ。リナとガウリイはこの提案にただならぬ意味を感じ、その提案を拒絶する。
ちなみにリナが断るのに使ったのは、一般市場価格の50倍の価格の提案。買い取れない…。

臨戦を覚悟した二人の下へ訪れたのは新たな刺客…そして、伝説の赤法師レゾだった。彼の口から語られた、リナが盗んだ品物の意味―それは魔王『シャブラニグドゥ』の復活の鍵となる品物だったのだ。

しかし絡み合う糸が少しずつほどけてきたとき、真の敵の姿が見えてくる。リナたちは大きな敵へ立ち向かっていく。

『戦うときは必ず、勝つつもりで戦うのよ!』
強い意志はやがて光となり、闇を飲み込み、絶望を切り裂いていくのだった。

ネタバレ等は続き以降で。
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日本史探訪14江戸期の芸術家と豪商/角川書店編
江戸期に活躍した芸術家や豪商の残した偉大なる足跡を辿る一冊。
それぞれに専門分野等からのコメンテーターがつき、同じような立場から、その人の人生に対して、芸術家ならどういう心境で作品を作り、残してきたのか…、また豪商であればどのような心境からそうした事業に携わるようになったのかといったところにまで触れます。

紹介されている人物の偉業を覗くだけでも充分に興味深いですが、その人の人柄から、残された作品や事業を覗いてみると、また違う一面や今までのイメージとは異なる顔が見えてきたり、面白いです。

解説を行っている面子もなかなか豪華です。
例えば後の三井財閥のスタートとなった三井高利の商売方法に対してコメントを行っているのは、なんとダイエーの創始者である故・中内 功さん。
流通業界へ改革をもたらした彼が語る、三井高利。
中内 功さんは戦地から奇跡的な生還を果たした際に残りの人生を商売という世界を新しい合理的な世界へ作ろうと決意するのですが、その際に『日本永代蔵』(三井高利をモデルとしたと思われる豪商が登場する)から、世界を通じて普遍であろう商売の理想形を学んだ…そんなエピソードを紹介しています。

歴史学者の方による解説もありますが、そのほかの…もちろん歴史にも通じた方々ですが、歴史の学者が語るだけとはどこか違う、等身大の立場から見つめた業績の数々が読める一冊です。

紹介されている人物と、解説を加えた方々は続き以降で。
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ソードワールドRPG/水野 良 グループSNE
グループSNEが平成元年、新しい時代の幕開けと共に発表したのがソード・ワールドRPG
今回紹介するのが、その原点とも言えるルールブックです。

特徴としては、それぞれが身につけている特別な技能と、それぞれの肉体から発生する能力値によるボーナス、そして一般的に出回っていて購入しやすい六面体のサイコロが二つというシンプルなルールによって全ての行動の結果が導き出されます。
6d2(六面体のサイコロを二つ振る)というのも、ソードワールド人気を支えた一因ででしょう。

シンプルさに伴う判り易さ、だけど街アドベンチャーを楽しむのに充分な奥行きのあるルールによって日本におけるテーブルトークRPG(以下、TRPG)の人気を支えてきたゲームです。
フォーセリアの世界から、舞台に選ばれたのは最大の大陸である『アレクラスト』。
リプレイ集や小説などの発表により、磨きを掛けられた世界観は未だに多くのプレイヤーを魅了し続けています。

少し内容に触れると、プレイヤーが選べる種族は人間、ドワーフ、グランスナー、エルフ、ハーフ・エルフ。それぞれに能力も異なり、サイコロの結果によって選ぶ技能が違ってくる人間や、基本的な能力値に偏りがあるものの、種族ごとに向いている技能を選べば強力な亜人間…。
決して選べる種族が多いとは言えませんが、多すぎてゴチャゴチャしていない…この辺りは、数多くのゲームを知っているプロ集団が制作しただけに、種族に限らず全体的にバランスが良いです。

またモンスターに関しても、知っているかどうかはサイコロで決めるので、時にはモンスターの弱点をついた戦いを、時には正体不明のモンスターとの戦いをしなければなりません。
サイコロの目一つでシナリオが目まぐるしく変わっていくのは、プレイヤーにとっても、ゲームマスターにとっても臨機応変さを求められるポイントです。

この他に上級ルールや、後に発表されるリプレイ集がきっかけで改正が加えられたソード・ワールドRPG 完全版なども出ていますが、基本はこの一冊を読めば、今尚グループSNEやその社友たちで広げられ続けるソードワールドの物語たちを存分に楽しむ為の基礎知識を得ることが出来るというわけです。

※先日紹介した盗賊たちの狂詩曲は、このルールブック発売直前に簡単なルールや世界観、遊び方を紹介する為に行われたりプレイから発展した一冊でした。
ゲームマスターの山本 弘さんは当時、グループSNEに在籍して西部諸国のデザインを担当したのでした。


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探偵神宮寺三郎 白い影の少女
ファミコンディスクシステムから時を経て、ゲームボーイアドバンス(GBA)として任天堂のハードへ戻ってきた探偵神宮寺三郎シリーズ。

彼は助手の御苑洋子を連れて大学時代の懐かしい友人の葬儀へ出ていた。
共に大企業の息子として、将来を約束され、そして未来を拘束された立場で育った。そんな二人だからこそ、お互いに共通する物を感じていたのかもしれない。
大学で同じ講義を受けていた事をきっかけに知り合った二人は、共に大学時代をどこにでもあるような青春物語として過ごした。

