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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
KISS and make‐up ジーン・シモンズ自伝
ロックバンドの大御所であるKISSのメンバーであり、同時にアメリカで成功を手にした実業家でもあるジーン・シモンズ。
彼の生い立ちからKISS結成、そしてメンバー交代しながらのバンドの歴史、ロック界へ衝撃を与えたオリジナルメンバーによるリユニオンとその離脱…全てが赤裸々に記されている一冊です。

読んだ感想は単なるタレント本という枠組みを超えて、とても興味深いものでした。
多くの人はKISSというバンドの曝露本、タレント本として読む本であると思いますが、前半のイスラエル~9歳で父親と別れてニューヨーク移住…といった、当時の歴史を生々しく語る部分が非常に興味深い。この辺りのエピソードのつづり方が非常に上手いと思う。
いつの間にかジーン少年の生き様に吸い込まれそうになります。
ハンガリー系ユダヤ人である彼は、インタビューの中で度々そうした時代の出来事や背景などについて語っていますが、こういう記述を呼んでいるとご機嫌に見せているメイクの奥に隠された聡明な彼の姿が見えてくるようです。
この人はとても賢い人間だと思います。
ビジネスでも成功を収めているとのことですが、それも納得できる。

バンド内について言えば、メンバーとの出会いと別れについてはぶっちゃけて書いてありますが、恐らくこの辺りの話は他のメンバーに言わせれば違う言い分や事情も出てくるはずだし、ジーン・シモンズの見解として受け止めるしかないかな?と思います。ジーンのファンならそのまま受け入れてもいいでしょうし、エースやピーターのファンなら、気にせず読み流してもいいと思います。
ただ一つ意外だったのが、決して良く話しているというわけではないのですが、エース・フレーリーについては高い評価をしていたんだな…というのが印象的でした。
リユニオン後の脱退については能力の低さを指摘するようにさえ聞こえる発言をしていただけに、少し意外な感じがしました。この辺りはエースファンはしっかり受け入れていきましょう(笑)。

他、正式な結婚はしていないものの事実上の奥様であるShannon Tweedや、その間に儲けた子供についての話題については、素直に幸せそうで、いつも複数の女を身の回りにおいているようなイメージのロックミュージシャンからは懸け離れた家庭人としての一面も垣間見れるようでした。
僕はこの本以降、ジーン・シモンズという人間に対する評価が代わりました。(勿論、悪魔ではなくて人間のジーンですよ!)


テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌


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生きていた!生きている?境界線上の動物たち/多田 実
境界線上の動物たち。
一見するとこのタイトルに込められた意味は判りづらいと思います。
僕は何のことだろう?と思って手に取ったのが最初でした。

その意味合いは絶滅寸前の動物、そして絶滅したと言われているがまだ生き残っている可能性がある動物…なんにせよ、その存在が次の世代まで続いていくのかどうか、まさに絶滅と存続の境界線上に立たされた動物たちの事を指しています。

全十八章からなり、それぞれの章で境界線上に立たされている動物を一種ずつ取り扱っています。

文章の構成は、まず取り扱う種の説明(生態や数の現象に至った経緯、最近の目撃情報)、そして保護活動や調査活動を続ける人への取材、その活動への同行からなります。

多田 実さんの文章は読んでいてひきつけられる。
適度なレベルで判りやすく解説してくれ、真面目に説明する部分ではこれ以上なく熱く、動物の魅力や活動の同行時について語る時にはまるで子供のように楽しそうに、そして種の回復を願うときにはこの上なく切ない文章で、読者に問いかける。

この本の中で訴えられているのは酷く単純なこと。
人間がもう少し野生動物へ気遣いしていればクリアできてしまう課題。
なのに、それが出来ない。
その難しさをこの本の中で思い知らされました。

扱う動物は以下の十八種。
①ニホンカワウソ
絶滅危惧 I A類
(現時点での最新の目撃情報が1979年のため、2129年までに新たな目撃情報が確認できなければ絶滅確定)
②クニマス
絶滅種
③イヌワシ
絶滅危惧ⅠB類
④オガサワラアブラコウモリ
絶滅種
⑤ウケクチウグイ
絶滅危惧IB類
⑥シマフクロウ
絶滅危惧IA類
⑦アカメ
準絶滅危惧
⑧ツキノワグマ
絶滅のおそれのある地域個体群
⑨コウノトリ
絶滅危惧IA類
⑩ニホンアシカ
絶滅危惧IA類
(現時点での最新の目撃情報が1975年のため、2125年までに新たな目撃情報が確認できなければ絶滅確定)
⑪オオヒシクイ
準絶滅危惧
⑫ウシモツゴ
絶滅危惧IA類
⑬ヤマドリ
準絶滅危惧(アカヤマドリ、コシジロヤマドリ)
⑭エツ
絶滅危惧II類
⑮アマミノクロウサギ
絶滅危惧IB類
⑯ヤンバルクイナ
絶滅危惧IA類
⑰サツキマス
山口県指定:絶滅危惧IB類
⑱ジュゴン
絶滅危惧種


テーマ:紹介したい本 - ジャンル:本・雑誌


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さんまの名探偵/FC
明石家さんまさんを探偵に置き、被害者から容疑者、重要な証言者までを吉本興業所属(当時)の芸人達で固めた推理ゲームです。
お笑い芸人をメインにすえているという事で、面白さ重視かと思いきや、確かに面白いものの、様々な聞き込みなどから情報を収集して事件を展開させ、犯人へと行き着いていくのはなかなかの作り込み。

途中、こいつが犯人かな?と思っていたら、違ったり。
面白いだけのゲームと侮っていると、しっかりやられます。

ギャラクシガニというナムコのギャラクシアンというゲームのパロディにクリアすることでヒントがもらえるのですが、意外と困ったときにはすがりつきたくなっちゃいます。
他、横山やすしさんから情報を貰う為にボートレースをしたり。
大阪だから!美味しいたこ焼を食べたり。

同様のゲームとして元野球選手の江川投手を主人公としたプロ野球?殺人事件も以前紹介しましたが、あちらが車を用いて高速道路を移動したり、マップが非常に広かったのに対して、こちらは限られた空間を最大に移動するタイプです。

