本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

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ZOO~愛をください~/蓮井朱夏、ECHOES
フジテレビ系ドラマ『愛をください』のテーマソングとしてヒットしたのが『ZOO~愛をください~』でした。
川村カオリ(当時:川村かおり)さんのデビュー作として1988年、ECHOESの1989年の発表からでも11年という年月を経て、ドラマの主演を勤めた菅野美穂さんが作品中の名前でカバーを発表してのヒットは、作家の辻 仁成さんが歌手だという事を知らないような世代にまでECHOESの名を知り渡らせるきっかけとなりました。

ちょっと複雑ですが、『愛をください』というドラマのテーマソングがECHOESの『ZOO』で、挿入歌が『ZOO~愛をください~』です。(菅野美穂さん演じる蓮井朱夏名義で発表)連続ドラマのそれぞれの回におけるサブタイトルは歌詞の部分部分から採用されました。
周囲にいる人間を鋭く動物園にいる動物に例える視線は、社会的な風刺を得意とする辻 仁成さんらしい作品ですが、当時の辻さんの作風からすると良い意味で力の抜けている、棘の無い作品だなぁと思いました。

今回紹介するのは、そのスコアです。
コード進行自体は全く同じですが、おたまじゃくしは女性の菅野美穂(蓮井朱夏)さんより、辻 仁成さんの方がずっと上の方を泳いでいます。またアレンジも少しだけ異なっています。
ドラマ中で菅野美穂さんが実際に演奏していたのかどうかは知らないのですが、この曲のギター演奏は凄くシンプルで、弾き語りがし易いもの。力を込めすぎずにしっとり演奏したい曲です。
ちなみにこの『ZOO』、このドラマの流れからか原曲はECHOESとして知られていますが、そもそもは川村かおりさんのデビュー曲として提供したものだったそうです。さすがに上手いEchoes(=辻さん)の歌い方も感じるところがありますし、菅野美穂さんや川村カオリさんの若さのある歌い方も歌詞の世界観に合っているようで、それぞれの味があります。

このスコアにはボーナスとして、ECHOESのライブでの定番曲の一つ、GENTLE LANDの弾き語りが収録されています。こちらは寂しい家庭内の状態を歌詞に乗せた、これぞECHOES!といった趣の作品です。
サビのストロークと休止の繰り返しはシンプルながら楽しみながら演奏できます。

どちらも名曲です。

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ガラスの天井/辻 仁成
辻 仁成さんによるエッセイです。
毎日の何気ない出来事、思ったことを記している日記のような一冊。

読んでいて思ったのは、この人はとても『真面目』です。

ロックバンド、エコーズ時代の歌詞を見ても、反社会的であると同時に酷く真面目に物事を考えている感じが現れていたり、描く小説もどこか主人公は真面目に考えすぎるくらいの雰囲気を纏った人物が多いというイメージはありますが、作家自身が物事を真面目に考えているんだなぁという感じがします。
大道芸人の芸を語るときも、それを興味深いであるとか面白いといった表現はせずに、一つの芸術の範疇として語っているような雰囲気で、読んでいる側も大道芸人の話を芸術家の…そう、ゴッホやモネの人生を語るように、深い部分から見つめてしまう、そんな感じ。
この本は辻 仁成さんの思考を疑似体験できるエッセイです。

タイトル『ガラスの天井』は、同名のエッセイから取っています。
このエッセイの中では『テスト戦争』などの詩や、学校が破産すれば学校に行かなくてもいい…そんな言葉を遺して自ら命を絶った杉本 治さんについてのエッセイです。
このくらいで進歩を止めた方がいいと思う
杉本 治さんの言葉を用い、辻 仁成さんは目の前に見える自由と、現実とを隔てる見えない壁をガラスの天井と表現しました。
実は以前より、若い頃の辻さんが描いた世界観と、杉本 治さんの世界観はとてもよく似ていると思っていました。
山田かまちさんの作品に辻さんが解説を寄せた時には、とても共感されていたようですが、なるほどこの三者が描く世界観は、それぞれ違う表現が用いられていますが、根底に何か近しいものを感じます。

