本の虫、中毒日記

読書感想文、乱発中。

About Me

Fujisaki

Author:Fujisaki

基本はシャーロッキアン。
でも雑食の本の虫。資格からマンガまでそこに文字がある限りっ。

紙魚、コナチャタテとはちょっと違う本の虫ですので、駆除はご容赦下さい。

最新入荷記事☆

本棚

カレンダー


06月 | 2017年07月 | 08月
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -


お勧め。


ポストで買取,eBook Off

年代別ブログ図鑑

皆様の感想文

トラックバック

ベストセラー

にほんブログ村 小説ブログ ミステリー・推理小説へ

陪審員はつらい/パーネル・ホール
日本でも裁判員制度が始まるという事なので、スタンリー・ヘイスティングシリーズより、アメリカにおける陪審員制度について詳しく記載されている『陪審員はつらい-JUROR』を手にとって見ました。
この本は勿論、普段は事故の調査をするという訴訟国家アメリカらしい仕事をしているスタンリー・ヘイスティングが事件に巻き込まれてまるで小説に出てくる探偵のように事件へ挑んでいく…という物語ですが、今回のスタンリーは陪審員へ選出されます。
スタンリー自身も選出は初めて…。この本から国は違えどこの制度を少し考えてみようと思いました。

ある日、スタンリーは陪審員へ選ばれます。
彼曰く『陪審義務を課せられた』。もう嫌さ加減爆発の表現です。
そこで彼は陪審義務の免除をしてもらおうと決めます。
というのも、陪審義務に応じてもその報酬はせいぜい日給12ドル程度。しかも一般のサラリーマンなら陪審義務の二週間の間は職場がいつもどおりに給料を支払い、その上に12ドル手に入るのですが、スタンリーのように個人事業主で、しかも自分が動き回る事で報酬を得ている人間にとっては、義務の間中ずっと日給12ドルになってしまうからです。
制度としてもこういう人は免除されるようになっているのでした。
しかしスタンリーは免除される事が出来ません。

彼は探偵になる前に役者の仕事をし、唯一の大きな仕事とも言える映画出演(SF超人ヘラクレス)を果たしていました。この映画でなんと一言の台詞を口にし、映画俳優組合に加入したのですが、今回はこれがネックとなります。
映画が再放送されるたびに、彼の元には40ドルから税金を引いた32ドル少々の収入が入ります。
その為に、彼は源泉徴収表を受け取り、制度上『雇用主(=映画製作会社)があり、個人事業主ではない』と判断されてしまうのです。

ちなみに同様に免除を求める人はやはり多いらしく、彼は二時間も待たされています。

こうして陪審義務を課せられた彼は、指定された日にあるビルの一室を訪れる。
そこに陪審員の候補者が集まり、新人が入ってい来る日(作中では月曜日と木曜日)には陪審員制度のあらましを説明した映画が流される模様です。
あらすじを読んだ感じでは12人の怒れる男をシンプルにしたような感じのようです。
候補者達はこうして選ばれるのを待ちますが、最悪の場合は選ばれないまま2週間を過ごすということもありうるそう。スタンリーがであった老人は適当な民事事件の陪審員に選ばれれば、2~3日で終わるからという理由でそれを望んでいました。
これは2~3日の裁判に付き合って、一週間。そしてもう次に選ばれる事は無い(という噂)という事だそうで、他にも陪審忌避に何度かぶつかれば二週間より早く開放されるなど、色々な運用のされ方があるようです。
ちなみに選ばれない場合は10時~16時が拘束時間です。スタンレーはこの空き時間を利用して仕事をしようとたくらみます。

さて陪審員の選出ですが円筒の中に名簿をいれ、それをくるくる回して適当に取り上げる。
そこで読み上げられた人が陪審員の候補として選出されます。
ここで選ばれたのは約50人。
初日は刑事事件だったのでここから12人の陪審員と交代要員の4人、計16人が選出される事になります。長い時間を費やして判事や検事、弁護士といった面々から質問を受ける。こうすることで公平な陪審員を選ぶのですね。
しかしこの日は結局司法取引で裁判自体がチャラ。
尚、民事は陪審員が6人、交代要員は2人
彼は最終的に民事事件の陪審員の交代要員に選ばれたのだった…。