操作画面でアイコンから操作方法を選ぶなど、意外と推理アドベンチャーの王道の作品でした。
そして何気にマルチエンディング。
ハッピーエンド(一つ)+バッドエンド(複数)です。

ちなみに被害者は桂 文珍さん。
彼の死体が見つかった金庫室に納められていた『アフリカの星』という非常に貴重なダイヤモンド。
文珍の死と、ダイヤモンドの関係とは?
そして、ダイヤモンドに興味を示していた数々の芸人達。
犯人は彼らの中に居るのだろうか…。

推理物の特色を活かし、色々なところを調べることでちょっとしたイベントが発生することがあります。

例えば、何気に太陽の塔の近くでたけちゃんの写真を見つけたさんまが、それを破り捨てるシーンがあったりする。こういう無駄が愛しいじゃないですか。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ゲームプレイ日記 - ジャンル:ゲーム


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百年目の同窓会/赤川次郎
自称、独身のうら若き美女である鈴木芳子が暮らす屋敷は、変わった場所と繋がっている。

そこにはシャーロック・ホームズやナポレオン、剣豪ダルタニアンといった架空から実在まで古今東西の著名人達が一緒に暮らしている。
その場所は『第九号棟』。
古今東西の著名人たちに現在の事件を解決させるというパロディ/パスティーシュの作品は色々とありますが、赤川次郎さんはこの作品の中で『自分がそうだと思い込んでいる』精神病患者という設定を用いることで、この競演を実現させました。

ただ個々の設定についてはどうなのかな?と思う部分もあったり。
冒頭で鈴木芳子を待つシャーロック・ホームズは『いつの世にも美女は犯罪の因になります』との台詞を口にする。

…え、ルパンですか?
そこはワトソンの領域じゃないですか。

物語は、連続して起こった怪事件に端を発する。
普通に暮らしていた女性達が、急に倒れて…目覚めた時には外国の女性の名前を名乗り始めるのだった。
メアリ、アニー、エリザベス、キャサリン、メアリ…。
目覚めると、この五つの名前を名乗り始めた女性達。
この原因不明の出来事の裏に浮かび上がる、切り裂きジャックの名前。
女性達が名乗ったその名前は、かつて惨殺を繰り返した殺人犯である切り裂きジャックの被害者となった女性の名前だったのである。

第九号棟のメンバーの中から事件の解決の中心になるのはシャーロック・ホームズとダルタニアン、途中からルパンも参戦。
ところどころ第九号棟のメンバーも出てきて、物語の隠し味のようになっています。
ガンマン、アニー・オークレーとの駆け引きのでは拳銃の火薬のにおいをかぎ当てて見せるその特技に対して、鈴木芳子が『犬みたい』と例えるやいなや…。
許せないわ!決闘よ!

赤川次郎さんの、こういう無駄な挿話って大好き。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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寺暮らし/森 まゆみ
森まゆみさんがお寺の敷地内のアパートに引っ越した実体験を綴るエッセーです。
環境は良好だそうですが、その表現がさすが寺。

周りはお墓だから静かで緑も多くて環境抜群。

大抵の人は周りがお墓という一点で、充分に環境劣悪と呼ぶと思うのですが、どうでしょうか。

冒頭部では離婚に至る経緯なども触れつつ、段々とお寺がある暮らしが見えてきます。
『夏の朝』では、普通のマンション、普通の大家さんでは経験できないような事が数多く紹介されており、『仏様にお供えしたお下がり』をおすそ分けされている風景や、お盆など儀式がある時特有のお寺の賑わい、そして敷地内に住む側の気遣い(洗濯物を室内に干すなど)といった辺りはまさに寺暮らし…。
読経が聞こえてきたり、葬式が執り行われたり…。
お寺との暮らしというのは実に風変わりで、そして興味深いです。

ちなみに窓の外の視線や声などを気にしなくて良い理由もすばらしい。

外は三方墓場なんだから。

三児の母として、職業作家として、バツ一の働く女性として。
様々な顔を見せる森まゆみさんの生活+寺。
なんとなくお寺に住んでみたくなるような、そんなエッセーです。


テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学


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バーネット探偵社
初めて読んだ時には、この作品がルパンシリーズの一つだという事に気付けませんでした。

調査代金無料を掲げるバーネット探偵社。
依頼人から調査代金は一切取らず、難解な事件を解決していく。
このジム・バーネットこそがルパンであり、べシュー保安課警部との連系によって事件を解決する、ルパンシリーズが盗み以外の作品にも発展していた時期の、象徴ともいえそうな短編集です。

僕が読んだのは新潮文庫で、翻訳が堀口大學さん。
文章は凄くいい感じの翻訳なのですが…むー。
あのスマートで知的、色男といった雰囲気を持つルパンの一人称が『わし』…。
ジム・バーネットの一人称もやはりわしです。
イメージの問題なのかなぁ…。
僕はどうしても自分の持つイメージと合わない感じかなぁ…。

単なる推理小説に留まらないのが、表には出さなくてもルパンシリーズ。
そこが調査費無料のミソ。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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探偵物語 MUSIC FILE/SHOUGUN
松田優作のテレビドラマシリーズでは代表作の呼び声も高い『探偵物語』。
その劇中に使われていたBGMを集めたサントラです。

フュージョンバンド、SHOGUNの奏でる軽快なリズムに心を奪われた人も多い事と思います。今でも探偵物の代表として、日本国内の作品へ影響を与え続けるドラマだけに、厳選されたBGMもやはり、聴いている人々を事件の中へと呼び込んでいく魅力があります。

ちなみにバンドは現在も現役。
当時に比べると少し皺の増えたメンバーですが、今も当時と変わらぬサウンドを聞かせてくれます。
ちなみに公式サイトに入ると、代表曲であり、探偵物語の主題歌でもあるBAD CITYが流れます。

松田優作といえば、実は『探偵物語』というタイトルの違う映画にも出演しています。こちらも待遇は主役級だったものの、赤川次郎作品の『探偵物語』で、雰囲気は幾分か異なります。