ところで辻 仁成さんについては、とても独特なユーモアがあるのも特徴です。
『「しんゆう」について』では、友達が少ないとした上で『まあ性格が難しくかなり変わり者なので仕方ないことかもしれない』と割り切る。
あ、ご自分でも判っておられたんですね。
そんなツッコミを入れたくなる一文である。
また『存在証明2』では、職業柄部屋を借りるのが大変で、それが自らの存在証明を正されているようだと語り、ミュージシャンに作家と不動産屋に嫌われやすい肩書きを二つも背負った苦労を語っています。

また、女性に関しては『まったく節操がない』との事。
自分で言うなら、たいしたものです。

しかしその一方で『人間失格』を五冊所有し、『オイッ、人間失格!』と呼び止められるような気がすると、シリアスな一面も垣間見せる。

エッセイというと、その人のことがよく判るものですが、この本は余計に判らなくなってしまう―。
そんな、一冊。



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音楽が終わった夜に/辻 仁成
辻 仁成さんのエコーズ時代を中核に据えたエッセーです。
主に初期、アマチュア~メジャーデビュー前後の話が収録されています。

いまや作家として大成して、人によっては作家『ツジ ヒトナリ』は知っていても、ミュージシャン『ツジ ジンセイ』は知らない…仲にはCDを出した事がある、音楽でデビューしたということさえも知らない人も多いようです。

このエッセーの中にあるのは、よくあるバンドの一場面です。
ライブの最中に起こった出来事、タイバン、そして日常は、今のスマートな文学者といったイメージからはかけ離れた辻さんが見れます。貧しくても幸せそうなのは、若さや大好きな音楽を続けていくためだったのかもしれません。
音楽と共に過ごした時間と、出会った人々とのエピソードでは、後のエコーズメンバーや、名前を連ねる事もなく去ったメンバーが登場します。色々なメンバーの入れ替わりやバンドとの係わり合いというのは、距離をおいてみてみると実に面白いものです。
こんな音楽が鳴り止まない日々のエピソードをつづるのに、タイトルへ『音楽が終わった夜に』と名付けたのも、また興味深いです。

バンド時代にメンバーチェンジで参加したメンバーが、辻 仁成さんに対して、辻さんのボーカルばかりではお客様も飽きるでしょうと進言してツインボーカルになった時期があった事なんて、相当コアなファンしか知らないような事実も含まれています。
また逆境に強かったバンドはメンバーの怪我や、急な脱退でも逆にいい結果を残して見せた…。骨折をしたギタリストのままでこなしたライブの話なんて、読みながらニヤニヤしてしまいます。まるで友達のバンド活動の話を聞かされるような軽妙なエッセイは辻さんのイメージを変えてくれるのではないでしょうか。

多彩な音楽シーンの中で『どんなに音楽が進化しても、ここに帰ってくるとホッとする』と語った、シンプルなスリーコード。そういえば辻さんの楽曲はひねりが聞いたものも多い反面、とてもシンプルに作られた楽曲も多く見受けられます。

J-POPと呼ばれる大衆音楽シーンから身を退いた理由を、『大量消費型のシステムにうんざりした』と言いながらも、『あのコンサートが始まる直前の昂ぶりが好きだった』と語り、『僕はまた音楽と向かい合うことになる予感がする』と続ける。

そして2000年、この本の中で音楽の中に居たメンバー達は武道館にて一夜限りの再結成ライブを行います。

呼び戻される事が嬉しくて仕方なかった』。

客席からのアンコールについてそう綴った辻 仁成さん。
彼の耳には聞こえているだろうか。
未だに叫び続ける、エコーズへのアンコールの声が。



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