本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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おまえがこの世に5人いたとしても 5人ともこの俺様の女にしてみせる/三代目魚武濱田成夫
俺は俺と毎晩乾杯しとる

自分を讃える詩を創る三代目魚武濱田成夫(さんだいめうおたけはまだしげお)さん。

タイトルどおり、もうそれが全て。
自信たっぷりの『俺様』、そして溺愛する『おまえ』。
繊細に心をそっと撫でていくような優しい詩もあるけれど、これほど断定的に言い切ってしまう世界観もいい。自分の気持ちから装飾を全て取り除いたような清々しい世界観です。
だからこそ、彼は自分の気持ちや想い人を月に例えるのではなく、『満月などいらん君が欲しい』と言うし、『俺は君の書いた字までもを愛しとる』ともいいます。
こういうものを読んでいると、時に言葉はむき出しの状態の方がよく響くような気さえしてきます。

ちなみにタイトルになっているのも彼の作品の一つですが、これ…実はバリエーションがあって、最大で『おまえ』が1001人まで増えます。
ちなみに著者曰く『1001人までやったらだいじょうぶや』との事。…って、コレを聞いて誰が誰が安心できるんだ、誰が
ちなみにこの数のシリーズにはもう一つあって、俺。という言葉を重ねただけの『○○俺』という作品もあり、こちらは『おまえ』より許容範囲が広く、最大で『1261俺』まで増殖します。
ページ中、俺が並ぶだけの作品。
この人、もう何でもアリ。

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続・谷川俊太郎詩集
現代詩人の代表となる人物を集めた詩集シリーズ、谷川俊太郎さんです。

この方、谷川俊太郎?と思われるような、詩集に興味のない方にも実は有名な人物で、彼の言葉に触れた人も大勢いるはずです。
詩以外の創作活動…絵本や童話なども手がけているのですが、谷川俊太郎さんの代表的な仕事といえば、詩に次いで翻訳が挙げられます。
彼は漫画『ピーナッツ』…例のチャーリー・ブラウンとその飼い犬であるスヌーピー、そして周辺の仲間達とで織り成すコミックの翻訳者であり、あの暖かな雰囲気をそのままに日本語訳するという大仕事を請け負ったのが彼です。
またその他にも『マザーグースのうた』の翻訳や、作詞家として鉄腕アトムの楽曲や、様々な学校に校歌の歌詞を提供しているので、もしかしたら彼の言葉を歌っていた人もいるかもしれません。

漫画『ピーナッツ』のタイトルには、ピーナッツを食べながら気軽に読める漫画という意味があるという説があります。 (注:著者がつけたタイトルではないそうなので、著者の意向ではないものです)
谷川俊太郎さんの作品にも、そんな雰囲気を感じることがあります。
眉間に皺を寄せて、生きるとは…、自分とは…。そんな重苦しさに捉われることではなく、もっとソフトな『そう、そう!』と言える作品。
そういえばこの詩集に収録されている『汽車と川』という作品に『ピーナッツをかじりながら』なんて一文もあります。とてもロマンティックな作品です。
谷川俊太郎さんの作品に音楽を乗せた楽曲も発表されており、詩から感じる身近さや言葉のリズムのよさは著名な詩人の中でも他の追随を許さない水準だと言えそうです。

この詩集はそんな谷川俊太郎さんの詩作品にエッセイを加えたもので、解説には寺田 透さん、坂上 弘さんが参加しています。



僕が一番気に入っている作品は、『私の家への道順の推敲』という作品で、なんと谷川俊太郎さんの自宅へ行く為の道順を説明している作品で、もうそれ以上でもそれ以下でもありません。
これには伏線のようなエッセイがあり『道順の話』で、自分の家への道順を説明するのが苦手だと打ち明けており、ドイツ人に道を教えるのが面倒になった谷川俊太郎さんは『ドント・カム・トウ・マイハウス』と告げたそうです。
『くりかえしているうちに、少しずつ上手になってきた』と言っているものの、この作品は故意にそうしているのか、それともこれが谷川俊太郎さんの限界なのか、わかりづらいです。
道順の説明なのに『おまけにあろう事か』や、『崖とか人工湖の如きものも存在しないから、危険は事実上無視できる』といった道順の説明に似つかわしくない言葉まで飛び出す始末。
何かを教えるのが下手な人は、概して余分な説明が多い。
天才、谷川俊太郎さんにしてもそれは変わらない様子でした。




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萩原朔太郎詩集/現代詩文庫
昭和から大正へかけて活躍した詩人、萩原朔太郎。
小説『世界の中心で愛を叫ぶ』の主人公の名前、『松本朔太郎』の由来として知った人も少なくないでしょう。

萩原朔太郎詩集は彼が残した『詩』を集めて収録したアンソロジーです。
主に『詩作品』に注目している為、初期の短歌や晩年に発表された散文の作品を読みたいという方には余りお勧めできませんが、詩人としての萩原朔太郎の全盛期を彩る『青猫』や、処女作にして彼自身の代表作となった『月に吠える』などに重点を置いて収録されていると思えば、それは随分と贅沢な話だと思う。
しかも『月に吠える』と、初期との対比によく用いられる『氷島』は完全収録です。

飯島耕一さんが解説で仰られていますが、彼は前橋に住みながら前橋のような田舎を嫌っていました。これは意外と独特な感じ…特に現在を生きる僕達にとっては、そうみえる部分だと思います。
彼は『厭らしい景物』という作品の中で、『かれらは馬のやうに暮らしてゐた。』と人々を表現し、そして『精神さへも梅雨じみて居る』と綴るのです。
詩人は自然を、そして田舎をロマンティックに語る生き物なのではなかったのか!?そんなカルチャーショックを受けてしまうのでした。

また、タイトルもそのまま『田舎を恐る』では、そこに住む人間の群れを恐れる、田舎の空気は陰鬱で重苦しいとまで描いた挙句に『田舎は熱病の青じろい夢である』とまで切り捨てています。
萩原朔太郎さんの正当な愛好家の方々からはお叱りを受けるかもしれませんが、この『そこまで言うか!』的な表現を見つけるのも楽しみ方の一つ、そう思います。

僕がこの作品集で最も好きなのは『日本への回帰』。
そういえば少し話題はそれますが、彼は『新しい日本語を発見しようとして、絶望的に悶え悩んだあげくの果て、遂に古き日本語の文章語に帰ってしまった』(『詩人の使命』)と記しています。
『日本への回帰』の中で、彼は『僕等の住むべき真の家郷は、世界の隅々を探し廻って、結局やはり祖国の日本より外にはない』とするが、その日本はには『幻滅した西洋の図が、その拙劣な模写の形で』はびこっていた。
『僕らは一切の物を喪失した』と記しているのですが、こういう情勢を見たからこそ、彼は『帰ってしまった』のかなぁ、そんな風に思うのです。

西洋かぶれは、現在まで続いています。
なんの危機感もなく。

しかし、それでも『和』という物が文化から決して消えないのは僕達も心のどこかで真の家郷は、世界の隅々を探し廻って、結局やはり祖国の日本より外にはない…そんな風に思った萩原朔太郎さんと同じく、日本人の血が流れているから、なのでしょうか。



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