今回紹介する、探偵・工藤が活躍する『探偵物語』は原作は無くドラマオリジナルであるものの、ドラマ原案者の小鷹信光も後に工藤を主人公に据えた小説『探偵物語』を執筆しています。
こちらは設定で幾らか類似点が見られるものの、内容はドラマとは大きく異なる正統派のハードボイルドの探偵を主人公とした物で、ドラマが好きだから小説も楽しめる…という作品ではなく、中高生の頃にドラマの影響で手に取った新・探偵物語は、僕にとって最初のハードボイルド作品だったので『痛そうっ』というイメージばかりが強いです。

原作でも細かな点へのこだわりが覗ける作品でしたが、小説版でも小鷹信光さんのこだわりは強く、出版社との意見の対立から、第二作から第三作(新・探偵物語)の単行本の出版までの間はなんと20年もかかっていました。

もはや聞くだけで探偵物の世界に入れるサントラ。
推理小説のお供にどうでしょうか。




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これは役立つ『葬儀屋さん』の打ち明け話/尾出安久
葬儀屋勤務の葬祭ディレクターの描く葬儀業界や、お客様の裏話集です。
様々な経験から出会った様々なケースや、孤独死や事故死、様々な葬儀の出来事について軽快に綴っています。

面白おかしく…というと、事が事なので相応しくないかもしれませんが、その一方で孤独死や自殺などについて意見を述べる際には、色々な経験をしたからこそなのか、非常に重みのある言葉が並びます。
打ち明け話という意味では、前半の方が様々なケースなどが並ぶのでそれらしく、後半に行くにつれて葬儀の流れにそって説明していきます。

全体的には重たくなりすぎず、締めるポイントだけきちんと締めておくといった感じで読みやすいです。
役立つという意味では、おおっぴらな意見で葬儀の疑問について答えているので、妙に堅苦しい言葉の並ぶ本よりは読みやすさなどの面でもいい一冊だと思います。

印象に残ったのは、小節のタイトル。
迷惑坊主撃退法




テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


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唇のねじれた男/シャーロック・ホームズの冒険 The Man with the Twisted Lip
シャーロック・ホームズの事件には、それ自体は犯罪とは何の関係もない…という事件も幾つか含まれています。
なのにそうした事件がワトソンの手によって小説として発表されるのは、事件自体の奇怪さや珍妙さ、そしてホームズの感じる面白さ等の特別な理由によります。

そうした事件の一つ、唇のねじれた男。

この作品は冒頭が他の作品と少し雰囲気が違います。
ある男のプロフィールを綴った後、舞台はワトソン夫婦の家庭へ。
そろそろ眠るような時刻、ワトソン宅を訪ねる一人の夫人。
彼女の夫がアヘン窟から戻ってこない…自分一人では探しに行くのも恐ろしい…そこでワトソンの妻に助けを求めてきたのだった。
ワトソンは自らの患者でもある男を連れ戻す為にアヘン窟へ向かう。

この作品、冒頭で結構インパクトが強いです。
昔の翻訳だと特に表現が強い。
以下、ワトソンの妻の反応。
ちょっと迷惑そうな表情を浮かべた。
この人、あの四つの署名のヒロインと同一人物です。
…あれ、そんなキャラクターでしたっけ;
更に、ワトソン本人の反応。
思わず舌打ちした。
もしもーし、先生!?
医者にあるまじき対応です。

最近の訳だと、もう少しソフトに表現してある物の、こういう表現も人間らしくていいんじゃないかなーって、そんな風に思いました。

ちなみに尋ねてきた婦人が、夫婦にとって親しい存在だと気づいた時、事情を聞こうとしたワトソン夫人は、ワトソンに席を外してもらうほうがいいのかどうかを確認する際に、さりげなく旦那の名前を『ジェームス』と呼びます。
彼の名前はジョンです。
コレを以って浮気疑惑が一部シャーロッキアンの間で生じています。
慌てても旦那の名前は間違えちゃいかん。

アヘン窟で男性の救出に成功した時、老人に変装したホームズと出会い、同行を誘われたワトソンはホームズにそそのかされるままに、アヘンでぼやーっとしている患者を、一人で馬車に乗せて帰らせる
結構無茶な気がするのは僕だけでしょうか。

ある婦人がたまたま街中で自らの旦那の姿を見つけた。
手を振っているように見えたのが、突然その姿が室内へ消えてしまう…それを不思議に思い、夫が見えた建物の三階へ行こうとするが阻まれてしまう。
そこで警察に頼み立ち入る事に成功するが、残されていたのは僅かな血痕が残された衣服のみだった。ホームズは生存の可能性の低さを感じながらも調査を続けた…。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学


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五つのオレンジの種/シャーロック・ホームズの冒険 The Five Orange Pips
ワトソンが憶測や推量でしか説明できず、更に二、三の点では今後も説明は出来ないだろうと記した事件として紹介されているのがこの五つのオレンジの種(オレンジの種五つ事件とも)です。

アメリカで財産を築き、このイギリスの地へ帰ってきた一族を巡る事件。
平穏に暮らしている家へ届けられるKKKと記された封筒と、同封された五つのオレンジの種…。それを見た依頼人の伯父と父親は慌てふためきながら、やがて不自然な事故死を遂げる。
…やがて、一人残された依頼人の下へも送られてくるその封筒。
五つのオレンジの種と一緒に、書類を日時計の上へ置くように指示する内容の手紙が入っていた。

二人の悲劇が頭をよぎった依頼人は、シャーロック・ホームズの噂を耳にして早速助けを求めにやってくる…。

物語としてはワトソンが冒頭で述べているのとは、また違った意味合いで余り推理という要素のない物語です。

それでも作品としては幾つか注目すべき点があります。
まず第一点。
ワトソンは奥さんが親戚の家へ泊まりに行っている為に、事件が舞い込む四~五日前から、ホームズの住むベーカー街の部屋へ里帰りをしていました。
そして事件発生~翌日。
太陽の陽射しを詩的に表現しながら目覚めるワトソン先生。
奥様は、昨日も帰られなかったのですね。
そしてその日の夜遅く。
本業の医者が忙しくて帰るのが夜遅くなったと記しつつ、ベーカー街のホームズ宅へ戻ってくるワトソン。
今日も奥様は帰られないのですね。
微妙にワトソンの夫婦仲を気にしてしまうような出来事でしたが、当時の感覚で言えば遠くへ泊まりにいけばこれくらいざらだったのかもしれませんね。

