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Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

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本の虫、中毒日記
読書感想文、乱発中。
悩みはイバラのようにふりそそぐ 山田かまち詩画集/なだいなだ編
山田かまちさんが短い生涯の中で残した作品を、絵と詩とに分けて紹介したもので、水彩画とデッサン、そして詩…と、三つに分けられています。

幼少期から、晩年までを一冊に集めているので、先に紹介した『10歳のポケット』、『15歳のポケット』、『17歳のポケット』と比べると入門編にはいいかもしれません。
ページをめくるごとに進んでいく作風の変化は、思春期という時期を駆け抜けていく若者の姿そのもの―。
そこには甘い恋や、未来への不安、そして自分自身に対する懐疑…。
誰もが通ってきた、様々な複雑な気持ちが綴られています。

一つ特徴的なのは、ばっさりと項目分けが行われている事。
山田かまちさんの詩画集の多くは、イラストと詩を交互に掲載しているもので、詩と絵とどちらも均等なバランスになりがちなのですが、この本の場合は電文で打ち直した詩が、文字だけでずっと綴られています。合間にノートに書き綴られたようなイラストが数点挟まれてはいるものの、ほぼ詩のみで構成されており、山田かまちさんの詩というものを裸の状態で読むことが出来ます。
意外とイラストを除外して読むと、作品の雰囲気が違って見えるのも事実。
この作品を通してみた、画家としての山田かまちさんも、詩人としての山田かまちさんも、どこか新鮮に感じられました。



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17歳のポケット
山田かまちさんの作品を年代別に分けた『10歳のポケット』、『15歳のポケット』と同じシリーズで、山田かまちさんの高校時代、そして死に至る最後までの作品を収めた一冊です。
出版順に言えば、シリーズの中ではこの作品が一番最初に出ていたようで、表紙には、山田かまちさんの肖像に良く使われる見慣れた少し髪を伸ばし大人びた表情を浮かべる写真が飾られています。

作風は『15歳のポケット』の頃の作風をより尖らせた感じで、より抽象的に、より感情的に、より鮮明に…。
詩の内容はより迷い、混沌とした雰囲気です。
一浪を経ての高校入学は山田かまちさんの中に様々な変化をもたらしたのかもしれません。

色使い一つを見ても、既成概念から解放されたかのような独特の彩色で写実的というよりは抽象的に表現しており、素人目に見ると絵の具を塗りたくっているだけに見えるような、その奥から人間の姿が浮かび上がってきたり、思春期の青年の心情をそのまま絵にしたような、混沌とした複雑さです。

哲学者と表現したくなるような深遠さを醸しつつ、一方では年齢相応の純粋な恋愛感情で好きな女の子への思いを吐露したり、山田かまちさんの体の中には幾つもの人格が備わっていたのか、それとも思春期という時期にはその幾つもの人格を誰もが抱え、山田かまちさんはその全てを表現する事に長けていたのか…。

17歳、高校一年生。
既に貫禄さえ感じさせる圧倒的な存在感でした。
1977年8月10日、『明日の計画を考えなきゃならない』と綴ったその命が尽きるまでの記録でした。

解説は辻 仁成さん。
歌手としての作風が山田かまちさんに近い物があった為の人選のようですが、この解説の仕事がきっかけで初めて山田かまちさんの作品へ触れたそうです。
『十代の頃の僕自身ではないか』と綴り、『有難う』の言葉で占める解説でした。


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15歳のポケット
山田かまちさんの作品を年代別に三つに分けて発表した作品集の丁度真ん中に当たるのがこの『15歳のポケット』です。

最も若い時期の作品集である『10歳のポケット』と比べると、随分と雰囲気が違っているのが特徴的で、作品中から伺える自分自身のあり方に思い悩んだり、恋愛に思いを馳せたり、将来を夢見たりする姿はまさに等身大の思春期の少年の姿そのものです。

またこの時期には山田かまちさんの作風を決定付けていく様々な出会いや出来事が起こっています。
まず端的にうかがえるのはビートルズやそのメンバーを中心とする洋楽のロックバンドへの傾倒。
作品の中にその名前が出てきたり、肖像画や、ジャケットをデザインしてみたり、また同級生で後にはロックバンドボウイ(BOФWY)を結成する氷室京介、松井恒松といった友人とロックグループを作って音楽に興じていたそうで、こうした活動は○○歳のポケットの三部作には掲載されていないものの、幾つかの楽譜となって遺されています。

そして作品の中に暗い影を投げかける事となる祖母の死。
ガンで余命が長くないという事を知った山田かまちは、その死の前後に非常にナーバスな時期があったそうで、それらの感情は作品として遺されています。

作風では詩はもちろん、特に絵画で抽象的な作品が増えているのも特徴的で、年齢を考えると信じられないほど重厚に塗りたくられたイラストは、上手くまとめられない感情に苦しむ思春期の少年の感情そのもののように仕上げられています。
一方で写実的なイラストも、その鋭さを増し、ロックバンドのメンバーや裸婦のイラストは非常に美しく、そして繊細に描かれています。

この作品は、そのまま誰にでもあった思春期という時期の自分自身の姿だと思います。混沌とし、抱えきれないほどの感情を抱えながら、それでも止まる事も出来ずに大人へと猛烈なスピードで進んでいく。
そんな瞬間が、この一冊には鮮やかに記録されています。


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