しかし、二人の進路は大きく違う物だった。
ご存知の通り、神宮寺は約束された将来ではなく渡米して探偵としてのノウハウを磨き、親友だった大河原哲司は家業を継ぐ道を選び、そして二人の交遊はしばし途切れた。
そんなところへ飛び込んだ親友の訃報…早すぎる別れの場で、神宮寺三郎は哲司の母親に呼ばれる。
思い出話でもしたいのだろうか…?
しかし神宮寺は母親の態度から、その真意を読み取り、親友の為にある依頼を引き受ける。

それは大学時代の哲司の恋人、神宮寺も知っている女性『亜紀』へ遺品を渡して欲しいという物だった。何故別れてしまったのか?そう思うほど中睦まじかった二人。
しかし哲司は別の女性と結婚していたのだ。

遺品を渡すだけ、懐かしい親友が愛した女性に、最後の贈り物を届けるだけ―。
しかし、偶然に神宮寺の元へ持ち込まれた…依頼とさえいえないような熊野参造から調べて欲しいといわれた都市伝説『ゆうちゃん』…二つの出来事が神宮寺の頭の中で交錯するとき、事件は親友の遺志によって導かれたように、大きく動き出す。

ネタバレ、少し変わったゲームシステム等は続き以降で。
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萩原朔太郎詩集/現代詩文庫
昭和から大正へかけて活躍した詩人、萩原朔太郎。
小説『世界の中心で愛を叫ぶ』の主人公の名前、『松本朔太郎』の由来として知った人も少なくないでしょう。

萩原朔太郎詩集は彼が残した『詩』を集めて収録したアンソロジーです。
主に『詩作品』に注目している為、初期の短歌や晩年に発表された散文の作品を読みたいという方には余りお勧めできませんが、詩人としての萩原朔太郎の全盛期を彩る『青猫』や、処女作にして彼自身の代表作となった『月に吠える』などに重点を置いて収録されていると思えば、それは随分と贅沢な話だと思う。
しかも『月に吠える』と、初期との対比によく用いられる『氷島』は完全収録です。

飯島耕一さんが解説で仰られていますが、彼は前橋に住みながら前橋のような田舎を嫌っていました。これは意外と独特な感じ…特に現在を生きる僕達にとっては、そうみえる部分だと思います。
彼は『厭らしい景物』という作品の中で、『かれらは馬のやうに暮らしてゐた。』と人々を表現し、そして『精神さへも梅雨じみて居る』と綴るのです。
詩人は自然を、そして田舎をロマンティックに語る生き物なのではなかったのか!?そんなカルチャーショックを受けてしまうのでした。

また、タイトルもそのまま『田舎を恐る』では、そこに住む人間の群れを恐れる、田舎の空気は陰鬱で重苦しいとまで描いた挙句に『田舎は熱病の青じろい夢である』とまで切り捨てています。
萩原朔太郎さんの正当な愛好家の方々からはお叱りを受けるかもしれませんが、この『そこまで言うか!』的な表現を見つけるのも楽しみ方の一つ、そう思います。

僕がこの作品集で最も好きなのは『日本への回帰』。
そういえば少し話題はそれますが、彼は『新しい日本語を発見しようとして、絶望的に悶え悩んだあげくの果て、遂に古き日本語の文章語に帰ってしまった』(『詩人の使命』)と記しています。
『日本への回帰』の中で、彼は『僕等の住むべき真の家郷は、世界の隅々を探し廻って、結局やはり祖国の日本より外にはない』とするが、その日本はには『幻滅した西洋の図が、その拙劣な模写の形で』はびこっていた。
『僕らは一切の物を喪失した』と記しているのですが、こういう情勢を見たからこそ、彼は『帰ってしまった』のかなぁ、そんな風に思うのです。

西洋かぶれは、現在まで続いています。
なんの危機感もなく。

しかし、それでも『和』という物が文化から決して消えないのは僕達も心のどこかで真の家郷は、世界の隅々を探し廻って、結局やはり祖国の日本より外にはない…そんな風に思った萩原朔太郎さんと同じく、日本人の血が流れているから、なのでしょうか。


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こちら葛飾区亀有公園前派出所・秋本 治自選こち亀コレクション1
1976年連載開始、以降休載無しで連載を続け少年誌における最長連載記録を更新し続けているのが、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』です。

その長い歴史を総決算する為に、現役連載中の作品でありながら文庫化されたのが、この著者が毎回作品を抽出してまとめていたこの『秋本 治自選こち亀コレクション』でした。
第一巻は第80~78巻からのセレクションで、以降巻を重ねるごとに古い作品から選ばれるような形式になっており、最終巻の25巻で『山止たつひこ』名義で描かれた初登場の時期に辿り着きます。

この第一巻の解説は吉村作治先生。
なんと考古学者が出てきました。そこまで古い歴史は持ってねぇだろ…とか突っ込みはさておき、実は意外とマンガ好きの吉村作治先生。好みのタイプは秋本・カトリーヌ・麗子巡査だそうです。

ネタバレ、収録作品は続き以降で。
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間違いだらけのクルマ選び最終版/徳大寺有恒⑧1ℓカーの覇者
徳大寺有恒さんが人生の仕事として続けてきた人気車評シリーズの『間違いだらけのクルマ選び』。
30年の歴史に幕を閉じる、シリーズ最終版は総集編でした。

第8章は『1ℓカーの覇者』。
いまや車業界の主流とも言えるコンパクトカー。
しかし御大が仰るように、低価格と車内の広さや燃費、そして運動性能を一定水準に保つ為にはメーカーは膨大な開発費を注ぐ必要があり、しかしそれだけしても必ずしも売れるとは限らない。

『きわめてリスクの高い商品』…御大はコンパクトカーをそう評した。
シャレードを筆頭に出てくる車種は、現在まで続くコンパクトカー最盛期への歴史そのものである。

続きと各車種は続き以降で。

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