他。
依頼人が来たとき、ワトソンが友人ではないのか?と聴いた際に答えたホームズの一言。

『僕の友人は、君しかいないよ』
…切ない一言である。

そういえばこの作品内では緋色の研究でワトソンがホームズの素性を知りたくて作った、ホームズの知識の分析をしたメモについての話題が出ます。
これ、ワトソンは書いてすぐに馬鹿らしくなって処分している物で、実際にはホームズは知る筈の無い出来事でした。
ホームズ、きちんと自分の活躍を描いた作品のチェックをしています。

ちなみにその中でワトソンは、緋色の研究で書いたメモについて語るのですが、微妙に違います。
ニュアンス以外での大きな相違点は以下の二点。
①科学の知識を深遠としていたものを、今作ではジャンルによっては詳しいと下方修正している。
②緋色の研究内では記載の無かったコカインと煙草の中毒者という項目が増えている。

…ワトソン、さりげなく毒を吐いています。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学


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access odyssey1~3
浅倉大介さんと貴水博之さんで結成されたユニット、access。
1992年~1995年まで活動し、突然の活動休止。
現在は2002年の活動再開以後マイペースな活動を続けていますが、本作は結成前夜~活動休止までを克明に記録した本です。

内容はドキュメンタリーや密着…といった感じではなく、小説のようにaccessの活動の裏表を記録しており、当時の彼らの普段の会話やレコーディングの様子、何気ない仕草といった全てが文字にされています。
約三年程度の活動を駆け抜けた彼らが、0からスタートしてトップアーティストへの仲間入り、そして個々の方向性への葛藤から活動を休止しての別れまで…。

3巻に別れており、それぞれ1が結成前夜~活動開始、2が活動期間中、3が活動~活動休止。

著者はTMNのレポートもしていた方で、TMNのメンバーも記録の詳細さに舌を巻いたといわれていますが、確かに創作?と思ってしまうほど何気ない会話まで細かく、まるで24時間二人と居続けたかのように書いてあります。
しかしボーカルの貴水博之さんがaccess加入どころか浅倉大介さんとの出会い以前の学生時代の様子も描かれていることから、綿密にインタビューを続けているのだろうなと思います。

感じたのは、二人を含めた周辺スタッフとの仲の良さ。
文章からそれが伝わってくるようでした。
少し幼すぎるほどの二人の様子は、微笑ましい物がありました。

だからこそ、活動休止という選択肢を取った時、読んでいる側までも胸を締め付けられるような感覚に捉われるのでしょうか。
活動休止を決める際の、二人の微妙な心理状態は彼らの活動を応援していた人には必読の内容かもしれません。

また、発表した作品の解説も収録されており、こちらはメンバーからのコメントです。


テーマ:お気に入りミュージシャン - ジャンル:音楽


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いちご同盟
この本を知るきっかけになったのは、高校生の頃のテストでした。
模擬試験を受けた際に、現代文の文章題の問題として掲載されていたもので、吸い込まれるようにその作品を読みふけり、テストが終わると同時に本屋へ直行しました。

主人公は自殺した少年の形跡を追い、生と死を考えているような少年だった。
物語はそんな彼が野球の試合のビデオを撮って欲しいと頼まれるところから始まる。
そしてその野球の試合の撮影を頼んだ少年、徹也を通じて病床の少女、直美と知り合うのだった。

人生の選択肢のリストの中に自殺という項目があってもいい。
主人公はそう語る。
それに対して病床の直美はこう答える。
あたしに与えられたリストは、病気、病気、病気、これだけ。自殺する権利も無いのよ。だって、自殺したって病気のせいだと思われるでしょ。自殺って、元気な人がやらないと、誰も驚かないものね

病床の少女との出会いから、一人の少年の人生観が変わっていく――。
生きることの意味、そして尊さ。
皮肉な事に、それを知るのはいつも生きていくことが当然ではない人間の命の輝きを見てからだ。この物語の主人公もそんな一人だった。
自殺も人生の選択肢のリストにあって良いと語った少年の気持ちの変化が、思春期の急速な成長と共に描かれた秀作。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学


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10歳のポケット/山田かまち
17歳という若さで、エレキギターの練習中に感電死してしまった、無名の高校生・山田かまち
しかし彼の残した等身大の思春期を映し出した作品の数々は、彼の死にうよって掻き消される事無く、人々の胸に届いた。
本作はそうした山田かまちの幼少期の作品を掲載しています。

あとがきによると、丁度小学校3年生の頃に当時の担任だった竹内先生によって、その才能を見出され、有名な先生の下へ連れて行かれるなど、その才能がまさに開花していた時期の作品の数々です。

彼の作風は段々と抽象的な表現へとシフトしていきますが、この10歳のポケットの時期は判り易さという面で非常に秀でていると思います。
後の作品と比べると深さや凄みでは劣るものの、その才能を見出される理由の説明が不要なほど、言葉も絵も生き生きとしています。
幼い年齢からか、動物の絵が目立ちますが、竹内先生がアルタミラの壁画にも例えたその動物達は、子供の絵にありがちな制止した絵ではなく、躍動感に溢れる絵です。

また教師との交換日記から生まれたガブちゃんのぼうけんも収録、母親が語っていた当時の山田かまちを例えた表現…『24時間では足りないよ』という言葉が、まさに文面からあふれ出るような、そんな彼の幼少期を収録した一冊です。
作品のほかに幼い頃の写真や、山田かまちにとって一番最初の読者であったであろう弟とのツーショットも見られます。

