本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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アルバイト探偵Ⅱ―避暑地の夏、殺し屋の夏―/大沢在昌
不良親父冴木涼介と、その息子…ツッパリにもオタクにもならず適度な不良の都立高校生であり、家業を手伝うアルバイト探偵の隆(リュウ)。
この二人が織り成すハードボイルド…と呼ぶにはコメディタッチな探偵小説がアルバイト探偵。
この作品が二作目の短編集で、出版社によっては収録作品の一つから名前を取って『調毒師を捜せ』のタイトルでも出版されています。

前作までに家庭教師で元暴走族の麻里、スケバンの康子というシリーズ中の中心人物となるキャラクターも出揃った本作は底抜けにふざけ、底抜けにシリアスな冴木親子の姿が見れます。

普段はいがみ合い、なかなかお互いを認め合わない親子ですが、『調毒師を捜せ』では、涼介親父の死の危機に死を覚悟して伝説の調毒師へ挑む隆君の姿、そして『アルバイト行商人(スパイ)』では、死んだ筈の隆の母親が生きているという可能性が浮上。
もう二度とないかもしれない再会のチャンスに、地球規模の戦争が勃発しようとしている行商人同士の争いに息子を連れて行く事を決断する涼介。
……俺の、息子だから、な
たとえ血の繋がりがなくても親子としての絆は薄れない。
なかなか見れない二人の姿がこの一冊に収められています。

個々の作品とネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…
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アルバイト探偵(アルバイト・アイ)/大沢在昌
適度な不良性を保つ高校生、冴木 隆。
そしてズボラで頼りがいのない女好きで、子供の教育に関心がなく、息子を単なる同居人のように考えている少し良い男の親父、冴木涼介。
喫茶店『麻呂宇』の上に探偵事務所を構える涼介との二人暮し。
母親は涼介曰く死別だが息子は逃げられたのではないかと踏んでいるおり、それどころか実の親子でないのではないかとさえ思うほどであった。

ミステリーマニアの喫茶店オーナーの懇意によって、『うちは犯罪事件以外の調査はやりません』と依頼人を追い返すような探偵事務所でも経営が成り立っている。
そして隆はその探偵事務所でアルバイト…『アルバイト・アイ』として父親の仕事を手伝っていた。

大沢在昌さんとしては珍しいコメディタッチのハードボイルド作品です。
著者である大沢在昌さん自身にとっても愛着のあるキャラクターだそうで、作品数自体は少ないものの、長期間を経て復活するなど非常に長寿のシリーズ作品です。
著者としてはかなり異質な作品に含まれると思います。
僕にとっては大沢さん作品の入り口だったので、逆に他の作品を手に取った時にそのギャップに驚かされたものですが、他の作品から入った方がこの作品をとったら更に驚くのでしょう。

1.アルバイト・アイは高くつく。
後の主要登場人物の一人であり、親子で狙っている美人家庭教師で元暴走族の頭である倉橋麻里が冴木探偵事務所へ仕事を持ち込んだ。
軍需製品や半導体を扱うM重工に勤める宗田の愛人が誘拐され、身代金を求められている。そして、誘拐犯の狙いは単なる身代金ではなく、宗田の勤務先で扱う半導体…軍需製品にあった。
涼介親父の過去を知る男と、涼介が対峙する…。

2.相続税は命で払え
アルバイト・アイのシリーズでヒロイン役となる康子の初登場作品です。実は第一作目からの登場ではなかったんですね。
来客からの『お母様は?』との問いに『お出かけといえば、お出かけだけど、十五、六年前に出かけたきりだから戻ってくるアテはないですね』とおどけてみせる隆くん。
そんな何気ない会話から始まるご機嫌な冴木探偵事務所の一日が描かれています。
眠っている涼介へ依頼人の訪問を訪問を告げるが、涼介は隆に相手をしろと言って起きようとしない。しかし…依頼人がえらいべっぴんで喪服を着ている未亡人になりたての女性と聞くやいなや、一張羅に着替えて登場します。
未亡人の夫は鶴見情報社の代表、鶴見康吉。その仕事内容を涼介と同じような仕事だと未亡人は言い放ったが、その仕事の実情は強請屋だった。
彼が死に際して残した遺産は10億円。
しかし鶴見康吉の遺した中で本当に価値があるのはゆすりのネタ自体だった。そしてその『遺産』を相続する権利を持つ康吉の隠し子の捜索。それが依頼内容だった。
その相続権者である向井康子を探すが、その途中で隆は痛い目にあわされてしまう。アイドルとしてのデビューを控えていたスケバンであった康子は、自らの身の危険を察して、周囲の仲間で防衛策を取っていたのである。

色々な人間の利益が交錯する中、鶴見情報社の持つ強請のネタ…その真の意味が判明します。
この作品で警察の親玉に位置する『フクシツチョー』が登場。この人も後々まで登場する主要人物の一人です。
この当時はそれほど長く続ける意思がなかったのか、段々と涼介親父の過去が見えてくるという展開で短編が進んでいきます。

3.海から来た行商人
先の強請屋の事件で登場した『フクシツチョー』が登場。
かつての涼介の仕事関連の仕事に隆が巻き込まれる。
…というよりも、涼介が受けた仕事に巻き込まれる可能性を懸念して国家権力が保護しようとしたのが気に入らなかった隆が飛び出して巻き込まれにいってしまったようですが。
注目は保護先で涼介と電話でやり取りをするシーンです。
『帽子を取りに行く』、『ドラキュラによろしく』
こんなキーワードで通じる辺り、普段はいがみ合っていても、さすが親子探偵。国家権力をまいてみせました。

この作品中に監視役にマイルドセブンマイルーラ(避妊具)の買出しを頼むシーンがあります。マイルーラを知らずにマイルドセブンと同様に煙草の銘柄だと思った監視役は売店の若い女の子にそれを尋ねてしまったと激昂するのですが、よく読むと『左手にマイルドセブン二箱と右手にドラックストアの紙袋を下げ』という記述が…。
なんだかんだ言いながら、買っきたんだね。そんなに怒るなら買わなくってよかったのにねぇ。
今回はこれまでの事件とは異なり、人の命がボロボロと消えていく裏世界の事件です。こんなおふざけもありつつ、シリアスそのもの。
かつての涼介親父の仕事から、冴木親子の命を狙う存在。
それでも親子でいつもどおり飄々と事件を解決に導いていく二人。
ちなみに今回、隆のバイト代は山ほどのマイセンとマイルーラでした。

4.セーラー服と設計図
隆の学校の同級生…但し隆とは正反対の真面目なタイプ…が依頼主となった事件。
ある集まりで知り合った女子高生と肉体関係を持った優等生。
しかし彼の至福は彼女からの『ない』の一言で終わりを告げる。
女子高生の両親が妊娠の代償として持ち出した条件は、彼の父親がアメリカで手がけている建物の設計図を持ち出してくることだった。

その建物というのは、『対空戦略防衛本部』だった。

女子高生が絡む事件なので、専門(?)の向井康子が登場。
夜の街で事件の調査に一役買います。
この事件でも、やはり涼介の過去を知る人物が登場、そして冴木親子の関係においておぼろげながら見えてきていたある事実が、ここでついに明らかになります。

以上の短編四本からなる今作。
今になって思えばシリーズとしては非常に寡作のシリーズですが、前振りの多い作品で、後の展開も色々と考えている感じのある作品です。
個人的には川村麻子さんのイラストが大好きでした。



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