アメリカではこのような感じで選出されるそうです。
スタンリーの反応や、そこで知り合った老人の反応を見る限り、どこの国でも選出される事は余り好意的に受け止められているようではありませんでした。陪審制度が日本よりずっと根付いているはずの国でこのような感じなのであれば、それも仕方ないですね。


もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。
犯人にされたくない/パーネル・ホール
事故調査専門探偵、スタンリー・ヘイスティングズを主人公に据えた探偵小説の第二段です。

前作での出来事を機にスタンリーは探偵業から足を洗おうとしていたようです。
以前の事務所を実際に数ヶ月間は離れ、必死で本業の作家として身を立てようと努力を重ねたものの、雑誌などのコピーの仕事が取れただけで、彼が望む『ほんとに読んでくれる読者のいる本を書きたい』という理想には届かなかった。

しかしそれでもこの業界へ戻って現役の探偵として推理小説の舞台へ戻ってきたのには深い事情があり、息子が私立の保育園へ入園したからだそうです。
色々な探偵を見てきたけれど、なかなかこういうシチュエーションはなかった。
尚、所属する法律事務所でのコードネームはエージェント005。名前だけは出来そうな名前になりました。

ちなみに、彼が理想とする作家はカート・ヴォネガット。
アメリカを代表する人気作家の一人で、独特の表現を用いて人類の本質等を語る作家として有名な方です。
彼にあってスタンリーにないもの。

才能、スタイル、ウェット、そして実績
…他に、何があるんだろう。

今作ではスタンリーの才能を信じて疑わない妻が、友人の抱える問題の解決を依頼する。
当初、彼は前作『探偵になりたい-DETECTIVE-』の反省(話を聞くだけに留めて終わるつもりが、事件に巻き込まれてしまった!)から、話を聞くだけでも…とい提案に対し、それを拒否するがページが変わると早々に妻の友人と話している

知人が一人で子供を養っていく為に行っていた売春。
母が急病で食事に付き合うだけでいいと拝み倒され、代わりに行ってレイプされてしまい、その後撮影された写真とビデオを脅しに売春を強要されていた。
しかしその犯人は死体で発見されてしまう。
スタンリーは新たな捜査術である『嘔吐捜査法』によって、撮影されたビデオを回収する。
そして警察へ連絡を入れるのだが…。

警察との会話も、さすが親近感溢れるものです。
室内で触ったものがないのか?の質問に電話に触れた理由を答えた一言が『警察に電話するために』。
ごもっとも。そして死体を見て一番に嘔吐したので、トイレにも触れた。
気楽な会話はここまで。メモ一枚の行方によって、スタンリーは事件の容疑者になってしまったのだから。

ネタバレ等は続き以降で。
続きを読む…


もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。
パズルレディの名推理
クロスワードを題材に用いた長編推理小説です。
人気のクロスワード出題者のパズルレディ事、コーラが今作の主人公。

殺人事件の現場で見つかった紙切れは、どうやらクロスワードの欠片らしい。
そういえばテレビCMにも出てくる、有名なクロスワードの出題者がいるではないか…という事でパズルレディの元へ意見を求めにやってくる刑事…。

ミニー・マウスがミッキーに隠れて浮気するより、なおわるいわ
こんな飛び切りの発言で事件に巻き込まれたことを悔やんだのは、コーラの姪っ子であるシェリー…実は彼女が問題の出題者であり、コーラは広告塔として顔を使用していたという、二つで一つの存在だったのである。

クロスワードという限られた題材で作られた割には、奇想天外で不自然さも無い作品に仕上がっています。
作品の冒頭では『おもしろい謎が大好きだったスタンリーに』と。
…これって、同作者を代表する探偵、スタンリー・ヘイスティングのことでしょうか。

そしてオマケとしてつけられているのもクロスワード。
全てを記入すれば犯人へ辿り着ける…ものの、作品中の話題から出題されているので、作品を読まずに埋められる筈が無いので、作品を読み終わった後のオマケとして楽しむしかないのでしょう。

スタンリーシリーズとは、少し雰囲気も違います。
あちらは都会にありがちな風景をそのまま描いたような作品、パズルレディは穏やかな田舎生活を描いた作品。
最後のエンディングの展開も、少しほんのり暖かい。
そんな違いが印象的でした。



もしお役に立てましたら、クリックして下さい。喜びます、きっと。

ブログ内検索

amazonさんで探す

本の虫を管理する!

copyright 2007 本の虫、中毒日記 all rights reserved. powered by FC2ブログ.