ちなみに、このポケットのシリーズは三部作。
順に逝去した17歳、15歳、10歳で出版されています。

僕は山田かまちの『ねなけりゃだめだ』という作品に感銘を受けて、これらのシリーズを手にしたのですが、その完成度の高さから、恐らく死ぬ直前くらいではなかったのかと思い、17歳、15歳という順番で購入したのですが、なんとその作品は10歳のポケット、本作への収録でした。
まさかと思いつつ、二冊も購入したので三部作を揃えておくかという気持ちで手に取った、表紙に幼い山田かまちの写真の載るこの一冊に掲載されていたときの驚きは、今でも忘れられません。


※『ねなけりゃだめだ』は山田かまちのノート〈上〉にも掲載されています。

テーマ: - ジャンル:小説・文学


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伝言ダイヤル殺人事件/そのまんま東
そのまんま東さんの書く、ミステリアスでちょっと本格的な推理小説です。

そのまんま東さんの推理小説で有名なのはビートたけし殺人事件ですが、あちらがドッキリ番組のドキュメンタリー小説といった雰囲気を持つのに対し、今作では冒頭からそのまんま東さんの心理描写など、文章の表現自体が小説らしさを帯びてきています。
ビートたけし殺人事件、明石家さんま殺人事件と続いて、いよいよ本格的な描写に乗り出してきた感じがします。

しかしビートたけし殺人事件同様に、自身を含むたけし軍団のメンバーを登場させその雰囲気を面白おかしく伝える面も前作、前々作に勝るとも劣らない出来になっています。

そのまんま東や、そのほかのたけし軍団のメンバーがレギュラー放送しているラジオ番組に届いた、友人の自殺についての相談の手紙。
しかし番組の趣旨として匿名で放送はするが、採用の基準は葉書に本名と住所等の連絡先を記していること…。
興味を引く無いようだったものの、その基準を曲げるわけにはいかないという事で不採用としたのだが、そのまんま東は意味深なラジオネームが気になっていた。
やがて、そのラジオネームから事件の扉が開いていく。

当時社会問題といってもいいほど急成長した『伝言ダイヤル』。
それを題材にした作品です。

正直な感想。
推理小説として、そこそこ面白いと思います。
でも余り頭に残らない…感じ、でしょうか。
ビートたけし殺人事件のようなインパクトのある作品ではありませんが、タレントが書いたとは思えない、楽しめる推理小説に仕上がっています。



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モルグ街の殺人・まだらの紐
世界最初の探偵小説といえば、エドガー・アラン・ポーの手によるオーギュスト・デュパンだと言われています。
没落した貴族で、つつましい生活なら困らない程度の財産で生活をするデュパン。
同居人(名前は不明。作品の筆記者で一人称の『僕』のみ)との二人暮しで、昼間は部屋を真っ暗に締め切り、ローソクで生活をし、夜になると同居人と散歩を楽しむ…そんな風変わりな生活を営んでいる。
しかしデュパンの並外れた才能…彼は難解な事件をいとも容易く解決してしまう。

コナン・ドイルにも影響を与えたオーギュスト・デュパン
確かに読んでみると、主人公の探偵役と書記役という点等でシャーロック・ホームズシリーズが受けている影響の大きさに気づかされます。
もっと正確に言えばシャーロック・ホームズに限らず、非常に多くの作品がオーギュスト・デュパンシリーズ…実際にはたった三作しか作られなかったその探偵小説の影響下にある事に気付かされます。
また、江戸川乱歩のペンネーム(エドガー・アラン・ポーをもじったもの)や、その生活スタイルはロックミュージシャンのGACKTにも影響を…及ぼしてるのだろうか?

ちなみにシャーロック・ホームズシリーズ第一作ではワトソンも好きなオーギュスト・デュパンの事をホームズが全否定するような発言をし、ワトソンを不快にさせてしまう…といったシーンもありつつ。

モルグ街の殺人・まだらの紐は世界的な名探偵二人の作品を一冊に集めた作品集です。
デュパンからはモルグ街の殺人と盗まれた手紙の二作、ホームズシリーズからは赤毛組合、唇の捩れた男、まだらの紐、グロリア・スコット号事件、マスグレーヴ家の問答書、踊る人形、ノーウッドの建築師、六つのナポレオン、そして金縁の鼻眼鏡といった作品が収録されています。

デュパンシリーズが圧倒的に少ないじゃないか!という事無かれ。
三作しか出ていないから、大半の作品が収録されている事になります。もう一作追加すると、その場でデュパンシリーズ読破!になっちゃいます。
ホームズシリーズの方も人気作ばかりを集めているので、古典ミステリーへ入門するには最適の一冊だと思います。

推理小説の本屋さん

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ボスコム渓谷の謎/シャーロック・ホームズの謎 The Boscombe Valley Mystery
四つの署名で登場したモースタン嬢こと…ワトソン夫人との家庭が冒頭で描かれている作品です。
二人が朝食を取っている最中に、一緒に事件の調査に行かないか?との誘いの電報が入る。
たまに贋作ホームズでは仕事を抱えるワトソンを引っ張りまわすホームズに愚痴を零す…なんて様子が描かれる事もありますが、正典でのモースタン嬢はそんな事も無い。
…っていうか、ちょっと強引。

患者さんなら(近所の医者に)代わってもらえばいいじゃない
 まぁ、それはそうかもしれない。
 …患者の立場になると困った発言だけれども。


それに最近お顔の色が余り良くないわ。
 普通の家庭だと顔色が悪い亭主には、殺人事件の調査ではなくベッドでの休養を勧めるものだと思うのは僕だけでしょうか。

それに貴方はシャーロック・ホームズさんの事件にはいつも興味を持っていたじゃありませんか。
 これって、聴き方によっては“THE嫌味”じゃないですか。

以上、三段階の妻の口説きで出発を決めるワトソン。
どうも追い出されている感じの漂う出発でした。
ちなみに出発が間近に迫っていた物の、アフガニスタンでの戦役の経験を活かして、時間に間に合わせたとの事。
…ただ急いで準備をして家を出た、とは言わないのが軍人の誇り?

事件はある農夫の殺人事件。
同じくオーストラリアへ出稼ぎに出ていた頃に知り合った知人に農場の土地を借りていた男が、息子との口論が目撃された直後に死体で発見された。
第一発見者は口論を終えてその場を離れた直後に断末魔の声を聴いた息子。
どうみても息子の犯行でしかないという状況の中、その父親へ農場を貸していた家の娘が彼の無実を主張してホームズへ助けを求めた。

この事件に登場し、ホームズを呼び寄せたのはレストレイド。
農場の貸主の娘に強固に頼まれて断りきれなかったという様子で、息子の犯行を信じて疑わず、ホームズの推理にも殆ど耳を貸さず、その娘に対して息子の無実を証明できるといった旨の発言をした際には『あんな残酷な事はいえませんよ』との感想を零す始末でした。

ちなみに農場の貸主の娘を見た瞬間のワトソンの感想。

見た事も無いほど美しい娘
このおっさんだきゃぁ…。
こんなんだから家から追い立てられて、挙句にジェームスとか呼び間違えられるんだぞっ。とか言いつつ、女性に対するワトソンの正直な感想は、ホームズシリーズの中ではやけに暖かく感じれます。

このストーリーの中でちょっと注目すべきは『名探偵!?ワトソンの推理』コーナー。
この辺りからワトソンもポロポロと推理をするようになっています。
ホームズが出かけている間、読者向けに自分の推理を書いて読ませています。
あながち大きく外れていなかったのに気を良くして、そのまま出版ですか。

ところで別行動になる直前、ホームズはワトソンに『ほんの二時間もすれば戻るから』と告げて出て行く。
そして、戻ってきた際のワトソンの一文。

ホームズは、その夜おそくなってから戻った。
怒りをあらわにするでもなく、淡々と文章にしているのが逆にワトソンの心境を上手く表しているようで恐ろしいです。

ネタバレ等は続き以降で。
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ビジネスブログのつくりかた/斎藤伸也・小暮正人
仕事でHPに加えてブログの管理もする事になった際に勉強の為に購入した本ですが、まさに初心者向け!といった本です。
ビジネスブログに限らずブログ初心者全般が参考に出来る内容が多いです。

ビジネスブログとしては、書き方や書く内容についての説明が役立ちます。
どういう記事(新商品、サービス)を、どういう風に書くことで興味を引くのか?
またどういった読者を対象とするのか…。(目的の設定)
既存の顧客を対象とするのか、新規顧客開拓なのか…そこだけでも随分と内容は違ってくるはずです。
…とか、そういう基本をしっかり押さえられます。

後は業種別のブログの例。、
ケーススタディとして実際のブログを紹介しています。
ここで当てはまる業種が無くても、参考になる部分はあると思います。

僕個人で言えば目的の設定は余り頭に無くて、日記形式の広告くらいに考えていた部分もあるので、ちょっと自省しつつ、出来るだけ一本化するように心がけています。
このブログで僕個人の日記を全く書かないのも、実はここで勉強した目的の設定から、それは目的外として作っているから…とかなんとか、実際に役立つかどうかは判らないですが。

後は、用語集やこういった本につきものの有料サービス、無料サービスについてですが、こういうのは時間がたてば変わってしまう部分もあるので、この本を買ったのが2005年。
もう2年経っているので、状況も変わってしまっているかもしれません。

後はSEOの基本について。

ネタバレ…というより、率直な感想は続き以降で。
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消えた花婿/シャーロック・ホームズの冒険 A Case Of Identity
結婚式当日、花嫁/花婿が現場に来ない!という悲劇は、現実の世界でも稀に見られることがあるといわれています。
そういった悲劇を扱ったホームズ作品が、これです。

シャーロック・ホームズの冒険短編としては第二作目、随分とこなれてきたと言うか、後に続くホームズシリーズのイメージに近い物がこの作品で既に垣間見れます。
作中で依頼人と会って最初に依頼人の仕事と視力について触れたホームズ緋色の研究四つの署名ホームズの推理に対して強烈に毒を吐いていたワトソンも、既にその内容について何も触れず受け入れています。
そして驚く依頼人に、ホームズは大した事では無いといった態度で話を進めていく…。

年に100ポンドの公債と、タイプライターでの収入がある女性。
そんな彼女が知り合った非常魅力的な男性。厳格な義父に隠れて交際を続け、やがて結婚を…という事になるが、その直前に彼は行方不明になってしまった。
…彼は一体どうしてしまったのだろうか。

この作品中ではホームズの恋愛感が判りやすく書かれています。
依頼人からの手紙を受け取る方法について細かく指示を出した失踪した花婿。依頼人はその話しを、どれだけ自分が愛されていたのかを説明する為に用いています。
以下、ホームズの感想。
かなり示唆に富んだお話です
会話のキャッチボールが出来ていません。
事実、この部分が小説中では重要な要素である事は間違いないものの、なかなかの返答です。
一方のワトソンは一途な依頼人の態度に『なんとなく心をうたれた』との感想を抱く。
…そういえばこのおっさんは四つの署名でも依頼人に手を出した前科がある。惚れっぽい性質なのだろうか

しかし、この後の展開でホームズはシリーズ中初めて怒る。

怒れるホームズとネタバレ等は続き以降で。
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ボヘミア国王の醜聞/シャーロック・ホームズの冒険 A Scandal in Bohemia
シャーロック・ホームズの冒険の一番最初の物語がコレです。

記念すべき!?ホームズの初ロマンスの一作。

ロマンスというほどではないものの、ホームズが口にする唯一の女性の存在という感じでシャーロッキアンの間でも知られる『アイリーン・アドラー』が登場するのが今作。
ホームズが『あの婦人』として呼び続けた女性の、その事件とは?

この作品はホームズ連載の始まりという事もあり、色々と特徴的な事があります。

ワトソン、新婚生活満喫中

ホームズとの同居というスタイルを好むシャーロッキアンにとっては悲しい出来事ともされかねないこの最初の結婚。
四つの署名で知り合った女性と、結婚したワトソンはホームズと疎遠になっていた。
四つの署名を半ばラブロマンスのように仕立てた書記は、新婚生活満喫中につき、幾つかの事件の記録を放棄していました。

久し振りにホームズの家を訪れたワトソン
ここから再び往年の名コンビが活動を再開します。
ワトソン、そろそろ新婚生活にも飽きてきましたか?とか、意地の悪い事は言いません。

『このほらふきめ!』
緋色の研究-手紙を届けた男の経歴に対する推理に対しての感想。
『あんまりな物知り顔というものだよ』
四つの署名-ワトソンの兄の形見の懐中時計からの推理に対しての感想。

上記のように、続いてきたワトソンのホームズに対する信頼度の変遷ですが、今作では更に変化。

『数世紀前に生まれていたら、君は間違いなく火あぶりになっただろう』
ボヘミア国王の醜聞-ワトソンの近況や女中について言い当てた後の返答。

微妙にが残っているような…。褒めるにしてももうちょっと良いような表現はなかったのか、ワトソン。

この事件は『あの婦人』が登場することや、ワトソンにとってはじめて見たホームズの敗戦という事で注目を集める物の、事件の内容自体は意外とシンプルです。
ボヘミア国王が皇太子時代に付き合っていた女性、そして彼女と撮影したツーショットの写真。結婚を控える段階になって、その写真が自分達の将来に陰を落とすのではないか…そう考え、その写真の奪還を依頼してきた…という事件です。
ネタバレ等は続き以降で。
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刑事クラ~モーツァルト殺人事件
警察を舞台としたドラマや映画のBGMとモーツアルトの音楽を融合させて楽しませてくれるのがこの刑事(デカ)クラ ~モーツァルト殺人事件~
例えばダブルコンチェルト第一番「アマデウス・モーツァルト殺人事件」ト短調 K.2006 第1楽章 「初動捜査」 Allegro ~Gメン’75のテーマ/古畑任三郎のテーマ/はぐれ刑事純情派 メインタイトル/ といった具合に。
上手に融合されています。
こうして聴いてみると、クラシックと融合されているとはいえ、モーツアルトの音楽も合わせてみると意外と斬新に聞こえて最近の楽曲とくっつけていて違和感は感じません。

太陽に吠えろから、ビバリーヒルズコップ、踊る大捜査線まで往年の名曲たちが新たな命を与えられている様子は非常に面白いものがあります。

推理小説を読むなら、推理物のBGMというのもいいかも知れないですね。


推理小説の本屋さん

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タイタニック伝説 世紀の悲劇と謎の真相/平川陽一
全世界で大ヒットし、後に語り継がれる作品となった映画タイタニック』。
テーマソングはラブソングとして定着、そして演じた俳優達は一流の俳優へその名を連ねることとなり、海洋史における最大の悲劇であったタイタニックは沈没から八十年以上過ぎた20世紀末に再度その姿を世界中に示しました。

そのタイタニックにまつわるや疑問点について掲載してある本は沢山出版されています。
タイタニックと双子関係にある船、備品にタイタニックの名前が記載されていなかった事、そして余地夢で乗船を回避した人々、不沈の船と呼ばれたタイタニック完成までの様々な事件…。
また、多くの乗客を死なざるを得ない状況へ追いやってしまった氷山との衝突における疑問点、そして数が圧倒的に足りなかった救命ボート…。
出向前から、沈没、そして沈没後まで様々な事実が掲載されています。
タイタニックを始めて知る人でも充分に楽しめる、海洋史上最大の悲劇に伴った様々なとその真相の数々。

特にこの平川陽一さんの本は映画『タイタニック』を前提に描かれているのが特徴的です。
映画『タイタニック』公開前後で沢山の本が出ていますが、映画の影響で出ている事に触れない本もある中、本作は映画で知った人々が楽しめるように作られています。
また巻末、最後の章は映画タイタニックのこぼれ話としてスペースを割いていますが、こちらも映画を見ていない方でも充分に楽しめる内容です。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌


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ドワーフ村殺人事件
異色の推理小説…世の中にそう呼ばれる小説は幾つもありますが、中にはファンタジーの世界を舞台にした推理小説もあります。

剣と魔法の国、ソードワールド。
幾つもの人種がおり、そして人々は魔法や精霊を操る。
そんな世界で、殺人事件を解決する探偵!?

デュダは村一番であり、そして村唯一の賢者
本来なら力が優れていて、知能が少し劣るドワーフ族では異色の賢者
そんな賢者に、エルフ族のリューク。
この凸凹コンビが難事件へと立ち向かう。
そして手柄を奪っていく、巡察官のギリアム。
ファンタジー界へ揃った推理小説の王道の役割を担うメンバー達が織り成す剣と魔法の国の推理小説とは!?

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学


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ルパン対ホームズ-ブロンドの女-
アルセーヌ・ルパン対エルロック・ショルメ。
原題では贋作ホームズではなく、アルセーヌ・ルパンシリーズに属する筈の今作。
そもそもエルロック・ショルメとはなんぞや?という所から始まります。

ルパンシリーズにシャーロック・ホームズが登場したのは『遅かりしシャーロック・ホームズ』、1906年6月の事でした。
しかしこれはホームズの作者であるコナン・ドイルからの抗議によってルブランのルパンシリーズにホームズを勝手に登場させることは出来なくなってしまいました。

…今の感覚だと普通のことですけども、当時のそこら辺の感覚はどうだったんでしょう。

世紀の大怪盗もそこまでは考えが及ばなかったのだろうか。

そこでSherlock HolmesのスペルをHerloc Shomels(Herlock Sholmès)と最初のSの位置をファーストネームとファミリーネームで入れ替え、自らのオリジナルのキャラクターという設定に作り変えました。
しかし日本人はアナグラムに慣れていないことや、恐らく日本語では本当に全く別物の名前のように見えることなどから、和訳時にはシャーロック・ホームズとされています。
ちなみにワトソンはウィルソン。

似た感じの、でもよくある名前
ルブランはシャーロッキアンではなかった様子。
もっとワトソンもアナグラムして欲しかったよ。

ネタバレ等は続き以降で。
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風の人―浅見光彦ワールド
旅情ミステリーという特色から、推理小説意外にも色々と派生した作品
を生み出している浅見光彦シリーズ。

その中でも俳優の榎木孝明さんが事件の舞台となった地域のイラストを描き、作者の内田康夫さんがエッセーを添えるというスタイルで、キャッチコピーは『描くのは浅見光彦、綴るのは軽井沢のセンセ』という近作がお勧めです。
榎木孝明さんは二時間ドラマで映像化された浅見光彦を演じた俳優の一人で、現在では兄の浅見陽一郎を演じる俳優さんで、絵描きとしても展覧会を開くなどの実績がある方です。
軽井沢のセンセは、浅見光彦シリーズではおなじみ、家政婦の須美子が作品中で顔を出す内田康夫先生自身を指した愛称(蔑称?)です。
そういう意味で、この作品を夢の競演と位置づけています。

イラストが、やっぱり凄い。
これを見てから小説をもう一度読み直すのも一興。

そういえば先述のドラマで浅見光彦から浅見陽一郎として映像化作品へ留まったのは作者の内田康夫さんの希望があったからと言われています。
気があうところがあるのでしょうね。
この作品でもいいコンビネーションでお互いに高めあっています。


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十七歳だった!/原田宗典
原田宗典さんの十七歳の頃の出来事を綴ったエッセー。
『他のどんな年齢よりも軽やかで、愉快で、しかも美しく感じられる』。
あとがきで著者はそう綴った。

高校二年生、十七歳という独特の年齢の自分の姿を包み隠さず描いた、誰でも共感できる部分のある、ほろ苦い思い出を重ね合わせるようなエッセーです。
当時、東京から岡山へ移住していた為、ストーリーの中での言葉は岡山弁になっています。

ちょっと不良になろうとしたり、エッチ系の事を考えてみたり。
初めてのデートや煙草の味も収録されています。
誰でも一度は経験した事かもしれません。

原田宗典さんの著作の中でも幾度か取り上げられている、高校時代に文学青年になっていく経緯も描いてあります。
いわく、勉強はレベルが追いつかず、スポーツ(バスケ)は東京に比べて高校の方向性もありレベルが低すぎてやる気をなくし、不良をするのは結構大変…という事で足を踏み入れたのがきっかけだそうで、当時過ごした喫茶店のことも触れられています。

原田宗典さんの起源を知るのに、充実の一冊です。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌


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最後の言葉/川嶋あい
路上ライブを1000回こなし、その間に売ったCDが8,000枚。
フジテレビ系バラエティ、『あいのり』の主題歌で結婚式の定番ソングを一つ増やしたi wishのボーカル、川嶋 あい。
ソロ転向後も順調に活動を続ける彼女の半生を綴ったエッセーです。

『私は、生まれたときの名前は川島愛ではなかった。』

淡々と語られる彼女の半生は、あまりに悲しい出来事が多すぎる。
その一方でだからこそ、成長できる人の強さを痛感させられます。

実の親を亡くし、施設から養父母に引き取られる。
そして、その養父母の死。
最後まで彼女の夢を信じ続けた養母の死は、i wishの新曲が大ブレイクを果たすほんの数ヶ月前だった。

オリコンチャートで1位まで獲得、率直な愛の言葉と優しいメロディに乗せられたその曲は、現在の日本には珍しくなった老若男女を問わず口ずさめる大ヒットとなった。
しかし冒頭で彼女はその時の感想を『でも、むなしかった。悲しかった。』と語る。
それは成功を祈り続けた人へ、その成果を見せることが出来なかったから。

ネタバレ等は続き以降で。
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テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽


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パズルレディの名推理
クロスワードを題材に用いた長編推理小説です。
人気のクロスワード出題者のパズルレディ事、コーラが今作の主人公。

殺人事件の現場で見つかった紙切れは、どうやらクロスワードの欠片らしい。
そういえばテレビCMにも出てくる、有名なクロスワードの出題者がいるではないか…という事でパズルレディの元へ意見を求めにやってくる刑事…。

ミニー・マウスがミッキーに隠れて浮気するより、なおわるいわ
こんな飛び切りの発言で事件に巻き込まれたことを悔やんだのは、コーラの姪っ子であるシェリー…実は彼女が問題の出題者であり、コーラは広告塔として顔を使用していたという、二つで一つの存在だったのである。

クロスワードという限られた題材で作られた割には、奇想天外で不自然さも無い作品に仕上がっています。
作品の冒頭では『おもしろい謎が大好きだったスタンリーに』と。
…これって、同作者を代表する探偵、スタンリー・ヘイスティングのことでしょうか。

そしてオマケとしてつけられているのもクロスワード。
全てを記入すれば犯人へ辿り着ける…ものの、作品中の話題から出題されているので、作品を読まずに埋められる筈が無いので、作品を読み終わった後のオマケとして楽しむしかないのでしょう。

スタンリーシリーズとは、少し雰囲気も違います。
あちらは都会にありがちな風景をそのまま描いたような作品、パズルレディは穏やかな田舎生活を描いた作品。
最後のエンディングの展開も、少しほんのり暖かい。
そんな違いが印象的でした。


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プロ野球?殺人事件/FC
ファミコンゲームでも数々の推理物が出ています。
その中でも異色気味なのが、このプロ野球?殺人事件です。
テレビを見ている元野球選手イガワ宅へ訪れる現役野球選手のホラ。
彼が持ち込んできたバッグの中には大量の現金が…。
これがきっかけとなり、警察に追われる身となったイガワは自らの潔白を証明する為に事件へと立ち向かう。

移動はRPGとか、アクションっぽい感じの見下ろし型です。
警察に追われている為に逃げ回ったり、隠れたり、捕まりそうになると選択式の応答で弁明して振り切らなければなりません。
変装(女装含む!!!)や、車移動時のカーチェイスでパトカーを振り切る、捕まりそうになったらシューティングゲームで逃げるなど、アドベンチャーからアクションの要素までぎっしり詰まっていて、楽しみどころ満載です。
電話機能で、情報を収集し、休む為のホテルではプロ野球ニュースで情報を得る…。
横浜、川崎、東京、所沢、名古屋、大阪と舞台も多彩。
それぞれの地域の個性を楽しみながらの事件解決になります。

難易度はそこそこ。


ネタバレ等は続き以降で。
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